一生のおねがい!

多賀森

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20.気づかないふりもしてられない

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 今日はなんて返事をしよう。非常にチョロいようで悔しいが、いつもなんだかんだで嬉しくなって了承していた。そろそろ田宮と会わない日があってもいいんじゃないか。認めたくはなかったけどやはり桃耶は彼を憎からず想っている。だからこそ四六時中隣にいると無意識に自分を良く見せたくなるのか、または田宮を意識しっぱなしで胸が休まらないからか、帰って一人になると虚しさのような気疲れが湧いてくるのだ。

「んー……明日は部屋にいたい気分かも」
「あそう? じゃswitch持ってくわ」
「うわうち来る気満々かよ~、悪いけど明日はソロでやらせてもらっていーすか」
 努めて平気を装ってお断りの言葉を述べると、返事までに想定外な間があいた。突然部屋に静寂が広がる。

「………………」
「え、なに」
 口を閉ざした田宮に微妙に不安を感じて問うと、その声に彼は小さく息をのんで桃耶に向き直った。何故か彼の方がかなり動揺している。
「あ、あーすまん、振られてショック受けとった」
「ダメージでかすぎん? ちょっとまじ急すぎてビビったんだけど。こわ」
 若干引き気味の態度を隠せずに文句を言うと、田宮は目を伏せてため息をついた。

「あーねえおれ最近しつこかった? ちょっと調子乗ってたかも、ガチでごめん」
「は、何そんな、そこまで? 迷惑とかじゃなかったし寛大な心で許すよ」
「……そっか。迷惑じゃないならよかった」
 珍しく殊勝な様子だ。人のことは言えないが、いつもと違う反応をされるとどうしたらいいかわからなくなる。なかなかのウザキャラで通しているくせに、しつこさのラインを考えたことがあるとは驚愕だ。そう感じつつ、桃耶の返答にほっとした顔をするのがかわいいなんて思って、もう完全に相手に惚れていることもますます自覚させられた。
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