確定推理  東狐 司(とうこつかさ)は、答えは解るが過程が解らない

石のやっさん

文字の大きさ
26 / 59
第二章 高校篇 危険な恋愛

第24話 僅かな異変

しおりを挟む

「陽子、おはよう!」

「おはよう…」

何故か陽子の元気が無い気がする。

どうかしたのか?

「陽子、何かあったのか? なんだか浮かない顔しているけど?」

「司…」

「陽子ちゃん、司くん! おはよう!」

「おはよう…相変わらず元気が良いな! 朝からテンションが高いよ!」

「そりゃぁ、親友の陽子に、愛しの司くんに会えるんだから、テンションも上がるって…」

「あのなぁ、いい加減、揶揄うのは、止めて欲しい…」

「えっ?!なんで?」

「なんでって、揶揄われるんだよ! 他のクラスの奴から萌子と付き合っているのかって」

大体、萌子は俺の変わった目を見るのが好きで暇があると目を覗き込んで来る。

今迄は、特に交流が無く『これだけだから良かった』が、こうしてしょっちゅう話しかけてくると、少し様子は違ってくる。

『付き合っているんじゃないか?』

そう思う同級生も多い。

しかも萌子の奴否定しないで「どうかなぁ~」とはぐらかすから、余計だ。

「今迄とそんなに変わらないじゃん! 今迄だって幼馴染の陽子ちゃんと付き合っていると思われていたんでしょう? それが私に変わっただけだよね」

「まぁ、そうだけど…」

「…司…私、先に行くね…」

「ああっ…」

やっぱり陽子の奴少し様子が可笑しい。

◆◆◆

「最近、陽子が俺を避けている気がするんだけど?! 萌子は何か知らない?」

「さぁ~最近は余り遊ばなくなったから…もしかして彼氏でも出来たんじゃない?」

「陽子が?!」

「司くん…デリカシーが無いよ? 陽子ちゃんだって女子高生なんだから恋愛位するって! 普通に考えて、そろそろ幼馴染離れする時期だと思うよ…付き合っている訳じゃないんでしょう?」

「まぁ、確かにそうだけど、もしそうなら俺に相談位あっても…」

「いや、普通は相談なんてしないよ」

「そうか」
確かに言われてみれば…そういう時期が来たのかも知れない。

陽子は仲が良い親友みたいな者だ。

どちらかに彼氏彼女が出来たら、それでお別れ。

寂しいけど、言われてみればそうだな。

俺にとって陽子は、友達みたいな女の子で妹みたいに思っている。

そう考えたら、そろそろ、そういう時期が来たのかも知れないな。

「司くん、なんだか寂しそうだね?! 」

「そんな事…無いよ?」

「本当かな?! それより今日も遊びに行って良い?」

「萌子…本当に暇なんだな…」

「煩いわね、昨日のゲームの続きがしたいのよ!」

「別に良いけどさぁ、本当に家の方は大丈夫なのか? 俺から一度電話を入れようか?」

「そんな事しなくて良いわ! どうせ両親は私に関心なんてないから」

確かに俺の家に此処迄来ているのに、何も言って来ない。

それに萌子の話を聞いていると、どうも何か事情がありそうな気がする。

「まぁ良いか? 俺の家も放任主義だけど、俺が困っても助けてくれない…萌子の親が文句を言ってこないなら、別に良いよ」

多分、萌子の両親が俺に対して文句を言ってきても…

親父は『自由は責任は重い、自分で責任取れ』そう言うに決まっている。

母親に至っては『血の繋がりはあるけど私の子じゃない』そう言いそうだ。

本当に我が親ながら…まぁ考えても仕方が無い。

死んでしまったお婆ちゃんをはじめ、我が家は変わっている。

「それは絶対に無いから安心して良いよ…」

「それなら別に良いけど…何かあったら俺1人で責任を取らされるからな~」

「え~と、司くんが責任を取らされるって…どう言う事?」

「ああっ、家の親は凄く変わっているんだ、最悪『だったら結婚させれば良い』とか言い出して萌子と結婚させられる」

母さんは兎も角、親父なら絶対にそう言うに決まっている。

昔気質の人で、昔から『女遊びをしようが構わんが、妊娠させたら
降ろすなんてさせない。責任とって結婚だ』そう言っている。

実際に従兄は、彼女と結婚したのは18歳。

おじさんは親父と同じ性格だ。

17歳で相手を妊娠させたから高校中退…そのまま職人として働いて奥さんと子供を養っている。

今現在は埼玉の草加で一軒家をローンで買って、エルグランドに乗っている…

此処迄、言われていて、知り合いに証拠がいるから…迂闊な事は絶対に出来ない。

放任主義な反面『自由は責任が重い』のがうちの親族の考えだ。

「そうか、なら司くんは『責任を取ってくれるんだ』それなら…」

「頼むから揶揄わないでくれ…」

「えへへへっ初心なんだね」

「放っておけ」

俺は萌子に揶揄われながら顔を赤くして登校した。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...