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第2話 スクール
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「いきなり飛び出したら危ないよ! 一昔前だったら死んでいたからね」
跳ねられた筈の僕は何故か怪我してなかった。
それに、この車……何故かタイヤが無い。
周りをキョロキョロ見ると、すべての車にタイヤが無かった。
体を再度確認して見た。
本当に、車に敷かれたというのに、怪我一つしてなかった。
「すみません」
「あのねぇ、今警察と消防署に連絡をとったからね。体に異常はない?」
確認の意味で、再度、自分の体を見回すもどうやら見た感じ異常は無い。
「大丈夫そうです」
それより、ここは何処なんだ。
物凄く大きなビルが当たり前のように建っていて、変な形の建物ばかりだ。
それに、気のせいか……サラリーマンの様な男性が周りにいない。
どう見てもオフィス街なのに……
「そう、それなら警察と救急車がくるまで、そうだね、その辺りで休んでいた方が良いよ」
「ありがとうございます」
そう言うとお姉さんは僕を置いて去っていった。
これってひき逃げなんじゃないか?
ヤバい、逃げられた。
◆◆◆
暫くすると、パトカーと救急車が来た。
「お体は大丈夫ですか?」
女性警察官が声を掛けてくれたんだけど……本物の警察官なのかな。
ミニスカポリスにしか見えない。
「多分、大丈夫だと思います」
「そうですか? 念の為病院に行きましょう。さぁ私も乘りますから救急車に乗って下さい!」
「はい」
ヒョウ柄の下着が丸見えのミニスカポリスに手を引かれ救急車に乗った。
窓から外を見ると、全ての車にタイヤが無かった。
僕はなんで車にタイヤがあるなんて思っていたんだろう。
パトカーも今、僕が乗っている、救急車もタイヤが無い。
しかし、この女性警察官。
どう見てもミニスカポリスだ。
さっきから足を組み替える度に下着がチラチラ見えて落ち着かない。
そのまま、女性警察官に付き添われ大きな病院へと来た。
◆◆◆
女医さんによる診察を受けた。
輪っかのような機械で僕を頭から通して幾つか問診された。
「特に体は問題なさそうですね。 これは怪我をしてないという、診断書です」
そう言って女医さんは診断書を女性警察官に渡した。
「ただ、問題なのは、この子の体にはマイクロチップが挿入されてなく、生体登録が無い状態です。しかも話した感じでは記憶喪失みたいで名前も分からないみたいです。どうしますかね?」
「名前は服に縫い付けてありましたから分かります。おおよその年齢は解りますか?」
「ええっ、高性能CRTの結果では体内年齢は推定16歳です」
「これから男保課(男性保護課)に連絡しますが、どうせスクールの生徒でしょうから、これからそちらに預けに行こうと思います」
「それが良いでしょう。それでは病院からもスクールに連絡は入れておきますね」
「宜しくお願い致します。それじゃ行こうか? セレス」
「セレス?」
「君の服に書いてあったよ! セレス=グランツ。それが多分、君の名前だ」
「ちょっと聞きたいのですが、僕をひいた人は捕まえないんですか?」
あれ、ひき逃げだよな。
「はぁ~、なんで捕まえる必要があるの?」
「ひき逃げですよ?」
「記憶が相当混乱しているようね。 自動車は自動制御システムで動いているの。だから基本交通ルールを守っていれば安全なのよ。その前にいきなり飛び出したんだから、貴方が加害者なのよ! ひき逃げなんて言葉、今じゃ死語だよ。車に飛び出して跳ねられたら人が加害者。小学生でも知っている事ですよ」
「そうなんですね」
僕はやはり記憶が混乱しているみたいだ。
車にひかれたら、絶対に車が悪い。
そう思っていた……おかしい。
なんでこうも常識が食い違うんだ。
◆◆◆
BK地区スクール
8歳から18歳まで過ごす全寮制のスクール。
女性警察官の話ではこの地域の8歳から18歳までの生徒は全員が此処で過ごすそうだ。
やはり、僕は記憶が混乱しているようだ。
頭の中で『何故家族で暮らさないんだ』そんな事が思い浮かんでいた。
スクールの門をくぐると可愛らしい女の子が沢山いた。
僕に手を振ってくる子もいる。
手を振り返すと、何故か顔を真っ赤にしていた。
女性警察官にシニア部の校舎の職員室まで連れてきて貰った。
そのまま、女性警察官がノックして教員室に入ると……女性の先生が待っていた。
「私が高等部の主任教師のマリアーヌだけど、貴方は本当にうちの生徒? 何処にも登録が無いんのよね」
「え~と記憶が混乱していて」
登録ってなんだろう。
良く分からない。
「そう、大体うちの生徒なら全員、制服を着ている筈だけど、変な服をきているわね。まぁいいや。貴重な男の子だもの受け入れるわ!」
どうやら、ここに居られるらしい。
「今、受け入れ承諾書を作成しますから、少し待って下さい」
そう言うとマリアーヌ先生は書類にハンを押して女性警察官に渡した。
「それじゃ、セレス=グランツ。ここからはスクールの管轄だから私はこれで、先生の言う事を良く聞くんだぞ」
そう言うと女性警察官はマリアーヌ先生と僕に軽くお辞儀をし退室していった。
跳ねられた筈の僕は何故か怪我してなかった。
それに、この車……何故かタイヤが無い。
周りをキョロキョロ見ると、すべての車にタイヤが無かった。
体を再度確認して見た。
本当に、車に敷かれたというのに、怪我一つしてなかった。
「すみません」
「あのねぇ、今警察と消防署に連絡をとったからね。体に異常はない?」
確認の意味で、再度、自分の体を見回すもどうやら見た感じ異常は無い。
「大丈夫そうです」
それより、ここは何処なんだ。
物凄く大きなビルが当たり前のように建っていて、変な形の建物ばかりだ。
それに、気のせいか……サラリーマンの様な男性が周りにいない。
どう見てもオフィス街なのに……
「そう、それなら警察と救急車がくるまで、そうだね、その辺りで休んでいた方が良いよ」
「ありがとうございます」
そう言うとお姉さんは僕を置いて去っていった。
これってひき逃げなんじゃないか?
