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本編
お弁当箱が呼び込んだ
しおりを挟む黒塗りにたんぽぽの綿毛が金に映え、パカリと開ければ肉団子。時止めの鞄は優秀で、中でも水平を保っているのか、寄ったりしていなくて、きれいな干し杏のオレンジ色が真ん中に、ちょこんと美しい。
チーム女子達も、ふくふくわいわいと、お弁当を冒険者組合の前に木箱を並べて座り、ぱくん!とフォークで食べた。水物も飲まないと具合悪くなるので、用意してある。アシスタントが、コップを出して、水筒を手渡す。じゃあさっきの果実水は、買わなくて良かったんじゃ、とは野暮な話。何をどうするか、撮影隊は極力口を出さないってスタンスなのだ。
女の子って、どうしているだけで、きゃわきゃわうふふ、と華やいで見えるのだろう?
そこだけ、冒険者組合に入っていく、チラチラと女の子達を見る、冒険者達のいかつさとは別世界で、ほわほわんとお花が咲いたような穏やか時間が流れている。
「シエル、疲れたわね!お弁当食べて、午後頑張りましょう?」
クーランが優しく、水筒でお茶を注いであげると、シエルも優しくされてほわりとなったのか。
「ええ、ええ。疲れちゃって、わがまま言って、ごめんね。午後は私だって、がんばるわよ!」
ムフン!と肉団子を頬張った。
「もぐ、お弁当って、素敵ね!こんなにキレイで、美味しいなんて!」
とマテリアが言い。
「むぐ、ごくん。竜樹様がつくったのだって~、教会に来たときも、揚げパンっての作ってくれて、美味しかったの、きな粉のやつ。」
とリーヴが応え。
「竜樹様はお料理上手よね。教えてもくれるわ。最近は、私もシエルも、おいもの皮剥きなんかは、できるようになったんだから!」
とエクレが上品にパク、とご飯を口に入れて、自慢した。うん、それ、ピーラーでしゅっとやるだけだけどね。
「あぁあああ~!せっかく、貼った食べ物の紙を見てくれてるお客さんがいっぱいいるのに!集まってるのに!お弁当食べてる場合じゃないヨォ~!今が、芸の見せどきなのにい!」
ステューがモニター見ながら頭を抱えて、ジタジタした。
「うんうん。女の子達は、優雅っていうかさ。あぁ~だよねステュー、俺たちだったら、今すぐにでも話し始めるタイミングってやつ!せっかくお客さんが、興味もって見てるのになぁ~!」
ルムトンも、笑いながら、でも、あぁ~、と目が離せない。
2人は、お客さんに見てもらえる、まずそれがとても貴重、っていう、道での芸の大変さを、身をもって知っている。このタイミングでお弁当、な女の子達が、微笑ましくも焦ったいのだ。
「まあ、でも、あれが女の子達らしいじゃない?あの、ほわほわした雰囲気を、お客さんも、ニッコリ見守っているみたいだし、案外悪くないかもよ。」
竜樹がフォローすれば、うんうん、そうか、だね!とルムトンとステューも頷いた。
「お嬢さん達、その綺麗な箱は、なあに?」
腕に傷痕が大きくある、煉瓦色長髪を纏めて、耳の所を長く垂らした色っぽい女性の冒険者が、どうしても興味を抑えきれなかったようで。仲間の男子男子女子の冒険者達から一歩進んで、撮影隊をものともせず、話しかけてきた。
「お弁当箱よ。」
マテリアが、ゴクン、と飲み込んで笑顔で応える。
「うん、お昼を持って歩いて食べてるのは、分かってるんだけどさ。私、キレイなもの、大好きなの!その箱、見た事ないなぁ、って。」
荒事をする冒険者だけれども、家に帰れば、色々な顔があるだろう。綺麗なもので心安らぐ事も。
「箱、そうね素敵よね?」
「誰か、これ何か知ってる?」
マテリアとリーヴが顔を見合わせる。
「私、知ってるわ。漆器、っていうの。」
エクレが、思い出しながら。
「最初、アルディ王子の、おぼんの里帰りのお土産に、竜樹様が取り寄せたのよ。地方で作っているみたい。ほんと、綺麗よね!お食事が嬉しくなるわ。」
あぁ~、と女性の冒険者は、低い落胆した声を出す。
「竜樹様が、アルディ王子殿下のお土産に。さぞかし高価なお品なんでしょうね。手に入りそうなら欲しかったけど、流石にダメかぁ。それにしても•••キレイ。」
うっとり、蓋の金のたんぽぽ綿毛を見つめる。黒のつやつやした設えも、何と魅力的なのだろう。木なのに、光って、中のお弁当を一段美しく、美味しそうに演出する。
