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胎動編
第二十九話 戦いの後で
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終わった、か
「……疲れた、な」
須斎がそうこぼす
「俺はお前よりもかなり長い間戦っていたんだがな」
だから少なくともお前よりは疲れていると思うぞ
「いやー、時風って思ってたより強かったんだねー」
「当然のように混じってくるな」
後で構わないがこいつが信用できるかどうかも見ておかないといけないな
「それより、聖。その腕は大丈夫なのか?」
「ああ、これか?」
軽く左腕を振ってみる
まあ、振ると言っても肩までしか無いんだが
「あ、そうそう。君の装備の能力から考えると腕無いの厳しでしょ」
確かに、腕が片方ないのは今後の戦闘に影響が出そうだな
「というか、痛くないのか?」
ああ、須斎はそこが気になるのか
「一応、痛覚神経を腕から切り離したから痛みはほとんどない。今はそれよりもこの腕をどうやって補うか、だ」
「いや、それより先にここからどうやって出るか、でしょ」
それもそうだが、そこは簡単そうだぞ
そういえば
「神柱は何処だ?」
須斎に聞く
「ああ、向こうの角で倒れていたから美優に頼んで運んでもらった」
弘岡か
戦闘には参加しなかったがやはり直前の戦闘が辛勝だったのか?
「なら、早く神柱を連れて帰らないとな」
「それって帰れる状態なの?」
ああ、そう見えるか
「血は足りてるし、腕だから歩くのには支障はないぞ」
「じゃ、とっとと帰っちゃおうか」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「大丈夫?」
「そういう弘岡だってまっすぐ歩けてないじゃん」
満身創痍組は一旦安全な場所に逃げてくることにした
あ、これって
「生首」
「気持ち悪」
普段だったらもっと言葉が出てるんだろうけど、今日は疲れたから言葉も出てこない
しかも、この生首、時風のやつじゃん
須斎が切ってたのがここまで飛んできたんだ
「ん?」
「どうしたの」
いや、これ言ったら完全に【痛い】人になっちゃいそうなんだけど
左目が疼く、っていうやつだろうか
原因なんて一つしか思い浮かばないんだけど
この前入ってきた新生物
何がしたいんだ?
自分の体の中で他人が暴れてるなんて気持ちのいいものじゃない
「……痛い」
「え?」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
普通はここでもうちょっと他のことを考えたりするのかもしれない
でも、その時の僕にそんな余裕はなかった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あれ?
ここは……?
「ああ、起きたか?」
となりで城崎が座っている
何があったんだっけ?
時風と戦ってその後、弘岡と合流したところまでは覚えているんだが
「お前、急に暴れだしたらしいな」
ん?
急に暴れだしたって……
「どういうこと?」
すると、城崎は少し驚いた様子で
「違うのか?」
あ、待って
ちょっとずつだけど思い出してきた
確か、弘岡と合流した後に、右目が痛くなりだして、それで……
「右目は、ある」
少なくともないような感じはしない
本当にわけがわからない
急に痛みだしたと思ったら気絶して
でも特に何も傷とかは無くて、全然無事で
ここ数日学校で寝てたこともあって疲れてるのか?
「あれ?城崎、腕は?」
そういえば城崎の腕がない
大丈夫なのか?
「ああ、時風と戦った時にやられた。しばらくは片手で生活することになりそうだ」
片手が、無いのか?
「痛くはない?普通に動けそう?動かせそう?早めに治したほうがいい?治す方法に心当た」
「落ち着け、話すのが速い」
あ、そっか
「ごめん」
城崎は座り直した後、僕の質問に答えるのか、口を開いた
「今の所、日常生活に影響が無いと言えば嘘になるが、片手でもなんとか生活はできそうだ」
そっか、なら良かった
でも、そんな不便な状態なら速く治さないと
「前の銃持ってた人の回復薬?みたいなのがあればすぐ治るのかな?」
少し城崎に聞いてみる
装備が何なのかは未だにわからないが、現実の法則からは明らかに逸脱しているものが多い
なら、腕を生やすようなものもあるだろう
「まあ、そういう装備の力に頼るのも別にいいが、もう少し確実な方法の方がいいと思ってな」
「確実な方法?」
なんだろう?思い当たる節があるのか?
「まあ、再生医療もそろそろ実験で使える程度にはなっているだろうしな」
――――――――――――――――――――
ひとまずは予定が決まった
東京の西部にある再生医療研究センターに向かうことになった
須斎たちにはもう伝えてあるらしい
そして今回は、なんと僕一人だそうだ
どういうことだろう?城崎はもしかして僕のことを潰そうとしているんじゃないかと疑うほどだ
明日以降に準備をしていくとのことで、少しの間は休めそうなのはまだ良かったと言うべきなのだろうか?
「やった……布団だ」
ここしばらく学校の床で寝ていたから背中が……
これがあるなら、今回寮を奪い取った意味はあった
三年生とは話をつけたらしいので、この部屋は間違いなく僕のものだ
ああ、なんかもう眠気がしてきた
さっきまで気絶してたのに
そういえば、なんで気絶してたんだっけ?
