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人類戦線編
第二十九話 開放的な閉鎖空間
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外は思っていたよりも静かだった
いや、静か所じゃない
僕たち以外には誰も居ないし、周りに何もない
そもそもここは何処なんだ?
「あれ?俺達元からこんな所に居たか?俺、建物の周りがどんな感じになってんのか知らねぇんだけど」
「僕も正直ここが何処なのか分からないんですけど……すみません、何か分かりましたか?」
ブルブルちゃんにもそう聞いてみる
「いえ……それはちょっと……少なくとも、私の居る場所から半径五百メートル以内には地面以外何も無くて、私達以外には誰も居ないと思いますけど……」
半径五百メートル、か……
「それって、この空間の高さが少なくとも五百メートルは有るっていうことになるんですかね?」
「多分、そういうことになります……」
五百メートルっていうと、日本ではスカイツリーくらいしか達成できないレベルか
それがすっぽり入る位の大きさのドーム……そんなの、世界中探しても無かったと思うんだけど……
僕の記憶違いかな?
「だとしたら、また脱出が大変になりそうじゃねぇか……食糧、足りるか?」
安全さんも珍しく不安そうにしている
「どうでしょうね……」
僕も流石に不安になってきた
もしこの先にも更に囲いが有る、みたいなマトリョーシカ状態だったら完全に脱出するのに数日は掛かるだろう
そんなに長時間だと安全さんが言うように食糧も足りないだろうし、そもそもこの空間にまともな設備が無いからトイレもままならないだろう
「早いとこ脱出しないといけませんね」
けど、さっきと同じ方法が通用するかは分からない
それに、通用したとしてもこの場所は広すぎるから時間が掛かるだろう
その間に食糧が切れたらゲームオーバーだ
「どうすんだ?一応地面に向けてなら攻撃できる。それをしたところで対して意味ねぇと思うけど、一応やっておくか?」
「いえ、それは止めておいて下さい」
この場所がどんな構造なのか分からない以上はあまり下手に攻撃しない方が良い
特に地面を攻撃して崩れたら大変だ
「でもなぁ、このままだと多分ジリ貧だぞ?早いとこ行動しねぇと……」
そう、正直そこは少し気になる
「まあその気持ちも分かりますけど、手立てが無い状態で焦って変な行動を起こす、っていうのは愚策なんで、ちゃんと落ち着いてから行動した方が良いと思います」
でも、何も分からない状態で行動を起こすのはやっぱり危険だと思う
「……はい、分かりました。今は責任者お前だしな。大人しく従うとするぜ」
安全さんは今回は引き下がってくれた
「っても、脱出方法はちゃんと考えねぇと駄目だろ。何か当ては有ンのか?」
「まあ、全く当てが無いという訳ではありませんね」
僕がそう答えると、安全さんは少し驚いたような雰囲気になる
「有るのかよ……今の話の流れからすると『手立ては無いけど頑張るしか無い』みたいなやつだっただろ……」
何だか勝手に勘違いされてたみたいだけど、そんなことは気にせずに僕はブルブルちゃんの所に向かう
「ちょっと提案が有るんですけど……探索、手伝ってくれませんかね?」
――――――――――――――――――――――――
「どうですかね?」
「……ま、まだ、見つかりません……」
僕の考えた方法は非常にシンプルなものだ
僕がブルブルちゃんを背負って移動し、その先でブルブルちゃんが周りを探る
周りに何か変なものが有ったらそこに向かい、何もなければそのまま次の場所まで移動する、というやり方だ
四回程移動して、今のところは異変は見つかっていない
これ、寧ろ何回も確認しなくちゃいけないから異変が無い方が大変なんだよな……
本当はこんなこと願っちゃいけないんだけど、早いところ異変が起こってほしい
そうすれば脱出の糸口が掴めるだろうからね
「じゃあ、次の場所に進みますか」
また数百メートル歩いて、僕とブルブルちゃんは周りを探る
「ダメみたいですね……」
「だね……」
やはり何も反応は無いようだ
さっきからこんなことを十回近く繰り返している
次の探索で見つからなかったら探し方を変えた方が良いかもしれないな
移動しようとしたその時、ブルブルちゃんが少し大きな声を出した
「居ました!何だか、きゅ、急に出てきて……」
「落ち着いて、何が起こったのかは知りませんけど、取り敢えずゆっくり話してください」
急に狼狽えだすブルブルちゃんをどうにかして抑えながら僕は事情を聞き出そうとする
「えっと……あの、その、何だか、何も無いところから人が出てきて……それで、その内何人かが急に居なくなったりして……とにかく、何か変なんです!」
変……か
突然現れたり居なくなったりする、ってどういうことだろう?
「取り敢えず、僕たち二人じゃあ何か起こった時に不安だからあの人も呼んどきましょうか」
そう言って僕はすぐに安全さんの元へ向かう
そして相手の反応を聞かずに安全さんを背負ってブルブルちゃんが待っている所まで運ぶ
「連れてきたましたよ。これで多少は何とかなると思いますけど……あちらさんの動きはどうなってます?」
「あれ?俺、いつの間にこんな所に居るんだ?」
安全さんは少し不思議そうにしているけど、僕はそんなことをそんなことを気にせずにブルブルちゃんの報告を聞く
「こっちに……向かってきてます」
いや、静か所じゃない
僕たち以外には誰も居ないし、周りに何もない
そもそもここは何処なんだ?