ヤバい、逃げられた。
◆◆◆
暫くすると、パトカーと救急車が来た。
「お体は大丈夫ですか?」
女性警察官が声を掛けてくれたんだけど……本物の警察官なのかな。
ミニスカポリスにしか見えない。
「多分、大丈夫だと思います」
「そうですか? 念の為病院に行きましょう。さぁ私も乘りますから救急車に乗って下さい!」
「はい」
ヒョウ柄の下着が丸見えのミニスカポリスに手を引かれ救急車に乗った。
窓から外を見ると、全ての車にタイヤが無かった。
僕はなんで車にタイヤがあるなんて思っていたんだろう。
パトカーも今、僕が乗っている、救急車もタイヤが無い。
しかし、この女性警察官。
どう見てもミニスカポリスだ。
さっきから足を組み替える度に下着がチラチラ見えて落ち着かない。
そのまま、女性警察官に付き添われ大きな病院へと来た。
◆◆◆
女医さんによる診察を受けた。
輪っかのような機械で僕を頭から通して幾つか問診された。
「特に体は問題なさそうですね。 これは怪我をしてないという、診断書です」
そう言って女医さんは診断書を女性警察官に渡した。
「ただ、問題なのは、この子の体にはマイクロチップが挿入されてなく、生体登録が無い状態です。しかも話した感じでは記憶喪失みたいで名前も分からないみたいです。どうしますかね?」
「名前は服に縫い付けてありましたから分かります。おおよその年齢は解りますか?」
「ええっ、高性能CRTの結果では体内年齢は推定16歳です」
「これから男保課(男性保護課)に連絡しますが、どうせスクールの生徒でしょうから、これからそちらに預けに行こうと思います」
「それが良いでしょう。それでは病院からもスクールに連絡は入れておきますね」
「宜しくお願い致します。それじゃ行こうか? セレス」
「セレス?」
「君の服に書いてあったよ! セレス=グランツ。それが多分、君の名前だ」
「ちょっと聞きたいのですが、僕をひいた人は捕まえないんですか?」
あれ、ひき逃げだよな。
「はぁ~、なんで捕まえる必要があるの?」
「ひき逃げですよ?」
「記憶が相当混乱しているようね。 自動車は自動制御システムで動いているの。だから基本交通ルールを守っていれば安全なのよ。その前にいきなり飛び出したんだから、貴方が加害者なのよ! ひき逃げなんて言葉、今じゃ死語だよ。車に飛び出して跳ねられたら人が加害者。小学生でも知っている事ですよ」
「そうなんですね」
僕はやはり記憶が混乱しているみたいだ。
車にひかれたら、絶対に車が悪い。
そう思っていた……おかしい。
なんでこうも常識が食い違うんだ。
◆◆◆
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女性警察官の話ではこの地域の8歳から18歳までの生徒は全員が此処で過ごすそうだ。
やはり、僕は記憶が混乱しているようだ。
頭の中で『何故家族で暮らさないんだ』そんな事が思い浮かんでいた。
スクールの門をくぐると可愛らしい女の子が沢山いた。
僕に手を振ってくる子もいる。
手を振り返すと、何故か顔を真っ赤にしていた。
女性警察官にシニア部の校舎の職員室まで連れてきて貰った。
そのまま、女性警察官がノックして教員室に入ると……女性の先生が待っていた。
「私が高等部の主任教師のマリアーヌだけど、貴方は本当にうちの生徒? 何処にも登録が無いんのよね」
「え~と記憶が混乱していて」
登録ってなんだろう。
良く分からない。
「そう、大体うちの生徒なら全員、制服を着ている筈だけど、変な服をきているわね。まぁいいや。貴重な男の子だもの受け入れるわ!」
どうやら、ここに居られるらしい。
「今、受け入れ承諾書を作成しますから、少し待って下さい」
そう言うとマリアーヌ先生は書類にハンを押して女性警察官に渡した。
「それじゃ、セレス=グランツ。ここからはスクールの管轄だから私はこれで、先生の言う事を良く聞くんだぞ」
そう言うと女性警察官はマリアーヌ先生と僕に軽くお辞儀をし退室していった。
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