【完結】確かにモブ…私モブのはずなんです!

水江 蓮

文字の大きさ
170 / 172

エピローグ

しおりを挟む
その後も自称ヒロインの奇行は続いたようだが、息子がそんな変な男爵令嬢に落ちることはなく、無事に卒業する日を迎えた。

今日は息子アレックスの卒業パーティー。
私とジークはアレックスの両親としてではなく、国王と王妃として参加することになっていた。

煌びやかな会場で生徒会長として挨拶をするアレックスの姿をみて感動していた。


「ここで重大な発表をする。」

そう宣言したアレックス。
そんなアレックスの近くに行こうとしている令嬢が見えた。
きっと彼女が自称ヒロインだろう。

またもやピンク髪…やらかすヒロインはピンク髪なのか!?
そんなことを考えていると、アレックスの声が再度響き渡った。

「私アレックス・アレクサンドライトは、ラティアナ・ネルト伯爵令嬢が学園卒業する2年後に婚姻を結ぶ事を宣言する。ラティアナを害そうとするものがいたら…どうなるか…。分かるよな?ラティアナ以外を娶ることはしない!私の婚約者になれるのではなどという夢は捨てて自身の幸せを各自探すように!以上だ!」

流石ジークの遺伝子を継ぐ息子!
かっこいいじゃないか!
まぁ、私の遺伝子も半分は受け継がれているけども…。

アレックスへの祝福の声や令嬢達の声にならない声など色々な声で溢れる会場に、1人の令嬢の声が響き渡った。

「ちょっと待ちなさいよ!私の知ってる名前の王子ではなかったけど、貴方が王太子になるんでしょ?なら私が結婚してあげる!私ヒロインなんだから!」

そう言ってアレックスの元にズカズカと近づくピンク髪。
ピンク髪のヒロインって役は卒業パーティーで騒がなきゃならないのか?
ため息を付きながらこの後どうしようか悩んでいると、アレックスの横からディメルクの娘が顔をだした。

あ…やばい。
あの顔はやる気だ…。

「そこのピンクさん、貴女はこの国の法に触れました。その魔道具どこで手に入れましたか?」

「はぁ?魔道具って何よ!?」

「知らずに買ったのですか…まぁ、後で何処で買ったのか尋問します。お父様!」

そう叫ぶディメルクの娘。
そしてその声を聞いて笑顔で親指を立てるディメルク…。
ディメルクの息子は、アイリスに似て常識人なのに…娘はディメルク2号になってしまったな…。

こうなったら諦めるしかない。
私とジークは顔を見合せ魔道具が爆発するのを遠い目で見ていた。

この爆破何回目になるんだろうな…。

爆発音とピンクさんの悲鳴が響く中、私たちは煙が落ち着くのを待った。

煙が落ち着くとそこにはアフロになり、顔にバツ印が着いたピンクさんだった。
今回はアフロに花が咲いているという謎機能が追加されている。
ディメルクには今度注意をしておこう。

私がそんなことを考えて横でジークが彼女を捕え牢に入れるように指示を出していた。

自称ヒロインさん、バットエンドです。

卒業生にお祝いの挨拶をある程度済ませた私はジークに断りをいれ、自称ヒロインのいる牢へと急いだ。

自称ヒロインはというと、牢の中で元気に暴れていた。
そんな彼女に私は声を掛けた。

『貴女は転生者なの?』

私の日本語に驚く自称ヒロイン。
やっぱり転生者だったのね…。

『もしかしてだけど、【聖なる華と運命の恋】の続編が出たのかしら?』

そう尋ねると呆然としていた自称ヒロインは我に返り、私に食ってかかってきた。

『そうよ!国王の名前がジークライドだったし、私の名前も見た目もヒロインだったから勝ち組転生だと思ったのに、全然話が違うんだけど!?あんたが何かしたの!?』

『私が何かをした訳ではないわ。結果的にこうなっただけ。』

そう私が答えると彼女はキッと睨んできた。
睨まれてもどうしようもないんですが…。

『大体あんたゲームに出てきていた?あんた誰よ!!』

そうだよね。
そこ気になるよね?
私は少し微笑みを浮かべると彼女に答えた。

『私は王妃よ。アレックスの実の母親。そして【聖なる華と運命の恋】のモブよ。』

私の言葉に呆気にとられる自称ヒロイン。


そうモブ…私モブのはずだったんです!

ちょっと手違いというか…色々あって今は王妃になってますが…もとはモブだったんです!

呆然とする自称ヒロインを残して私は牢を後にした。
転生者だって確認取れたらもう罪人にようはないからね。

モブだったけど、今は王妃。
モブを卒業した私は今後も、国のため、ジークや子供達の為に頑張って生きていきます!


ーFinー




ここまでお付き合いありがとうございました(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”

コメント、いいね、エールに励まされここまで書いてこれました。
本当にありがとうございましたm(*_ _)m

本作は恋愛大賞にエントリーしている作品です。
投票してくださった方、応援してくださった方本当にありがとうございました。

その後のミュリエル達を箇条書き程度ですが、この後に投稿します。
そちらも宜しければそれも見ていただけると幸いです!

本当にありがとうございましたm(*_ _)m
しおりを挟む
感想 126

あなたにおすすめの小説

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

うっかり結婚を承諾したら……。

翠月 瑠々奈
恋愛
「結婚しようよ」 なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。 相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。 白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。 実際は思った感じではなくて──?

「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」

イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。 ある日、夢をみた。 この国の未来を。 それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。 彼は言う。 愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた

夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。 そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。 婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。

5年経っても軽率に故郷に戻っては駄目!

158
恋愛
伯爵令嬢であるオリビアは、この世界が前世でやった乙女ゲームの世界であることに気づく。このまま学園に入学してしまうと、死亡エンドの可能性があるため学園に入学する前に家出することにした。婚約者もさらっとスルーして、早や5年。結局誰ルートを主人公は選んだのかしらと軽率にも故郷に舞い戻ってしまい・・・ 2話完結を目指してます!

ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく

犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。 「絶対駄目ーー」 と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。 何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。 募集 婿入り希望者 対象外は、嫡男、後継者、王族 目指せハッピーエンド(?)!! 全23話で完結です。 この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。

処理中です...