「あれ?俺達元からこんな所に居たか?俺、建物の周りがどんな感じになってんのか知らねぇんだけど」
「僕も正直ここが何処なのか分からないんですけど……すみません、何か分かりましたか?」
ブルブルちゃんにもそう聞いてみる
「いえ……それはちょっと……少なくとも、私の居る場所から半径五百メートル以内には地面以外何も無くて、私達以外には誰も居ないと思いますけど……」
半径五百メートル、か……
「それって、この空間の高さが少なくとも五百メートルは有るっていうことになるんですかね?」
「多分、そういうことになります……」
五百メートルっていうと、日本ではスカイツリーくらいしか達成できないレベルか
それがすっぽり入る位の大きさのドーム……そんなの、世界中探しても無かったと思うんだけど……
僕の記憶違いかな?
「だとしたら、また脱出が大変になりそうじゃねぇか……食糧、足りるか?」
安全さんも珍しく不安そうにしている
「どうでしょうね……」
僕も流石に不安になってきた
もしこの先にも更に囲いが有る、みたいなマトリョーシカ状態だったら完全に脱出するのに数日は掛かるだろう
そんなに長時間だと安全さんが言うように食糧も足りないだろうし、そもそもこの空間にまともな設備が無いからトイレもままならないだろう
「早いとこ脱出しないといけませんね」
けど、さっきと同じ方法が通用するかは分からない
それに、通用したとしてもこの場所は広すぎるから時間が掛かるだろう
その間に食糧が切れたらゲームオーバーだ
「どうすんだ?一応地面に向けてなら攻撃できる。それをしたところで対して意味ねぇと思うけど、一応やっておくか?」
「いえ、それは止めておいて下さい」
この場所がどんな構造なのか分からない以上はあまり下手に攻撃しない方が良い
特に地面を攻撃して崩れたら大変だ
「でもなぁ、このままだと多分ジリ貧だぞ?早いとこ行動しねぇと……」
そう、正直そこは少し気になる
「まあその気持ちも分かりますけど、手立てが無い状態で焦って変な行動を起こす、っていうのは愚策なんで、ちゃんと落ち着いてから行動した方が良いと思います」
でも、何も分からない状態で行動を起こすのはやっぱり危険だと思う
「……はい、分かりました。今は責任者お前だしな。大人しく従うとするぜ」
安全さんは今回は引き下がってくれた
「っても、脱出方法はちゃんと考えねぇと駄目だろ。何か当ては有ンのか?」
「まあ、全く当てが無いという訳ではありませんね」
僕がそう答えると、安全さんは少し驚いたような雰囲気になる
「有るのかよ……今の話の流れからすると『手立ては無いけど頑張るしか無い』みたいなやつだっただろ……」
何だか勝手に勘違いされてたみたいだけど、そんなことは気にせずに僕はブルブルちゃんの所に向かう
「ちょっと提案が有るんですけど……探索、手伝ってくれませんかね?」
――――――――――――――――――――――――
「どうですかね?」
「……ま、まだ、見つかりません……」
僕の考えた方法は非常にシンプルなものだ
僕がブルブルちゃんを背負って移動し、その先でブルブルちゃんが周りを探る
周りに何か変なものが有ったらそこに向かい、何もなければそのまま次の場所まで移動する、というやり方だ
四回程移動して、今のところは異変は見つかっていない
これ、寧ろ何回も確認しなくちゃいけないから異変が無い方が大変なんだよな……
本当はこんなこと願っちゃいけないんだけど、早いところ異変が起こってほしい
そうすれば脱出の糸口が掴めるだろうからね
「じゃあ、次の場所に進みますか」
また数百メートル歩いて、僕とブルブルちゃんは周りを探る
「ダメみたいですね……」
「だね……」
やはり何も反応は無いようだ
さっきからこんなことを十回近く繰り返している
次の探索で見つからなかったら探し方を変えた方が良いかもしれないな
移動しようとしたその時、ブルブルちゃんが少し大きな声を出した
「居ました!何だか、きゅ、急に出てきて……」
「落ち着いて、何が起こったのかは知りませんけど、取り敢えずゆっくり話してください」
急に狼狽えだすブルブルちゃんをどうにかして抑えながら僕は事情を聞き出そうとする
「えっと……あの、その、何だか、何も無いところから人が出てきて……それで、その内何人かが急に居なくなったりして……とにかく、何か変なんです!」
変……か
突然現れたり居なくなったりする、ってどういうことだろう?
「取り敢えず、僕たち二人じゃあ何か起こった時に不安だからあの人も呼んどきましょうか」
そう言って僕はすぐに安全さんの元へ向かう
そして相手の反応を聞かずに安全さんを背負ってブルブルちゃんが待っている所まで運ぶ
「連れてきたましたよ。これで多少は何とかなると思いますけど……あちらさんの動きはどうなってます?」
「あれ?俺、いつの間にこんな所に居るんだ?」
安全さんは少し不思議そうにしているけど、僕はそんなことをそんなことを気にせずにブルブルちゃんの報告を聞く
「こっちに……向かってきてます」
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