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胎動編
第七話 議題
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会議らしい
城崎は普通、僕らになんの承諾も取らずに勝手に任務を決めているので、今回のように会議をするのは初めてだ
ましてや、そこに僕が参加するなど
一体、どういう風の吹きまわしだ?
「そして今回の本題なんだが」
やっぱり何かまずいことが有るのか?
「1-1の動向について必ず目を離さないでくれ」
なるほど
「何だ、何があるんだ、城崎」
「どうした。やけに不安そうじゃないか。神柱」
そりゃそうだ、普段のこいつなら「離さないでくれ」なんて頼むような言葉ではなく「離すな」と命令しているはずだ
「城崎、あなたの秘密主義と人を奴隷のように扱う人間性は他のクラスでもまれに知る人がいる。」
弘岡実優、か
正直言ってこいつも何を考えているのか分からない
そもそもこの子とほとんど喋らないし
……僕も喋るけど中身が無いから大概か
もしかしたら向こうもこっちに対して不信感を持ってるかも
まあ、念の為警戒くらいはしておこう
「そんなあなたが【お願い】をしているんだから以上と思うのは自然」
というか、須斎は知らなかった感じだけど城崎の性格は他クラスにも知られてたんだな
まあ、なんだかんだうちのクラスの裏の支配者だったしな(今は表になったけど)
「まあ、簡単に言うと1-1に相当やばい奴がいる。そいつの動向が読みにくいんだ」
「ならなぜ今まで言わなかった」
「まあ落ち着け須斎」
いや、こいつにとっての「やばい奴」と聞いたら不安に思うよな
少なくとも僕は今までこいつが不安そうになったところを見たことがない
もしかしたらそれも「クラスの支配者」として弱味を見せるとまずかったのからなのかもしれないが
「一組の副学級委員長がいるだろ」
「そいつが危険なのか、城崎」
「結論が早いな。まあ、合ってるんだが」
「お前のことだから『他の人間がいると邪魔だから』教えなかったんじゃないだろうな」
僕はあの時の事、忘れてないからな
「流石に俺も成長くらいする。今回のことを隠していたのは確証が持てなかったからだ」
「そのうちに私達にが下手に動くと相手に何が勘付かれる、ということか」
「ああ」
まあ、こいつらしいといえばこいつらしいな
「それはそれとして教えたということは協力しろ、ということ。誰なのかくらい教えてほしい」
「そうだな、実優。城崎、誰なんだ?」
「葉狩 匡広(はがり まさひろ)。そもそも副学級委員長って言った時点で誰かわかってるだろ」
「全クラスの学級委員を覚えてるのはお前くらいだぞ、城崎」
しかし、葉狩か
話したことないな
まあ、そもそもこの学校で僕が話したことがある人間なんて十数人なんだが
「葉狩とは意外だな。あいつはテニス部のレギュラーでかなり人当たりがいいように見えたが」
「蒼井、そういうやつほど危険」
「そもそも危険なことがわかっていたら危険ではないよね」
少なくとも、こうなる前の世界では
だが、危険なことがわかっている人がこの世界で危険になったとしても、その危険度は「安全に見える人」よりは低い
警戒できるのだから
「だから、次の任務では須斎を連れて行くのは禁止だ」
「なんで?」
「ああ、神柱、お前の能力と須斎の能力の相性がいいのは知ってる。特に奇襲する際は」
「なら何故私が行ったらだめなんだ?」
「それ以上に重要なことがあるからだ」
今の流れから来て奇襲の効果以上に重要なことがあるとすればそれはもう一つしかないだろう
「お前にはこの教室から死角になる一組の出入り口を見張ってほしい」
「なら、今まではどうしてた」
「今までは俺の装備を使って監視していたが流石に負担が大きい。今回の任務で須斎の隠密性が確認できた。だからそろそろ監視を任せたいと思った」
「まあ、隠密ってモロ諜報向きだしね」
となると、僕がこれから襲撃する時は誰と行けばいいんだろう
一人とか言うなよ
「だから、次の任務は神柱と弘岡で行ってこい」
「分かった」「了解」
こっちも初の共同任務か
これで会議は終わりかな?
