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第35話 焼きもち
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美沙姉とDIYをしながら旧紺野邸の修復は完成した。
出来るだけ、美沙姉が住んでいた時と同じ状態にしたいから大幅な修復はしなかった。
現状のまま、綺麗にしただけだ……
「和也くんって凄いね、なんでも出来ちゃうんだ」
「スーパーをオープンする時にね、資金がギリギリだから、自分でやれる所は全部自分でやったんだよ。入口の黄色く目立つペンキは俺が塗ったし、壁紙も職人さんを手伝って貼ったから、この位は簡単だよ」
「そうなんだ、なんだか、元より綺麗になった気がするよ。ありがとう和也くん」
この家が綺麗になる度に、美沙姉がどんどん元気になっていく気がする。
だからこそ、気合を入れて頑張った。
しっかりした作りの家だったから、大きく壊れた所は無い。
本当に簡単なDIY程度で充分だった。
綺麗になって行くと『大好きな憧れのお姉さん』の家になっていって凄く眼福だ。
だって美沙姉の部屋なんて、高校生の女の子の部屋その物なんだから。
汚れていた時でも感動したのに、綺麗になったら……まぁ言うまでもないよ。
俺の部屋は殺風景で男の部屋って感じだったけど、此処は家族の家って感じで凄く良い。
あれから、話し合ったんだけど……こんな目にあったのに美沙姉はこの村で暮したいそうだ。
『辛い目に遭ったけど、此処が私にとって両親と過ごした思い出の場所だし、両親のお墓もここにあるからね』
そう懐かしむ美沙姉を前に反対は出来なかった。
俺にとっては美沙姉が居ればどこでも良い。
「どういたしまして! それで美沙姉の部屋にまた行ってもよい」
「う~っ!本当は恥ずかしいんだからね……だけど和也くんなら良いよ」
美沙姉は自分の部屋を見られるのが恥ずかしいようだ。
「ありがとう」
俺は高校にも行かず働いていたから、女の子の部屋になんて行った事無い。
だから、美沙姉の部屋に行くとドキドキする。
「ほら、何回見ても同じでしょう?」
「そうは言っても美沙姉は俺の初恋の人でお姉さんで……正直言って子供の頃の夢は美沙姉の部屋に遊びに行く事だったから……何回でも見たくなるよ」
「へぇ~そうなんだ……それで部屋に遊びにきてどうするつもりだったのかな?」
「え~とお話して……」
あれっ不味い。
小学生時代の俺って随分、ませていたんだな。
「お話してどうしたかったのかな? お姉ちゃんに言ってみて」
「キスするのが夢でした……すみません」
「もうしょうがないな……ちゅっ……はいこれで良い」
「えっ……美沙姉」
「もう、なんで顔を赤くするのよ! 照れちゃうでしょう……何時ももっと凄い事してあげているじゃない? 」
「うん、だけど……あの頃の美沙姉とキスしたみたいで、なんだか嬉しい」
今の美沙姉は、白いセーターにチェックのスカートに白い靴下を履いている。
俺が……12才の頃に見た憧れのお姉さん。
美沙姉の姿だ。
いつ見てもキラキラしていてお日様みたいなお姉さん。
それが美沙姉だった。
「もう、今の私はもう良い歳なんだから真顔で言わないでよ。恥ずかしくなるじゃない」
「美沙姉は今も昔もお日様みたいで、凄く綺麗だよ」
「本当?」
「うん、本当だよ」
「芽瑠ちゃんと比べてどっちが綺麗かな?」
「あの、なんで此処で芽瑠が出るの?」
「だって、和也くん私とこうなる前に芽瑠ちゃんと婚約してたじゃない? お姉ちゃん悲しいな......」
本気で言っていないのは解る。
だけど、凄い罪悪感が沸く……どうしよう……
やばい。
「確かにしていたよ……ゴメンなさい」
