❲R18❳ 勇者のハーレムの彼女たちは今日も仲良く勇者をシェアする[完]

ラララキヲ

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5>>望まずに来ました





「そんな事ってあるのですか?!」
「い、いいんですか?」

 メルディナとロロナの驚きの声が重なった。2人共、ここに連れて来られた時点で自分たちには選択肢は無いのだと思っていた。
 メルディナは自分が残りたいと言っても妻たちが反対すれば追い出されると考え、ロロナは自分が嫌だと言っても抵抗出来ずに勇者に差し出されるのだと……。
 だがイセリアを始め他の夫人たちも優しく微笑みながら笑っている。
 選択するのはメルディナとロロナ、自分たちなのだと。

「ロロナさんは……もしかして、好きな人が居ました?」

 カリーナの疑問にロロナは悲しげに眉を寄せて瞳に涙を溜めた。

「…………は、い……」

 おずおずと返事をしたロロナが伺う様にイセリアを見ると、イセリアは先を促す様に微笑み返してくれた。その微笑みに少し落ち着きを取り戻したロロナは自分に何が起きたのかを話し出す。

「私、多分 彼が好きでした……。
 でも婚約してたとかじゃなくて……子供の時から仲良くしてて。
 私も18だからそろそろ誰かのお嫁さんにならなきゃなって思ってて……、ならあの子がいいなって……。
 そしたらあの子も私の事見ててくれてて。もしかしたらお、お付き合い出来るかもって思ってたら近くに大きな魔物が出たって騒ぎになって……。
 ……勇者様が来てくれて……その大きな魔物を倒してくれて……、みんなで喜んでたら村長さんが私を呼んで、なんか……勇者様にって、私に笑えって……村中のみんなが喜んでて、騒いでて……。
 お母さんとかお父さんと話をしたかったけど村長さんが許してくれなくて……、私にただ黙って頷いてろ、ただ感謝の言葉だけ喋れって言われて…………。
 言われるままに馬車に乗せられてお城に連れて行かれて、そこで初めて勇者様の妻に選ばれたって聞かされて、驚いて断ろうと思ったけどそんな事言える雰囲気じゃなくて……。
 村長さんから『村から勇者の妻が出るなんてこんなに目出度い事はない』『この娘もこんな極上の幸運を喜ばない訳がない。そんな事があれば家族諸共地獄に落ちますな』なんて言われて……。
 私、……わたし喜ばなくちゃいけないんだって……い、やだ、なんて、思っちゃいけないんだって……」

 追い立てられる様に吐露したロロナは最後は言葉が喉に詰まったかの様に言葉を切って、また溢れ出した涙を止められなくなってしゃくり上げながら泣いた。
 そんなロロナを労りの目での見ていたイセリアが優しい声で語り掛ける。

「……ここに来た事が貴女の意志じゃなくても、貴女が“愛する人を他の女性と共有する事を許せる”なら、ここはどこよりも幸せになれる場所よ。それは保証出来るわ。
 でも“貴女が愛する人が自分以外を見ている事を許せない”のならば……、ここはどこよりも地獄になるわ……」

 そう言って悲しそうに目を伏せると、ロロナとメルディナに聞かせるように話しだした。

「第八夫人は最初は別の人だったの」

 その言葉に他の妻たちも悲しそうな顔をした。



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