94 / 220
怪奇編
第一話 国家
しおりを挟む
あれから、およそ半年が経った
その間僕たちがやっていたことといえば、情報の整理と暴徒の鎮圧くらいだ
でも、そうやって暴れてる人たちを鎮めたおかげか、求心力は上がってきた印象だ
これからの行動も少し楽になるかもしれない
それと、城崎の腕は完治した
おかげで事務作業とかが大分捗っている
それと、少しずつだが、分かってきたことがある
まずは、あの小さなバケモノだ
どうやら、あれは怪談とかが実体化したようなものらしい
有名な怪談の【ダッシュ】と都市伝説の【シャイガイ】を組み合わせたような見た目をしていたし、行動も似ていたらしい
つまり、怪異が噂通りに現れたってことだ
原因が何なのかは一応まだ不明だけど……多少の予測はついてる
どこかの霊能者が無理やり呼び出したりしていないんなら、ほぼ確実に誰かの装備だろう
まあ、城崎は何か他に思い当たることがあるみたいだけど……
僕には他の案はいまいち思いつかないから、その辺りは放っておこう
そして、もう一つ
明日から僕は弘岡と一緒に怪異の調査に行くことになった
怖いのはあんまり好きじゃあないんだけど、仕方がないから行くことにしよう
それに、ここ一年以上弘岡と一緒に仕事をしていない
久しぶりに一緒に仕事ができるのなら、それはそれで嬉しい
今日はゆっくりと本拠地を見回るとしようか
あ、それと、本拠地は官邸……ということになっている
やっぱり、公的な場所を本拠地にしたほうが安心する人も多いみたいだ
まあ、実際に本拠地っぽい役割を果たしているのは学校なんだけどね
カモフラージュとして使っているみたいだ
ん?あれは……
「お疲れ様~今日も頑張ってるね~」
「あ、神さん。ど~も~」
それと、一応ここでは僕は幹部的な立ち位置になっているみたいだ
だから、周りの人達からは結構敬われていたりする
まあ、敬うというより、適当に上に見ているっぽい言葉を使っているだけにも見えるが
それでも、下に見られるよりは気分が良い
「ん?てか、ここ……」
農地、か
農地ってことは彼女が居るのかな?
探してみると……
あ、いたいた
「お久、芳枝ちゃん。」
「あ、神や~ん。最近こっちの方来ないよね~何かあったの~?」
それはもちろん、あなたのことが苦手だからです、とはとても言えず……
「いや、僕も色々と仕事があってちょっとこっちに手を回す余裕が……」
「……それ、農業が優先度低いってこと?」
あ、ちょっとミスったかも……
少し怒気をはらんだ声が芳枝ちゃんから届く
怒らせちゃったかな?
「いや……僕ってそういうの苦手じゃん?だから、変に手伝うと邪魔になるかな~って……」
ここまではOKか?
……よし、反応を見る限りは大丈夫そうだ
「だから、参加はしなかったんだけど……もしかして参加したほうが良かった?だったら城崎に伝えてくれれば助かるな。」
ここで城崎に押し付ける
城崎が僕に振ってくる仕事はどれも危ないやつばかりだ
他にできる人も居るには居るだろうけど、そんなに多くないはず
汚れ仕事を任せられる人の稼働時間を減らすよりは他の人を用意して芳枝ちゃんのところに貸し出すだろう
こういうことはやりすぎるとだんだん無視されていくけど、一回くらいなら大丈夫でしょ
まあ、今回だけってことで
「……わかった。また今度伝えとくよ~。神やんも、そういう勘違いされやすいこと言うの、やめなよ~」
どうやら、落ち着いてくれたみたいだ
強制労働にならなくて良かったよ
いや、戦えば勝てるけど、メンタル的な問題で芳枝ちゃんに勝てる気がしないんだよ
なんというか……すでに負けている感じがするというか……
あれだよ。いくら殴れば勝てることが分かっていてもヤクザのボスに殴り掛かることは無いでしょ?
……ちょっと違うか?
