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第二章 高校篇 危険な恋愛
第24話 僅かな異変
しおりを挟む「陽子、おはよう!」
「おはよう…」
何故か陽子の元気が無い気がする。
どうかしたのか?
「陽子、何かあったのか? なんだか浮かない顔しているけど?」
「司…」
「陽子ちゃん、司くん! おはよう!」
「おはよう…相変わらず元気が良いな! 朝からテンションが高いよ!」
「そりゃぁ、親友の陽子に、愛しの司くんに会えるんだから、テンションも上がるって…」
「あのなぁ、いい加減、揶揄うのは、止めて欲しい…」
「えっ?!なんで?」
「なんでって、揶揄われるんだよ! 他のクラスの奴から萌子と付き合っているのかって」
大体、萌子は俺の変わった目を見るのが好きで暇があると目を覗き込んで来る。
今迄は、特に交流が無く『これだけだから良かった』が、こうしてしょっちゅう話しかけてくると、少し様子は違ってくる。
『付き合っているんじゃないか?』
そう思う同級生も多い。
しかも萌子の奴否定しないで「どうかなぁ~」とはぐらかすから、余計だ。
「今迄とそんなに変わらないじゃん! 今迄だって幼馴染の陽子ちゃんと付き合っていると思われていたんでしょう? それが私に変わっただけだよね」
「まぁ、そうだけど…」
「…司…私、先に行くね…」
「ああっ…」
やっぱり陽子の奴少し様子が可笑しい。
◆◆◆
「最近、陽子が俺を避けている気がするんだけど?! 萌子は何か知らない?」
「さぁ~最近は余り遊ばなくなったから…もしかして彼氏でも出来たんじゃない?」
「陽子が?!」
「司くん…デリカシーが無いよ? 陽子ちゃんだって女子高生なんだから恋愛位するって! 普通に考えて、そろそろ幼馴染離れする時期だと思うよ…付き合っている訳じゃないんでしょう?」
「まぁ、確かにそうだけど、もしそうなら俺に相談位あっても…」
「いや、普通は相談なんてしないよ」
「そうか」
確かに言われてみれば…そういう時期が来たのかも知れない。
陽子は仲が良い親友みたいな者だ。
どちらかに彼氏彼女が出来たら、それでお別れ。
寂しいけど、言われてみればそうだな。
俺にとって陽子は、友達みたいな女の子で妹みたいに思っている。
そう考えたら、そろそろ、そういう時期が来たのかも知れないな。
「司くん、なんだか寂しそうだね?! 」
「そんな事…無いよ?」
「本当かな?! それより今日も遊びに行って良い?」
「萌子…本当に暇なんだな…」
「煩いわね、昨日のゲームの続きがしたいのよ!」
「別に良いけどさぁ、本当に家の方は大丈夫なのか? 俺から一度電話を入れようか?」
「そんな事しなくて良いわ! どうせ両親は私に関心なんてないから」
確かに俺の家に此処迄来ているのに、何も言って来ない。
それに萌子の話を聞いていると、どうも何か事情がありそうな気がする。
「まぁ良いか? 俺の家も放任主義だけど、俺が困っても助けてくれない…萌子の親が文句を言ってこないなら、別に良いよ」
多分、萌子の両親が俺に対して文句を言ってきても…
親父は『自由は責任は重い、自分で責任取れ』そう言うに決まっている。
母親に至っては『血の繋がりはあるけど私の子じゃない』そう言いそうだ。
本当に我が親ながら…まぁ考えても仕方が無い。
死んでしまったお婆ちゃんをはじめ、我が家は変わっている。
「それは絶対に無いから安心して良いよ…」
「それなら別に良いけど…何かあったら俺1人で責任を取らされるからな~」
「え~と、司くんが責任を取らされるって…どう言う事?」
「ああっ、家の親は凄く変わっているんだ、最悪『だったら結婚させれば良い』とか言い出して萌子と結婚させられる」
母さんは兎も角、親父なら絶対にそう言うに決まっている。
昔気質の人で、昔から『女遊びをしようが構わんが、妊娠させたら
降ろすなんてさせない。責任とって結婚だ』そう言っている。
実際に従兄は、彼女と結婚したのは18歳。
おじさんは親父と同じ性格だ。
17歳で相手を妊娠させたから高校中退…そのまま職人として働いて奥さんと子供を養っている。
今現在は埼玉の草加で一軒家をローンで買って、エルグランドに乗っている…
此処迄、言われていて、知り合いに証拠がいるから…迂闊な事は絶対に出来ない。
放任主義な反面『自由は責任が重い』のがうちの親族の考えだ。
「そうか、なら司くんは『責任を取ってくれるんだ』それなら…」
「頼むから揶揄わないでくれ…」
「えへへへっ初心なんだね」
「放っておけ」
俺は萌子に揶揄われながら顔を赤くして登校した。
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