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第14話 悪夢
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夕方から始まって今は深夜2時。
流石に美沙姉は疲れたのか眠っている。
誰よりも大好きな美沙だけど、姉みたいに慕っていたせいか、美沙と呼び捨てにするのが上手く出来なくてつい『美沙姉(みさねえ)』と呼んでしまう。
それは美沙も同じで和也と呼ぶように気をつけているようだが『和也くん』と時折なる。
お互いに姉弟みたいな関係から入った恋愛だから、『美沙』『和也』そう呼べるようになるにはもう少し時間が掛かるのかも知れない。
やっぱり、美沙姉って凄く綺麗だと思う。
美沙姉と会った時俺は11歳、美沙姉は16歳だった。
今でも初めて見た時の事ははっきり覚えている。
腰まである長い黒髪が風でなびいていた。
色が白くて、胸とお尻は大きいのにバランスが良いのかスレンダーな肢体に見える。
今迄見て来た女の子と全く違った。
白いワンピースが凄く似合っていた。
一瞬で心を鷲掴みされ、その時から、好きだった魚釣りや虫取りもしなくなり、時間があれば、美沙姉ばかり眺めていた。
セーラー服姿の美沙姉も凄く綺麗で野暮ったい筈の紺のセーラー服が美沙姉が着ると全く別物に見える。
まるで天使みたいに見えたんだよな。
憧れのお姉さんで俺の初恋。
女々しいと言われるかも知れないけど、小学生から今迄、ずうっと好きだった。
『諦めなくちゃいけない』なんど自分に言い聞かせても駄目だった。
権蔵さんの後妻になった時は『権蔵さんを殺して』そこ迄考えナイフすら手に取った事もある。
だが、それをしたら美沙姉に迷惑が掛かる。
だから、出来なくて、連れて逃げる事も出来なくて……ただただ悲しくて心が壊れそうになった。
あれから11年。
美沙姉は30歳。
俺は25歳。
永かった。
相変わらず、美沙姉は綺麗だけど……酷いな。
目に隈が出来て、窶れているし、他の女性を抱いた事が無いから解らないけど、やせ細っていて随分と体重も軽い気がする。
それに体の彼方此方に痣があり、二本線の火傷の跡も幾つもある。
この火傷の跡は火箸できっとつけられた跡だ。
この村には悪い事をした子供に熱した火箸を押し付ける酷い風習がある。
だけど、大人にそんな事をするなんて事は絶対ない。
男尊女卑のこの村でも歳をとれば地位は向上する。
幾ら跡取りの長男であっても母親には敬意を払い、祖母には口答え出来ない。
古馬本家がどれだけ美沙姉に酷い扱いをしたのがこれでも解る。
昔から嫌いだったけど、ますます嫌いになりそうだ。
美沙姉……
「うっうっグスッスン……嫌です、私、そんな汚い事したくありません……嫌、嫌嫌ぁぁぁぁーー」
美沙姉が急に発作の様にうなされ始めた。
「美沙姉、美沙姉ぇぇぇーー」
「嫌です……嫌、嫌いやぁぁぁーー痛い事しないで……痛い、私何も悪い事してないのになんで、なんでぶたれるんですかぁぁぁーー本当に何もしてない、言う事聞いたのに、グスッどうして、どうして……」
「美沙姉、美沙姉……」
だめだ、ゆすっても起きない。
「嫌だ、熱い、熱いのは嫌です……なんで、私何もしてないのに、嫌だぁぁぁーー火傷、火傷します、助けて、誰かぁぁぁ助けて、熱い熱いですやめてーーーいやぁぁぁー」
「美沙姉……美沙姉――っ! うぐっううんうぐっ!」
揺さぶっても起きないから、美沙姉に俺はキスをした。
息苦しくなったら起きるかも知れない。
「うぐっぷはぁ……あっ?! 和也くん……あははっ和也くんだ。和也くん……私怖い夢見たの……和也くんと結婚したのが夢で、本当の私はまだ、あのままなんだって……そんな怖い夢を見たの」
「大丈夫、俺は此処にいるから! 大好きな美沙姉と離れたりしない。一生、美沙姉の傍から離れないから、安心して」
「本当に」
「本当だよ、俺がどれだけ美沙姉の事が好きか知っているだろう?」
「うん、知っているよ……うん、だけど、それでも私は不安なの……」
「それじゃ、手を握って寝ようか? それなら安心できるんじゃないか?」
「手だけじゃ嫌、不安なの……だから、お願い、和也くん抱きしめて」
「解った……これで良いかな?」
美沙姉の体を抱き寄せ、強く抱きしめた
「うん、これなら......和也くんの温かみが感じられるし、和也くんの臭いがして、うん大丈夫だよ」
美沙姉は暫く震えていたけど、安心したのか暫くしたらスース―と安心したかのように眠りについた。
当たり前だよな。
10年以上も虐げられていたんだ。
1日2日で忘れられる訳ないよな......