まあ、寝るのが優先だけど
――――――――――――――――――――
「ハァ、ハァ、ハァ」
「急げよ!まだ追ってきてるやつがいるぞ!」
あの人が抗争に負けてからすぐにジープに乗ったけど
「ダメだ、追いつかれる」
もう、叫ぶ気力もなくなっていた
なんでこんなことに……
そして、追いつかれた俺たちは、車ごと消えた
「……疲れた、な」
須斎がそうこぼす
「俺はお前よりもかなり長い間戦っていたんだがな」
だから少なくともお前よりは疲れていると思うぞ
「いやー、時風って思ってたより強かったんだねー」
「当然のように混じってくるな」
後で構わないがこいつが信用できるかどうかも見ておかないといけないな
「それより、聖。その腕は大丈夫なのか?」
「ああ、これか?」
軽く左腕を振ってみる
まあ、振ると言っても肩までしか無いんだが
「あ、そうそう。君の装備の能力から考えると腕無いの厳しでしょ」
確かに、腕が片方ないのは今後の戦闘に影響が出そうだな
「というか、痛くないのか?」
ああ、須斎はそこが気になるのか
「一応、痛覚神経を腕から切り離したから痛みはほとんどない。今はそれよりもこの腕をどうやって補うか、だ」
「いや、それより先にここからどうやって出るか、でしょ」
それもそうだが、そこは簡単そうだぞ
そういえば
「神柱は何処だ?」
須斎に聞く
「ああ、向こうの角で倒れていたから美優に頼んで運んでもらった」
弘岡か
戦闘には参加しなかったがやはり直前の戦闘が辛勝だったのか?
「なら、早く神柱を連れて帰らないとな」
「それって帰れる状態なの?」
ああ、そう見えるか
「血は足りてるし、腕だから歩くのには支障はないぞ」
「じゃ、とっとと帰っちゃおうか」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「大丈夫?」
「そういう弘岡だってまっすぐ歩けてないじゃん」
満身創痍組は一旦安全な場所に逃げてくることにした
あ、これって
「生首」
「気持ち悪」
普段だったらもっと言葉が出てるんだろうけど、今日は疲れたから言葉も出てこない
しかも、この生首、時風のやつじゃん
須斎が切ってたのがここまで飛んできたんだ
「ん?」
「どうしたの」
いや、これ言ったら完全に【痛い】人になっちゃいそうなんだけど
左目が疼く、っていうやつだろうか
原因なんて一つしか思い浮かばないんだけど
この前入ってきた新生物
何がしたいんだ?
自分の体の中で他人が暴れてるなんて気持ちのいいものじゃない
「……痛い」
「え?」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
普通はここでもうちょっと他のことを考えたりするのかもしれない
でも、その時の僕にそんな余裕はなかった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あれ?
ここは……?
「ああ、起きたか?」
となりで城崎が座っている
何があったんだっけ?
時風と戦ってその後、弘岡と合流したところまでは覚えているんだが
「お前、急に暴れだしたらしいな」
ん?
急に暴れだしたって……
「どういうこと?」
すると、城崎は少し驚いた様子で
「違うのか?」
あ、待って
ちょっとずつだけど思い出してきた
確か、弘岡と合流した後に、右目が痛くなりだして、それで……
「右目は、ある」
少なくともないような感じはしない
本当にわけがわからない
急に痛みだしたと思ったら気絶して
でも特に何も傷とかは無くて、全然無事で
ここ数日学校で寝てたこともあって疲れてるのか?
「あれ?城崎、腕は?」
そういえば城崎の腕がない
大丈夫なのか?
「ああ、時風と戦った時にやられた。しばらくは片手で生活することになりそうだ」
片手が、無いのか?
「痛くはない?普通に動けそう?動かせそう?早めに治したほうがいい?治す方法に心当た」
「落ち着け、話すのが速い」
あ、そっか
「ごめん」
城崎は座り直した後、僕の質問に答えるのか、口を開いた
「今の所、日常生活に影響が無いと言えば嘘になるが、片手でもなんとか生活はできそうだ」
そっか、なら良かった
でも、そんな不便な状態なら速く治さないと
「前の銃持ってた人の回復薬?みたいなのがあればすぐ治るのかな?」
少し城崎に聞いてみる
装備が何なのかは未だにわからないが、現実の法則からは明らかに逸脱しているものが多い
なら、腕を生やすようなものもあるだろう
「まあ、そういう装備の力に頼るのも別にいいが、もう少し確実な方法の方がいいと思ってな」
「確実な方法?」
なんだろう?思い当たる節があるのか?
「まあ、再生医療もそろそろ実験で使える程度にはなっているだろうしな」
――――――――――――――――――――
ひとまずは予定が決まった
東京の西部にある再生医療研究センターに向かうことになった
須斎たちにはもう伝えてあるらしい
そして今回は、なんと僕一人だそうだ
どういうことだろう?城崎はもしかして僕のことを潰そうとしているんじゃないかと疑うほどだ
明日以降に準備をしていくとのことで、少しの間は休めそうなのはまだ良かったと言うべきなのだろうか?
「やった……布団だ」
ここしばらく学校の床で寝ていたから背中が……
これがあるなら、今回寮を奪い取った意味はあった
三年生とは話をつけたらしいので、この部屋は間違いなく僕のものだ
ああ、なんかもう眠気がしてきた
さっきまで気絶してたのに
そういえば、なんで気絶してたんだっけ?
まあ、寝るのが優先だけど
――――――――――――――――――――
「ハァ、ハァ、ハァ」
「急げよ!まだ追ってきてるやつがいるぞ!」
あの人が抗争に負けてからすぐにジープに乗ったけど
「ダメだ、追いつかれる」
もう、叫ぶ気力もなくなっていた
なんでこんなことに……
そして、追いつかれた俺たちは、車ごと消えた
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