「よし、じゃぁこれで今回の会議は終了する」
「あ、聞き忘れてたんだけど」
これも聞いておかなければ
「何だ」
「校庭の『アレ』って全部城崎がやったの?」
今の話から少しだけ誰がやったのか予想できなくもないんだが
「いや、俺はほとんどやってない」
はぁ……
ある程度は葉狩がやっているとは思っていたけどまさかほとんど全部とは
流石に警戒するのもわかる
こいつと感覚が同じというのが倫理観的にまずい気がするが、今回だけは同感だ
「あ、神柱、隣の化学準備室から硝酸取ってこい」
またこき使われるようです
――――――――――――――――――――
僕たちの1-3の隣には化学準備室というものがある
名前の通り化学に関する用具や薬品を置いており、その隣の化学実験室で使うものだ
そして僕はなぜかそこから硝酸を持ってくるように言われた
結構強力な酸だ
これを何に使うのか、すごく気になる
Rが15にならなければいいが
これまで僕も皆も健全にやってきたんだ
ここでRを付けて台無しにしないでくれよ
「これ、か」
そういえばどれくらい持ってくるのかは言われてなかったな
まあ、足りなくて困ることはあっても余って困ることはないだろ
最悪の場合、戻しに来ればいいし
そういえば塩基系のものは痛みなく体を溶かすが酸系のものは痛みがあると聞いたことがある
まさか、新たな拷問器具とか……
これ以上考えると怖いのでここらでやめにしよう
僕のところに火の粉がかかるようなら逃げればいいし
この装備は逃げることに関しては他を圧倒的だし
最初のときは人影に集中した一瞬をつかれたが、もう同じ轍は踏まない
だが、とりあえず今はこれを持って帰って次の任務に備えよう
城崎は普通、僕らになんの承諾も取らずに勝手に任務を決めているので、今回のように会議をするのは初めてだ
ましてや、そこに僕が参加するなど
一体、どういう風の吹きまわしだ?
「そして今回の本題なんだが」
やっぱり何かまずいことが有るのか?
「1-1の動向について必ず目を離さないでくれ」
なるほど
「何だ、何があるんだ、城崎」
「どうした。やけに不安そうじゃないか。神柱」
そりゃそうだ、普段のこいつなら「離さないでくれ」なんて頼むような言葉ではなく「離すな」と命令しているはずだ
「城崎、あなたの秘密主義と人を奴隷のように扱う人間性は他のクラスでもまれに知る人がいる。」
弘岡実優、か
正直言ってこいつも何を考えているのか分からない
そもそもこの子とほとんど喋らないし
……僕も喋るけど中身が無いから大概か
もしかしたら向こうもこっちに対して不信感を持ってるかも
まあ、念の為警戒くらいはしておこう
「そんなあなたが【お願い】をしているんだから以上と思うのは自然」
というか、須斎は知らなかった感じだけど城崎の性格は他クラスにも知られてたんだな
まあ、なんだかんだうちのクラスの裏の支配者だったしな(今は表になったけど)
「まあ、簡単に言うと1-1に相当やばい奴がいる。そいつの動向が読みにくいんだ」
「ならなぜ今まで言わなかった」
「まあ落ち着け須斎」
いや、こいつにとっての「やばい奴」と聞いたら不安に思うよな
少なくとも僕は今までこいつが不安そうになったところを見たことがない
もしかしたらそれも「クラスの支配者」として弱味を見せるとまずかったのからなのかもしれないが
「一組の副学級委員長がいるだろ」
「そいつが危険なのか、城崎」
「結論が早いな。まあ、合ってるんだが」
「お前のことだから『他の人間がいると邪魔だから』教えなかったんじゃないだろうな」
僕はあの時の事、忘れてないからな
「流石に俺も成長くらいする。今回のことを隠していたのは確証が持てなかったからだ」
