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第一章 高校篇 あるアイドルの死
第11話 女子高生公衆便所自殺?殺人?事件
しおりを挟む石砂高校(いしすなこうこう)と東大学(あずまだいがく)の近くの裏通りにある公衆便所。
近くに旅館街があるが、東京への修学旅行ブームは大昔に去り閑古鳥が鳴いている。
その為、此処を利用する人間は少ない。
偶に、タクシードライバーが利用する位だ。
学生の通学路からも一つ通りが離れているから普通なら誰も気にしない。
普段なら俺も気にしないで通り過ぎる場所だ。
◆◆◆
だが、この日は違った。
何時ものように陽子と通学していたのだが、横の通りに見える公衆便所が黄色と黒のテープで閉鎖されていた。
その近くにはパトカーと警官がいた。
「悪い、陽子ちょっと見てくる」
好奇心からつい見に行きたくなった。
「ええっ、止めようよ! もう時間ギリギリだから遅刻しちゃうよ」
「ちょっとだけだから!」
「そう、それなら私は先に行くね! 司みたいに足が速くないから時間ギリギリで走るの嫌だからね…」
確かに陽子は走るのが苦手だ。
だから、立ち寄りたくない気持ちは良く解る。
「そう、それなら先に行ってくれ」
「解ったわ」
陽子は少しふて腐りながら早歩きで去っていった。
近くまで行き、公衆便所を見てみるとやはり入り口が黄色と黒の立ち入り禁止のテープで閉鎖されていた。
傍に立っていた警察官からは
「勝手に触らないで下さい」
と言われたが追い払われる様な事は無かった。
女子便所の方は板迄使って頑丈に閉鎖されていた。
よく見ると
『目撃者を探しております ●年●月●日、●時~●時まで不審なな者を見た人は 元本警察署迄ご連絡お願い致します』
そんな看板が立っていた。
一体何があったんだ。
公衆便所を閉鎖する位の何かが此処で起きたのは事実だ。
暫く俺は便所を見ていたが、何時まで見ていても仕方が無いのと警官の視線が怖くその場を立ち去った。
きっと誰かがいたずらで壊したんだろうな…
いけない。
これ以上此処に居たら確実に遅刻だ。
俺は駆け足で便所を後にした。
◆◆◆
学校に着くと今日の1時限目は中止となりホームルームの時間となっていた。
「今日は数学の時間を中止してホームルームを行います」
担任の緑川先生が青ざめた顔で話し始めた。
一体、何が起きたんだ。
もしかしたら、あそこの便所を壊したのが、まさかうちの生徒だったのか?
その位しか考えられなかった。
「なにがあったのかな?(ぼそっ)」
陽子が聞いてきたが、今の話はあくまで憶測だ。
だから解らない。
「さぁ、解らない(ぼそっ)」
そう答えた。
だが、緑川先生の話は俺が想像した物を遥かに超えていた。
「昨日の夜の事ですが、3年生の高部麻美子さんが、死にました、暫くの間警察が立ち入るなどお騒がせしますが、皆さんはしっかりと勉学に励んで下さい」
『死んだ?』
どう言う事だ?
普通なら此処で死因も説明する筈だ。
自殺なら、自殺…誰かに殺されたなら殺害。
多分、そんな感じで説明がされると思う。
此処、石砂高校は校則は緩いが進学校だ。
過去には勉強についていけずに自殺した。
そんな話しなら子供の時に聞いた気がする。
だが、高部麻美子先輩はちょっとした『有名人だ』
アイドル活動を中学から行っていて、頭も良いし、可愛いというより美人タイプだ。
勿論、学校の中でも人気があり、学校のアイドル的存在だ。
本当にアイドルでもあるのだが、凄く破天荒な面もある。
ある日、学校に行くと学校の机の上ほぼ全部にハンバーガーのセットが置いてあった。
暫くすると校内放送があり、
「レギュラーの仕事が決まったから私の奢り」
そんな放送が流れた。
俺には皆に好かれているイメージしか無く、自殺するようには思えなかった。
だったら、他殺…殺されたのか?
これならあり得る気がする。
高部先輩はアイドルをする位美人だ。
へんな奴にストーカーされても可笑しく無い。
「それで高部先輩は何故死んだのですか?」
クラスの男子、里見亮二が手をあげ質問した。
聞きたくても聞きにくい事なのに堂々と聞く、この姿そこに凄く憧れる。
いや、空気を読まないだけか?
「死因はまだ正確には解らない!近くの公衆便所で首を吊って死んでいたそうだ」
首を吊って死んでいたなら『自殺』だよな?
なのに『解らない』?
なんだか可笑しな気がする。
「首を吊って死んでいたのなら自殺ですか?」
「私は教師だからいい加減な事は言えない。首を吊って死んでいて警察が今、その原因を調べている。これ以上は知らないし、話さない。大変な事だが、皆は学生だ。ショックを受けずにしっかり勉学に励みなさい!残りの時間は自習にします」
そう言うと自習と黒板に書いて緑川先生は去っていった。
◆◆◆
どちらだ?
自殺だとしても、原因が何かある筈だ。
あの先輩はどう考えても自殺するとは思えない。
他殺だとしたら、近くに人を殺した人物がいる事になる。
殺した相手が『女』なのが気になる。
こんな時こそ、能力を使うべきだろう。
名前だけでも解れば、何だかの防衛にはなるしな。
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