「和也くん、もしかして私にした様な事、芽瑠ちゃんにもしていたのかな? 和也くんが上手なのは……そのせいなのかな?」
うっ、目が笑ってない。
「え~と」
「芽瑠ちゃん、可愛い物ね、仕方ないか」
「あの、美沙姉誓っていうけど俺は芽瑠とはキス一つしてないよ。精々が手を握った位だよ」
「妖しい……別に怒ってないから正直に言って」
「いや、本当だって、誘われた事はあったけど断ったよ。正直に言うと直前までいったけど、美沙姉の顔が浮かんで出来なかった」
「本当かな~」
「本当だって!」
「芽瑠ちゃん、凄く可愛いわよね」
「確かに可愛いけど美沙姉には敵わないよ」
「そうお姉ちゃん凄く嬉しい……だけど和也くん婚約はしたんじゃない......」
「仕方ないから話すけど落ち込んだりしないでよね」
「うん……」
「美沙姉に振られたあと、仕事も手につかなくなって無気力になったんだ。本当に悲しくて死のうかなって……崖の上に立った事も結構あったよ」
「私が振った……和也くんを? 何かの間違いじゃない」
「うん、今となっては勘違い『駆け落ちに誘った時』だよ」
「え~と……あれっ、そうだったゴメン」
「別に良いよ『俺を好きだったから』だって解ったから。それでかなり自暴自棄な生活をしていたんだけど、東条家からお見合いの話が来てつき合ったのが芽瑠……美沙姉との未来は絶対に無いんだ。そう思ったから……だけど美沙姉の事が頭から離れなくて結局、健全なデートを数回しただけだよ」
「そうか、私、そんなにも愛されていたんだ」
「正直に言うと虫かごをぶら下げて網を持っていた時からずうっと好きだったんだから」
「和也くんありがとう。意地悪言ってごめんなさい……」
「別に謝らなくても良いよ。美沙姉に焼きもち焼いて貰えて嬉しいから」
「もう和也くんの意地悪……私が好きなのは昔も今も和也くんだけなんだからね」
「俺が好きなのも同じで美沙姉だけだよ」
「ありがとう」
ただ、二人でいる。
ただ、傍で美沙姉が笑ってくれる。
それだけで凄く幸せだ。
出来るだけ、美沙姉が住んでいた時と同じ状態にしたいから大幅な修復はしなかった。
現状のまま、綺麗にしただけだ……
「和也くんって凄いね、なんでも出来ちゃうんだ」
「スーパーをオープンする時にね、資金がギリギリだから、自分でやれる所は全部自分でやったんだよ。入口の黄色く目立つペンキは俺が塗ったし、壁紙も職人さんを手伝って貼ったから、この位は簡単だよ」
「そうなんだ、なんだか、元より綺麗になった気がするよ。ありがとう和也くん」
この家が綺麗になる度に、美沙姉がどんどん元気になっていく気がする。
だからこそ、気合を入れて頑張った。
しっかりした作りの家だったから、大きく壊れた所は無い。
本当に簡単なDIY程度で充分だった。
綺麗になって行くと『大好きな憧れのお姉さん』の家になっていって凄く眼福だ。
だって美沙姉の部屋なんて、高校生の女の子の部屋その物なんだから。
汚れていた時でも感動したのに、綺麗になったら……まぁ言うまでもないよ。
俺の部屋は殺風景で男の部屋って感じだったけど、此処は家族の家って感じで凄く良い。
あれから、話し合ったんだけど……こんな目にあったのに美沙姉はこの村で暮したいそうだ。
『辛い目に遭ったけど、此処が私にとって両親と過ごした思い出の場所だし、両親のお墓もここにあるからね』
そう懐かしむ美沙姉を前に反対は出来なかった。
俺にとっては美沙姉が居ればどこでも良い。
「どういたしまして! それで美沙姉の部屋にまた行ってもよい」
「う~っ!本当は恥ずかしいんだからね……だけど和也くんなら良いよ」
美沙姉は自分の部屋を見られるのが恥ずかしいようだ。
「ありがとう」
俺は高校にも行かず働いていたから、女の子の部屋になんて行った事無い。
だから、美沙姉の部屋に行くとドキドキする。