「そのうちに私達にが下手に動くと相手に何が勘付かれる、ということか」
「ああ」
まあ、こいつらしいといえばこいつらしいな
「それはそれとして教えたということは協力しろ、ということ。誰なのかくらい教えてほしい」
「そうだな、実優。城崎、誰なんだ?」
「葉狩 匡広(はがり まさひろ)。そもそも副学級委員長って言った時点で誰かわかってるだろ」
「全クラスの学級委員を覚えてるのはお前くらいだぞ、城崎」
しかし、葉狩か
話したことないな
まあ、そもそもこの学校で僕が話したことがある人間なんて十数人なんだが
「葉狩とは意外だな。あいつはテニス部のレギュラーでかなり人当たりがいいように見えたが」
「蒼井、そういうやつほど危険」
「そもそも危険なことがわかっていたら危険ではないよね」
少なくとも、こうなる前の世界では
だが、危険なことがわかっている人がこの世界で危険になったとしても、その危険度は「安全に見える人」よりは低い
警戒できるのだから
「だから、次の任務では須斎を連れて行くのは禁止だ」
「なんで?」
「ああ、神柱、お前の能力と須斎の能力の相性がいいのは知ってる。特に奇襲する際は」
「なら何故私が行ったらだめなんだ?」
「それ以上に重要なことがあるからだ」
今の流れから来て奇襲の効果以上に重要なことがあるとすればそれはもう一つしかないだろう
「お前にはこの教室から死角になる一組の出入り口を見張ってほしい」
「なら、今まではどうしてた」
「今までは俺の装備を使って監視していたが流石に負担が大きい。今回の任務で須斎の隠密性が確認できた。だからそろそろ監視を任せたいと思った」
「まあ、隠密ってモロ諜報向きだしね」
となると、僕がこれから襲撃する時は誰と行けばいいんだろう
一人とか言うなよ
「だから、次の任務は神柱と弘岡で行ってこい」
「分かった」「了解」
こっちも初の共同任務か
これで会議は終わりかな?
「よし、じゃぁこれで今回の会議は終了する」
「あ、聞き忘れてたんだけど」
これも聞いておかなければ
「何だ」
「校庭の『アレ』って全部城崎がやったの?」
今の話から少しだけ誰がやったのか予想できなくもないんだが
「いや、俺はほとんどやってない」
はぁ……
ある程度は葉狩がやっているとは思っていたけどまさかほとんど全部とは
流石に警戒するのもわかる
こいつと感覚が同じというのが倫理観的にまずい気がするが、今回だけは同感だ
「あ、神柱、隣の化学準備室から硝酸取ってこい」
またこき使われるようです
――――――――――――――――――――
僕たちの1-3の隣には化学準備室というものがある
名前の通り化学に関する用具や薬品を置いており、その隣の化学実験室で使うものだ
そして僕はなぜかそこから硝酸を持ってくるように言われた
結構強力な酸だ
これを何に使うのか、すごく気になる
Rが15にならなければいいが
これまで僕も皆も健全にやってきたんだ
ここでRを付けて台無しにしないでくれよ
「これ、か」
そういえばどれくらい持ってくるのかは言われてなかったな
まあ、足りなくて困ることはあっても余って困ることはないだろ
最悪の場合、戻しに来ればいいし
そういえば塩基系のものは痛みなく体を溶かすが酸系のものは痛みがあると聞いたことがある
まさか、新たな拷問器具とか……
これ以上考えると怖いのでここらでやめにしよう
僕のところに火の粉がかかるようなら逃げればいいし
この装備は逃げることに関しては他を圧倒的だし
最初のときは人影に集中した一瞬をつかれたが、もう同じ轍は踏まない
だが、とりあえず今はこれを持って帰って次の任務に備えよう
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