「でも、これ、ロケ弁よ。そんなに高かったら、竜樹がお弁当箱に使うかしら。」
シエルが鋭い事を言う。
「あの男は、お金にはうるさいんだからね!」
ムン!とする。
はい!とアシスタントが手を挙げて、撮影に入ってくる。今はお昼休みとも言えるから、とても惜しそうな冒険者に、知っている情報を教えてあげようと。
「竜樹様が、ロケ弁は繰り返し何度も使える、そしてふわっと気持ちが上がるお弁当箱を、という事で、漆器をお選びになったんですよ。少しお高いですけど、この、たんぽぽの綿毛が一つ二つ、ふわっとしてるくらいの金を使った箱なら、お金を少し貯めたら、平民でも買えなくはないかも。もっと、絵柄のない、渋いやつもあるんです。見本を見せてもらったんですけど、それもとても素敵でした。」
ヘェ~、と口を揃える女の子達。
「見てみたいわ!どこに行けば、買えるのかしら。」
キリッとした、剣を携えた女性冒険者が、髪を耳に掛けながらしゃがんで、お弁当を食べる女子達に目線を合わせて懐っこく聞くものだから。
クーランが、コクンとお茶を飲んで。
「竜樹様に聞いてみない?」
「!え?」
冒険者が驚く。
「そ、それは嬉しいけど、そこまでしてもらっても、高かったら買えないし•••。」
「私たち、今、情報屋のお仕事中なの!」
リーヴがニコニコしてフォークを立てる。
「色んなお仕事をやってみて、検証する、『アンファン!お仕事検証中!』っていう番組の、撮影なのですわ!だから、情報をおしえたりするのは、お仕事にもなりますの。もし、もし、この情報良かったな、と思ったらで良いんですけれど。」
マテリアが、キュ、と胸の前で手を握って。
「貴方が、この情報には、これくらいの価値があったな!っていう、払えるお金をいただきたいの。けいたいでんわ、っていうので、竜樹様とお話し、できるから•••。」
えええ!
と驚いた冒険者のお姉さんは、しゃがんだまま、ふわ!と喜んで。
「凄い!竜樹様とお話しできるなんて!?私もお話できるかしら、もしそんな事ができるなら、ぜひぜひお話、聞いてみたいな!お金、情報料、払う払う!」
ニココ!
女の子達は、顔を見合わせて。
初の情報屋でのお客様を、ゲットした!
お弁当を食べ終わるまで、お姉さん冒険者は待ってくれた。その間、仲間の冒険者達と、屋台で果実水などを買って、やっぱり木箱を持ってきて、マテリア達と円座に座り、落ち着かなくお喋りなどをした。
お姉さんの名前は、ビュウさん。25歳。冒険者を13歳の頃からやっていて、仲間もその頃から一緒にやっている幼馴染。剣を使って、近隣の獣などを狩り、商隊の護衛などもしながら生活してきた。狩人達と違うのは、食肉、毛皮用の獣だけを狙うのではなく、間引きの為に危険な獣を狩る所。護衛対象を守る為に、無理はしないが、見かけた危険害魔獣などを、積極的に狩る。
とるるるるる。ホチ
『はーいもしもし、竜樹です。』
「竜樹様、マテリアです!」
お弁当箱を、一つだけ手元に残してアシスタントに返し、竜樹にお電話。
『見てたよ、マテリア。漆器のお弁当箱、そんなに気に入ってもらえたんだね。』
「はい!そのようなのです。私もすてきだと思います。冒険者のビュウさんが、どこで買えるのか、おいくらくらいか、と。この情報をお伝えしたら、おしごとになります!」
うふふ、と嬉しいマテリアである。
『分かった、良かったらその、ビュウさんとお話させてくれる?』
冒険者の人と話す事もなかなかないから、と竜樹の申し出に、携帯電話はビュウの手元へと渡された。通話は、皆に分かるよう、スピーカーにする。
わたた、と、どう使って良いのだか、マテリアを見て、こう?と確認しつつ、二つ折りの携帯電話のマイクに向かって話しかける。
「あの、あの。ビュウです。ビュウと申します!た、竜樹様?」
『は~い!竜樹です。冒険者のビュウさん。初めまして~。』
電話に慣れてないビュウの、初々しさに微笑ましくも、竜樹が電話に出ると。
「た、竜樹様!ほんとに竜樹様が、お話を!お、お礼、お礼を言わせて下さい!」
ビュウは、しゃっちょこばって、ビシリと踵合わせ、携帯を持つのとは逆の片手をピンと腿の所で伸ばし、直立した。
