【石のやっさん旧作】チートも無い.実力も無い..ただ有るのは..腐った目と美貌だけ..勇者がハーレム? 僕だってハーレムあるよ!

石のやっさん

文字の大きさ
39 / 89

公爵家の次女 レイス

しおりを挟む
今日一日あった事を、僕はまだマリア様に話していない。

「セレス..今日は外に出掛けていたみたいですが何をしていたのですか?」

何か..奴隷を購入したとは言いづらいなぁ...

「はい、街を散策しながら、これから何をしようか考えていました..ヒントは掴めた気がした」

「そうですか...良かったですわね! 実は今日、貴方に会いたいと私の友人が訪ねて来たのですけど..お会いして頂けますか?」

余り..会わせたくも無いのですが...

「良いですよ!」

《ここだけの話、結構きつい性悪しているので気をつけてね》

「解りました..気を付けます」


「貴方が、姫様の騎士なの? へぇー 私の名前はレイス.ルブランド.キャミエール 由緒ある公爵家の次女よ!」

あぁ..凄い..背が低くて小さいけど..ここまでの綺麗で可愛らしい人は、姫様以外に見た事が無い。

前の世界のアイドルだって敵わない...正に小説や漫画から飛び出たような女の子だ。

「貴方..なに私を見つめているのかしら? 幾ら私が醜いからって騎士になんて馬鹿にされる謂れはないわよ..この..いい加減にしなさい!」

僕は慌てて片膝をついた。

「初めまして、キャミエール様..私はマリア様つきの騎士をしています、セレスと申します。挨拶が遅れたのは貴方に見惚れていただけで..悪気はありません..お許し下さい」

レイスは急に顔が赤くなり..泣き出した。

「貴方も私の事を馬鹿にするのね..どんなに頑張っても顔が醜いからって..馬鹿にして..馬鹿にして.馬鹿にすれば良いじゃない!」

顔にビンタが飛んだが..レベルが上がっているから痛くない。

理由は解らない..だけど泣いているんだから..良いや我慢しよう。

「貴方には解らないでしょう? 私..醜いから人の何倍も努力しているの! 由緒あるキャミエール家の娘なのに毎日、毎日馬鹿にされて..ヒック..あんたも馬鹿にするのね! 騎士の癖に..騎士の癖に!」

何を言っているか解らない..そうか? 僕から此処まで美しく見えるという事は..そうだよな!

「キャミエール様...私は本当に貴方に見惚れていたのです..嘘ではありません!」

レイスはますます怒りが増したように見える。

「嘘はやめなさいよ!...ゴブリン令嬢と言われる、私に、貴方みたいな方が見惚れるわけ無いじゃない!」

僕には、可愛さと綺麗さを身に着けた少女にしか見えない...背は低いけど、この世界でしか見えれないピンクの髪..胸は小さいけど..まるで綺麗な人形の様に見える顔立ち...コスプレイヤーが成りたくてもなれない本物、そうとしか見えない。

「幾ら、言われても曲げられません!貴方の魅力に目を奪われたのは本当です! 対応が遅れた事は謝ります...ですが、気持ちまでは疑われたくありません!」

これは曲げられない...

「嘘、嘘、嘘、嘘....馬鹿にして、良いわよ馬鹿にするだけ馬鹿にしなさいよ! 貴方は許さない!許さないんだからー」

どうしよう..仕方ないのかな..どうせ許して貰えないなら...不敬罪の方が良いか..

「キャミエール様..ごめんなさい!」

「へっ」

僕はレイスの後ろに回り込むとそのまま抱きしめた。

「なななななっ何をしているのかしら...この馬鹿騎士は!」

顔が真っ赤だ..だけど怒りだけじゃない気がする。

「これが不敬罪なのは解ります...だけど、どうせ罰されるなら..そちらが良いです、私にはこういう方法でしか無実を証明出来ませんから」

「本当なの?」

「何がですか?」

「わわわわたしに見惚れていたって事よ?」

物凄く可愛いな..あとが怖いけど..

「本当ですよ! 違う世界から来たせいか..凄くキャミエール様は愛らしく見えます!」

怒っているのか嬉しいのか解らない、そんな顔でレイスは見つめてくる。

「嘘だったら、殺すからね! いいわ、離して勿論、不敬罪にも問わないわよ!」

「解りました」

僕はレイスから手を離した。

「私も悪かったわ、男の貴方に手を上げて...いきなりビンタして...お詫びに好きな事1度していいわよ、ビンタしても構わないわ!」

レイスは歯を食いしばって目を瞑っている...ビンタをされる、そう思っているようだ。
相手は貴族だ...口は不味いよな..僕は、考えて額にキスをした。

「嘘...キスされた、私キスされた」

顔が茹蛸のように真っ赤だ。

「すみません..キャミエール様」

「へっ? べべべべ別に怒ってないわよ! 女性にとって男性からのキスはご褒美みたいなものだから...だけど..本当にそれで良かったの?」

「はい..綺麗で可愛いいキャミエール様にキス出来たので...充分です」

「そっそうなんだ!嘘じゃないようね..だったら、だったらねもう一か所だけキスしても良いわよ? 特別なんだからね!」

僕は今度は黙って僕は頬っぺたにキスをした。

「わわわあたし、本当に貴方にとって美少女に見えるんだ! 」

「はい」

「どんな風に見えるのかしら? 教えてくれる?」

私、この人にどの様に見えているの..知りたいわね!

「背が小さくて12歳位でしょうか? まるで物語の中の美少女が当然目の前に現れた様に見えています」

「そそそそそそうなんだ!..セレス..貴方に言いたいことがあるの!」

あれっ何故か急にまた怖くなってきた。

「あの、私はなにか」

「セ、レ、ス一言言っておくわね、わた私は16歳なんだからー子供扱いしないで..いいわね!」

「解りました..絶対にしません」

「そう、なら良いわ..だけど、貴方にとって私は美少女なのよね..だったら一層の事..」


「あのレイスにセレス、私を無視して楽しそうですわね?」

マリア様がまるで能面のような顔で立っていた。

「レイス..貴方もセレスを気に入ったようですわね?」

「この私を美少女なんて言ってくれた人は他にはいませんので..姫様なら解るはずです」

「そうね...解るわよ!」

「それならば..」

「その話は今度、公爵を交えて話しましょう? 今日は終わり..今日はこの後は楽しい雑談をしましょう、ねぇ」

「はい、姫様」

結局、明け方近くまで僕は解放されなかった。





しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

黒騎士団の娼婦

イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。 異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。 頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。 煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。 誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。 「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」 ※本作はAIとの共同制作作品です。 ※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】タジタジ騎士公爵様は妖精を溺愛する

雨香
恋愛
【完結済】美醜の感覚のズレた異世界に落ちたリリがスパダリイケメン達に溺愛されていく。 ヒーロー大好きな主人公と、どう受け止めていいかわからないヒーローのもだもだ話です。  「シェイド様、大好き!!」 「〜〜〜〜っっっ!!???」 逆ハーレム風の過保護な溺愛を楽しんで頂ければ。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

異世界に行った、そのあとで。

神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。 ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。 当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。 おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。 いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。 『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』 そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。 そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

処理中です...