あと少しの勇気があったのならば。

(💍) ひそか

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第二章

4 もう一回 (キス表現有)

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「かけるは何食べたい?」
「んー、ハンバーグ。」
近くのスーパーの肉のコーナーで男子高校生がそんな話をしている。別に周りから見りゃ仲のいい友人あるいは兄弟と思うんだろう。だが、俺には違う。俺が思い描いていたもの(妄想の間違い)は夫婦だった。我に返ればきちんと反省はする。しかし癖がついてしまったようで何かといいように想像してしまう。

結局はハンバーグに決まりその材料を買って家に戻った。「あと二時間ほどで帰るわね。」と輝の元へ入ったメール。つまりあと二時間、俺は耐えなければならない。この無自覚煽り野郎の言動に。理性よ…頑張ってくれ!!!!

「あと二時間だって…」
「そ~だな。」
「なんか、今日は二人で暮らしてるみたいだった…楽しかったけどあと二時間で終わっちゃうんだ…」
「…(アホなのか?こいつは)」
先程決めた覚悟が早くも揺るぎかけている。いや、俺は悪くないだろう。悪いのは輝であって…絶対今のは俺は悪くねえ!!
途切れるかないかそのギリギリであった理性はプツンと切れてしまったようだ。

「んっ…は、か…かけるッ」
気付けば30分が過ぎていた。感覚としては一分程度なんだが…。そして、輝は甘い息を吐いている。少々息苦しそうだが涙を浮かべたその瞳は俺を煽るには十分だ。
「輝。」
「うぅ ン、も…やぁ。」
ただのキスでここまでグズグズになるって…体敏感過ぎないか?だ、大丈夫なのか?不安になる…。ていうか俺ら付き合ってもないのに。
そうは思えど止める術なし。次第に激しくなっていく。
「んぅ…ふ あ、あ 。」
途切れることなく聞こえる吐息。とても可愛らしい。
「輝、口開けて」
「え、… こう?」
輝はあーとおっきく口を開ける。本当に可愛いな。ムードとかそんなレベルじゃない。高三にもなってディープキスが分からないのか?ただ俺相手だから安心してるのか?そう考えたらムカついてきた。
「ん」
ヌルッとおれは輝の口へ舌を押し込んだ。
「んぅ、! んんんぅぅ~ ふ あぅ~」
「輝、もっと。」
「んううぅ。 あ ふぁ ん~、」

ガチャリ。扉の開く音がした。それで冷静さを取り戻せたのだからラッキーだ。
「ごめ…輝?」
謝ろうとして顔を見た。あ~、なんでこいつはこんなに可愛い顔してるんだよ。
て!!だめだめ。おばさん帰ってきたって!!
「輝、これにくるまっとけ!」
そう言ってブランケットを投げ渡した。
「おかえり、おばさん。」
「ただいま♡ あれ、輝は?」
「それがさ映画見てたら寝ちゃって」
「そっか、ご飯出来たら呼ぶわね♡あら!ハンバーグね、これは!」
「俺のリクエストっす。」
「うんうん!頑張るわぁ♡」
良かった。うん。良かった。しかし困ったものだ。輝と…キスしちまった。これからどうすればいいんだよ。

あ~…、もう一回してぇな。
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