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4回なんて
しおりを挟む~幼馴染み 高校生~
教室の窓から見える茜色の空。
風の音、ホイッスルの音などを聞きながら宿題をやっていた。
「おー、夕凪。まだ教室にいたわけ?」
1人っきりの教室にいると幼馴染みの達哉が入ってきた。
「悪かったわねー。達哉はまた先生に怒られてこの時間ですかー?」
「ちげーよ。俺は部活をやっててこの時間になったんですー」
着崩した制服をパタパタしながら私の前の席に座った。
「うげー…数字見るだけで嫌になるなぁ…」
「達哉は勉強嫌いだもんね。先輩みたいに雑学とか全然知らないでしょ?」
「いやいや、あの人の雑学は豊富だろうけど偏ってるから。それに俺だって雑学知ってるし」
小さい頃から負けず嫌いだった達哉。
勝手に雑学を話し始めるがほぼサッカーの話。
「…達哉だって雑学偏ってるじゃん」
「こ、これは夕凪がサッカーのこと知りたいかと思って!」
達哉の耳が空の色と同じになる。
そんな仕草が小さな頃から変わらなくて自然に笑みが零れる。
「じゃあ夕凪、これは知ってる?女って同じ人から4回告白されると好きになるらしいよ」
「へー…それは知らないなぁ。そういうもんなんだね」
止まっていた宿題を再開する為に手元に目を戻すと
「好き」
「え…」
「夕凪は4回も言わなくたってオッケーしてくれるよな?」
「は、え…じょうだん…」
変わらず鳴り響いている風の音。
突然の事に思考が追いつかず顔を上げると
「…こんな事冗談で言えるわけないだろ」
そっぽ向いてる達哉の顔。
拗ねたようなその顔は空と同じ色に染まっている。
「…達哉が恥ずかしがり屋なのは小さい頃から変わらないよね」
「うっ、うっせー!!返事ははいしか、」
言葉が終わる前に胸の中へと飛び込んだ。
小さな頃から恥ずかしがり屋で優しい、…大好きな幼馴染みの胸に。
4回なんて
(ずっと小さな頃から貴方だけを見て、伝え続けてた。心の中で4回なんて足りないくらいに。)
応援ありがとうございます!
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退会済ユーザのコメントです
読んで下さりありがとうございます( *´︶`*)
最後の文から発展させていった小説なのでそう言って下さり嬉しい限りです!