ま、いっか
それより、僕は僕の仕事を進めておかないと
「あ、僕はこのあと明日に向けた調整があるから、じゃ。」
「おっけ~。いってらっしゃ~い」
――――――――――――――――――――
「あ、須斎。こんなところに居たんだ」
須斎は体育館の近くで走っていた
てっきり自分の部屋に居ると思ってたよ
まあ、それは僕が普段の須斎の行動を知らないからそう判断した、ってのが理由として大きいんだけど
「そうだ。弘岡が今どこにいるか分かるかな?」
結構弘岡と仲が良かったはずだから、知っているかもしれない
「ああ、美優か。今は図書室に居るぞ」
図書室か
結構近いな
そういえば、弘岡ってどんな本を読むんだろう……
話した内容も大体任務に関することだから、人柄とかは全然わかんないんだよな……
ま、多少はどういうことをしそうかくらいは分かるけど、内心を読めるほど付き合いが長いわけではない
そもそも、僕は十年来の付き合いの城崎が何をするかの予測すらつけられない人間なんだから
人の心の機微が分かる分けないんだよなぁ……
「さて、それはそうと、探しに行くか」
――――――――――――――――――――
一人で本を読める時間というのは貴重
蒼井が過保護なところがあるからあんまり自分の時間が取れない
前はそこまで過保護でも無かったけど、一年前に怪我をしたのが効いたらしい
……ここが切りが良いか
しおりを挟んで顔を上げると、そこには神柱が居た
その間僕たちがやっていたことといえば、情報の整理と暴徒の鎮圧くらいだ
でも、そうやって暴れてる人たちを鎮めたおかげか、求心力は上がってきた印象だ
これからの行動も少し楽になるかもしれない
それと、城崎の腕は完治した
おかげで事務作業とかが大分捗っている
それと、少しずつだが、分かってきたことがある
まずは、あの小さなバケモノだ
どうやら、あれは怪談とかが実体化したようなものらしい
有名な怪談の【ダッシュ】と都市伝説の【シャイガイ】を組み合わせたような見た目をしていたし、行動も似ていたらしい
つまり、怪異が噂通りに現れたってことだ
原因が何なのかは一応まだ不明だけど……多少の予測はついてる
どこかの霊能者が無理やり呼び出したりしていないんなら、ほぼ確実に誰かの装備だろう
まあ、城崎は何か他に思い当たることがあるみたいだけど……
僕には他の案はいまいち思いつかないから、その辺りは放っておこう
そして、もう一つ
明日から僕は弘岡と一緒に怪異の調査に行くことになった
怖いのはあんまり好きじゃあないんだけど、仕方がないから行くことにしよう
それに、ここ一年以上弘岡と一緒に仕事をしていない
久しぶりに一緒に仕事ができるのなら、それはそれで嬉しい
今日はゆっくりと本拠地を見回るとしようか
あ、それと、本拠地は官邸……ということになっている
やっぱり、公的な場所を本拠地にしたほうが安心する人も多いみたいだ
まあ、実際に本拠地っぽい役割を果たしているのは学校なんだけどね
カモフラージュとして使っているみたいだ
ん?あれは……
「お疲れ様~今日も頑張ってるね~」
「あ、神さん。ど~も~」
それと、一応ここでは僕は幹部的な立ち位置になっているみたいだ
だから、周りの人達からは結構敬われていたりする
まあ、敬うというより、適当に上に見ているっぽい言葉を使っているだけにも見えるが
それでも、下に見られるよりは気分が良い
「ん?てか、ここ……」
農地、か
農地ってことは彼女が居るのかな?
探してみると……
あ、いたいた
「お久、芳枝ちゃん。」
「あ、神や~ん。最近こっちの方来ないよね~何かあったの~?」
それはもちろん、あなたのことが苦手だからです、とはとても言えず……
「いや、僕も色々と仕事があってちょっとこっちに手を回す余裕が……」
「……それ、農業が優先度低いってこと?」
あ、ちょっとミスったかも……
少し怒気をはらんだ声が芳枝ちゃんから届く
怒らせちゃったかな?
「いや……僕ってそういうの苦手じゃん?だから、変に手伝うと邪魔になるかな~って……」
ここまではOKか?
……よし、反応を見る限りは大丈夫そうだ
「だから、参加はしなかったんだけど……もしかして参加したほうが良かった?だったら城崎に伝えてくれれば助かるな。」
ここで城崎に押し付ける
城崎が僕に振ってくる仕事はどれも危ないやつばかりだ
他にできる人も居るには居るだろうけど、そんなに多くないはず
汚れ仕事を任せられる人の稼働時間を減らすよりは他の人を用意して芳枝ちゃんのところに貸し出すだろう
こういうことはやりすぎるとだんだん無視されていくけど、一回くらいなら大丈夫でしょ
まあ、今回だけってことで
「……わかった。また今度伝えとくよ~。神やんも、そういう勘違いされやすいこと言うの、やめなよ~」
どうやら、落ち着いてくれたみたいだ
強制労働にならなくて良かったよ
いや、戦えば勝てるけど、メンタル的な問題で芳枝ちゃんに勝てる気がしないんだよ
なんというか……すでに負けている感じがするというか……
あれだよ。いくら殴れば勝てることが分かっていてもヤクザのボスに殴り掛かることは無いでしょ?
……ちょっと違うか?
ま、いっか
それより、僕は僕の仕事を進めておかないと
「あ、僕はこのあと明日に向けた調整があるから、じゃ。」
「おっけ~。いってらっしゃ~い」
――――――――――――――――――――
「あ、須斎。こんなところに居たんだ」
須斎は体育館の近くで走っていた
てっきり自分の部屋に居ると思ってたよ
まあ、それは僕が普段の須斎の行動を知らないからそう判断した、ってのが理由として大きいんだけど
「そうだ。弘岡が今どこにいるか分かるかな?」
結構弘岡と仲が良かったはずだから、知っているかもしれない
「ああ、美優か。今は図書室に居るぞ」
図書室か
結構近いな
そういえば、弘岡ってどんな本を読むんだろう……
話した内容も大体任務に関することだから、人柄とかは全然わかんないんだよな……
ま、多少はどういうことをしそうかくらいは分かるけど、内心を読めるほど付き合いが長いわけではない
そもそも、僕は十年来の付き合いの城崎が何をするかの予測すらつけられない人間なんだから
人の心の機微が分かる分けないんだよなぁ……
「さて、それはそうと、探しに行くか」
――――――――――――――――――――
一人で本を読める時間というのは貴重
蒼井が過保護なところがあるからあんまり自分の時間が取れない
前はそこまで過保護でも無かったけど、一年前に怪我をしたのが効いたらしい
……ここが切りが良いか
しおりを挟んで顔を上げると、そこには神柱が居た
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる