シアワセになってほしい

Sigre

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貴方のこと

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貴方の癖
朝起きたら必ず携帯を確認する。
朝は必ず乳製飲料を飲む。

ん?これは癖ではなく習慣かな?

嬉しいと鼻触る。
嘘をついてる時は早口になり頭の後ろを掻く。

子供っぽいなと思ったんだけど、
耳があったかくなると眠くなるよね。

それから、、

隠してるつもりかも知れないけど気づいてるよ。

その笑顔。
無理に笑わなくてもいいのに。
私の前では弱い姿を見せないようにしてるのか以前のような笑った顔、心から楽しい、幸せだと表現した顔を見せなくなった。



「ねぇ?最近どう?」

「どうって?」

「ただ、ほら、体調とかさ。体に悪いものばっか食べてそうだからさ。・・ま、病人にそんなこと言われたくないかもだけど・・」

「そんなことないよ。まあ確かにコンビニ弁当ばっかだけど・・」

「・・ここは?大丈夫?」

胸を撫でながら聞く。

「僕は強いから、大丈夫だよ。それに僕にはミッションがあるから!」

それじゃ私が弱いみたいじゃない、そう言おうとしたが最後の言葉が気になった。

「・・ミッション?」

「うん!君のそばにいて、君を笑わせること!笑うと細胞が活性化して病気と戦ってくれるんだって!」

これまたどこで読んできたのか、事実かどうかもわからない知識を披露する雑学博士。

「へぇ~。じゃあ私治っちゃうかもね!」

「うん!僕が治してあげる!僕が君の主治医になる!」

「・・ふふっ。じゃあよろしくお願いしますね?せんせ?」

「主治医はずっとそばにいないといけないから、一緒に寝るね?」

「え?せんせ、ちょ、ちょっと、」

と突然一緒に寝る宣言をしベッドに入り込んでくる。

「仕方ないなぁ」

そう言い頭を撫でてあげる。
しばらくすると規則正しい寝息が聞こえてきた。
前はこんな隈なかったのに。そう思いながら寝顔を見ていると看護師が部屋に入ってきた。

「失礼しま~す。ご飯ですよ~、ってあら?お楽しみ中?お邪魔しちゃったかしら?」

にやけながら聞いてくるベテラン看護師。この病院にいる看護師の中でも特に気さくに話しかけてくれる看護師さんだ。

「そんなことないですよ、ありがとうございます。」

「それにしても可愛い寝顔ね。旦那さん。」

「だ、旦那さんだなんて、私たち結婚してませんよ。」

「まだしてないの!?あんたたちナースステーションでおしどり夫婦で有名なんだけど?」

「ええっ?そうなんですか?どうして・・」

「どうしてって、そりゃ毎日同じ時間に来て面会時間ギリギリまで二人でいるじゃない!」

「いや・・あ、いつもギリギリですみません。」

「それは、まあ私はいいんだけど、その、彼は大丈夫?」

「え?」

「前にすごく辛そうにしてたのを見たから・・」

「彼、私の前だとそういう顔見せないんですよ。辛くても僕は大丈夫って。だから心配なんですよ。もし私がいなくなったら・・」

「こら!そんなこと言わないの!あなたが病気を治して彼を支えてあげたらいいじゃない。たくさん甘やかしてあげたらいいじゃない!」

そう言う看護師。病気を治す、それができればいいけど。

「それじゃ、私は仕事に戻るわね。ちゃんと食べるのよ。」

「はい、ありがとうございます。」

今日の夕食も半分くらいしか食べれなかった。日に日に食べれる量が減ってきている。
そろそろ面会時間も終わりに近づいてきた。私がご飯を食べていても全然起きなかったな。
彼を揺すって起こす。

「起きて。そろそろおうち帰んなきゃだよ。おーい。」

「・・・むぅ、おはよ~」

「おはよ。時間的には夜ですけどね。ほら、もう時間ないよ。」

「もう?寝ちゃったからあんまり一緒に居れなかったような気がするけど、でも久々によく寝た気がする。」

笑いながら言う彼。久々か・・

「そう、ならよかった。気をつけて帰るんだよ。」

「うん。ありがとう。また明日も来るね!」

「無理して来なくてもいいのに・・それじゃあね。おやすみ。」

「うん、おやすみ。」

突然静かになった部屋。先ほどまで聞こえていた可愛い寝息の代わりに響くのは時間の進む音とモニターから聞こえる規則正しい音。
もう寂しい。ほんとは私の方が彼のことを求めているのかも知れない。
無理に来なくていいと言いながらも早く来てほしい、今すぐ会いたい、そう思いながら目を閉じた。
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