「ほら、何回見ても同じでしょう?」
「そうは言っても美沙姉は俺の初恋の人でお姉さんで……正直言って子供の頃の夢は美沙姉の部屋に遊びに行く事だったから……何回でも見たくなるよ」
「へぇ~そうなんだ……それで部屋に遊びにきてどうするつもりだったのかな?」
「え~とお話して……」
あれっ不味い。
小学生時代の俺って随分、ませていたんだな。
「お話してどうしたかったのかな? お姉ちゃんに言ってみて」
「キスするのが夢でした……すみません」
「もうしょうがないな……ちゅっ……はいこれで良い」
「えっ……美沙姉」
「もう、なんで顔を赤くするのよ! 照れちゃうでしょう……何時ももっと凄い事してあげているじゃない? 」
「うん、だけど……あの頃の美沙姉とキスしたみたいで、なんだか嬉しい」
今の美沙姉は、白いセーターにチェックのスカートに白い靴下を履いている。
俺が……12才の頃に見た憧れのお姉さん。
美沙姉の姿だ。
いつ見てもキラキラしていてお日様みたいなお姉さん。
それが美沙姉だった。
「もう、今の私はもう良い歳なんだから真顔で言わないでよ。恥ずかしくなるじゃない」
「美沙姉は今も昔もお日様みたいで、凄く綺麗だよ」
「本当?」
「うん、本当だよ」
「芽瑠ちゃんと比べてどっちが綺麗かな?」
「あの、なんで此処で芽瑠が出るの?」
「だって、和也くん私とこうなる前に芽瑠ちゃんと婚約してたじゃない? お姉ちゃん悲しいな......」
本気で言っていないのは解る。
だけど、凄い罪悪感が沸く……どうしよう……
やばい。
「確かにしていたよ……ゴメンなさい」
「和也くん、もしかして私にした様な事、芽瑠ちゃんにもしていたのかな? 和也くんが上手なのは……そのせいなのかな?」
うっ、目が笑ってない。
「え~と」
「芽瑠ちゃん、可愛い物ね、仕方ないか」
「あの、美沙姉誓っていうけど俺は芽瑠とはキス一つしてないよ。精々が手を握った位だよ」
「妖しい……別に怒ってないから正直に言って」
「いや、本当だって、誘われた事はあったけど断ったよ。正直に言うと直前までいったけど、美沙姉の顔が浮かんで出来なかった」
「本当かな~」
「本当だって!」
「芽瑠ちゃん、凄く可愛いわよね」
「確かに可愛いけど美沙姉には敵わないよ」
「そうお姉ちゃん凄く嬉しい……だけど和也くん婚約はしたんじゃない......」
「仕方ないから話すけど落ち込んだりしないでよね」
「うん……」
「美沙姉に振られたあと、仕事も手につかなくなって無気力になったんだ。本当に悲しくて死のうかなって……崖の上に立った事も結構あったよ」
「私が振った……和也くんを? 何かの間違いじゃない」
「うん、今となっては勘違い『駆け落ちに誘った時』だよ」
「え~と……あれっ、そうだったゴメン」
「別に良いよ『俺を好きだったから』だって解ったから。それでかなり自暴自棄な生活をしていたんだけど、東条家からお見合いの話が来てつき合ったのが芽瑠……美沙姉との未来は絶対に無いんだ。そう思ったから……だけど美沙姉の事が頭から離れなくて結局、健全なデートを数回しただけだよ」
「そうか、私、そんなにも愛されていたんだ」
「正直に言うと虫かごをぶら下げて網を持っていた時からずうっと好きだったんだから」
「和也くんありがとう。意地悪言ってごめんなさい……」
「別に謝らなくても良いよ。美沙姉に焼きもち焼いて貰えて嬉しいから」
「もう和也くんの意地悪……私が好きなのは昔も今も和也くんだけなんだからね」
「俺が好きなのも同じで美沙姉だけだよ」
「ありがとう」
ただ、二人でいる。
ただ、傍で美沙姉が笑ってくれる。
それだけで凄く幸せだ。
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