嫌な事なんて忘れる位、もっと、もっと俺が幸せにしてあげないと......
流石に美沙姉は疲れたのか眠っている。
誰よりも大好きな美沙だけど、姉みたいに慕っていたせいか、美沙と呼び捨てにするのが上手く出来なくてつい『美沙姉(みさねえ)』と呼んでしまう。
それは美沙も同じで和也と呼ぶように気をつけているようだが『和也くん』と時折なる。
お互いに姉弟みたいな関係から入った恋愛だから、『美沙』『和也』そう呼べるようになるにはもう少し時間が掛かるのかも知れない。
やっぱり、美沙姉って凄く綺麗だと思う。
美沙姉と会った時俺は11歳、美沙姉は16歳だった。
今でも初めて見た時の事ははっきり覚えている。
腰まである長い黒髪が風でなびいていた。
色が白くて、胸とお尻は大きいのにバランスが良いのかスレンダーな肢体に見える。
今迄見て来た女の子と全く違った。
白いワンピースが凄く似合っていた。
一瞬で心を鷲掴みされ、その時から、好きだった魚釣りや虫取りもしなくなり、時間があれば、美沙姉ばかり眺めていた。
セーラー服姿の美沙姉も凄く綺麗で野暮ったい筈の紺のセーラー服が美沙姉が着ると全く別物に見える。
まるで天使みたいに見えたんだよな。
憧れのお姉さんで俺の初恋。
女々しいと言われるかも知れないけど、小学生から今迄、ずうっと好きだった。
『諦めなくちゃいけない』なんど自分に言い聞かせても駄目だった。
権蔵さんの後妻になった時は『権蔵さんを殺して』そこ迄考えナイフすら手に取った事もある。
だが、それをしたら美沙姉に迷惑が掛かる。
だから、出来なくて、連れて逃げる事も出来なくて……ただただ悲しくて心が壊れそうになった。
あれから11年。
美沙姉は30歳。
俺は25歳。
永かった。
相変わらず、美沙姉は綺麗だけど……酷いな。
目に隈が出来て、窶れているし、他の女性を抱いた事が無いから解らないけど、やせ細っていて随分と体重も軽い気がする。
それに体の彼方此方に痣があり、二本線の火傷の跡も幾つもある。
この火傷の跡は火箸できっとつけられた跡だ。
この村には悪い事をした子供に熱した火箸を押し付ける酷い風習がある。
だけど、大人にそんな事をするなんて事は絶対ない。
男尊女卑のこの村でも歳をとれば地位は向上する。
幾ら跡取りの長男であっても母親には敬意を払い、祖母には口答え出来ない。
古馬本家がどれだけ美沙姉に酷い扱いをしたのがこれでも解る。
昔から嫌いだったけど、ますます嫌いになりそうだ。
美沙姉……
「うっうっグスッスン……嫌です、私、そんな汚い事したくありません……嫌、嫌嫌ぁぁぁぁーー」
美沙姉が急に発作の様にうなされ始めた。
「美沙姉、美沙姉ぇぇぇーー」
「嫌です……嫌、嫌いやぁぁぁーー痛い事しないで……痛い、私何も悪い事してないのになんで、なんでぶたれるんですかぁぁぁーー本当に何もしてない、言う事聞いたのに、グスッどうして、どうして……」
「美沙姉、美沙姉……」
だめだ、ゆすっても起きない。
「嫌だ、熱い、熱いのは嫌です……なんで、私何もしてないのに、嫌だぁぁぁーー火傷、火傷します、助けて、誰かぁぁぁ助けて、熱い熱いですやめてーーーいやぁぁぁー」
「美沙姉……美沙姉――っ! うぐっううんうぐっ!」
揺さぶっても起きないから、美沙姉に俺はキスをした。
息苦しくなったら起きるかも知れない。
「うぐっぷはぁ……あっ?! 和也くん……あははっ和也くんだ。和也くん……私怖い夢見たの……和也くんと結婚したのが夢で、本当の私はまだ、あのままなんだって……そんな怖い夢を見たの」
「大丈夫、俺は此処にいるから! 大好きな美沙姉と離れたりしない。一生、美沙姉の傍から離れないから、安心して」
「本当に」
「本当だよ、俺がどれだけ美沙姉の事が好きか知っているだろう?」
「うん、知っているよ……うん、だけど、それでも私は不安なの……」
「それじゃ、手を握って寝ようか? それなら安心できるんじゃないか?」
「手だけじゃ嫌、不安なの……だから、お願い、和也くん抱きしめて」
「解った……これで良いかな?」
美沙姉の体を抱き寄せ、強く抱きしめた
「うん、これなら......和也くんの温かみが感じられるし、和也くんの臭いがして、うん大丈夫だよ」
美沙姉は暫く震えていたけど、安心したのか暫くしたらスース―と安心したかのように眠りについた。
当たり前だよな。
10年以上も虐げられていたんだ。
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