「神様の薔薇巡礼に、冒険者の護衛をと勧めてくださいました!私たち、これから、ハーアル地方への、徒歩の薔薇巡礼の護衛に行く、準備しているんです。雇ってもらえて•••。転移魔法陣ができて、護衛の仕事が減ってきてた私たちの事も、考えてくださって、ありがとうございます!」
ガバリ!と電話では見えていないけど、いやモニターでは見えているけど、ビュウは頭を下げた。
仲間の冒険者達も、一緒に、ペコ、と頭を下げる。
竜樹様が。竜樹様が、俺たちと、直に話をして下さってる。
周りを囲んで、成り行きを見守っていた冒険者達も、一斉に頭を下げて。
『いえいえ。変化があって、不安もあったよね。定期のお仕事じゃないから、減るって事は相当、痛手でもあったでしょう。お仕事もらえたなら、良かった!巡礼の護衛も助かるし、変わらず国土が荒れたり道が途絶えないよう、転移魔法陣があっても、冒険者さん達に頼むお仕事は、これからもあるからね。皆にとって、とても必要なお仕事だから、よろしくお願いしますね。』
「「「はいっ!!!」」」
頼みにされて誇りを胸に、冒険者達は声を揃えて返事をした。
じ~ん、とビュウは胸に熱い塊が昇る。
「わ、私達、他に行くとこない、何かしようにも腕っぷししか頼むとこない連中だから、護衛や狩で死んでも、仕方ないって思われてるんです。お金は、危険だからって結構実入り良いけど、不安定だし、身体頼みだから、長くは働けません。その分、若い頃に稼いでおかなきゃなんです。」
『うん、うん。大変だよね、仕方ないなんて事ないよ。尊い犠牲を、なるべく無くすようにしないとね。いつも、そんな危険な仕事をして、皆を守ってくれて、ありがとうね。』
いつも、ありがとう。
誰がこんな風に、自分達の仕事に、お礼を言ってくれるだろう?
今までこの仕事をして、こんな事を言われた事など、一度もない!
お金の分、確かな仕事をする。当たり前の事だ。そんな関係だって、満足だったのに。
そりゃあ、誇りはあった。
私たちがいなければ、商人も旅が出来ないし、危険な獣が増えて、皆が困る。必要な仕事をしてるんだ、って。でも。
毎日の厳しい仕事の中、身寄りがない者も多く、そして死んだら、大切な家族も置いて、働き手もいなくなるのに、ふつりとそれっきり。それを、賭けて、やってるんだ。その価値を、認めて、くれた?
「くぅ!•••惚れる!」
くく、と目をギュッと瞑って口をグギギと食いしばり、ビュウも、そして周りの冒険者達も、染みて、沁みた。
『保険とかないの?冒険者って。』
「保険?」
一定の少額を、定期的に払う事で、集まったお金から、病気だったり、怪我や、働けなくなった時に、一時金が出たり。
『死亡保険ってのもあるんだよね。家族に支払われたら、ちょっとホッとする?ラフィネさん•••うちの寮のお母さんが、前の旦那さんと死に別れした時にも、きっとお金は支払われなかったと思うんだけど、心配だよね。そんなに冒険者の仕事が危険なら、きっと急に働けなくなる事も、あるでしょう?そんな時、みんなから集めたお金で、一時金が出れば•••治るまでの生活の、助けになるでしょう。』
「でもそれって、騙したい楽したい奴らが出ませんか?」
怪我したと嘘をつく。際限なくもらえたら、遊んでばかりになる事も。ビュウは、竜樹様って人が良すぎて怖いよ、と思う。冒険者の中の、一部のくだらない奴らは、いかにも逆手にとって儲けたりしそうで。
『医者に診断書を書いてもらったりとか、冒険者組合に調査してもらったり、白状石の前で働けなくなった経緯を話してもらったり、方法はあるかな~。際限なく出るなんて事は、ないしね。勿論、騙したい人への、出来なくする方法は考えるけど、保険が必要な人に行き渡らないのは、問題があると思うし•••歳をとって、第二の人生。働かないで貯金だけで、汲々と過ごす、なんて•••それに人って、何もしていないで過ごすと、ろくな事にならないじゃない?身体も、頭も、多少動かした方が元気でいられるし。ビュウさんは、引退したら、どうやって生きていこうか、何か考えはあるの?』
そう、言われると。
冒険者達は、皆、う~ん、と考え出す。
それまでに儚くなる事も多いし、刹那的に生きる者も多いのだ。
怪我などで引退したら。貯金を食いつぶしながら、上手くいって冒険者組合の、若手の教官になったり、街の清掃や運送などの、低い賃金の仕事をしたりーーー。
でも、でも。
ずっと働き、働き、追われる、余裕のない人生で。終わりにはきっと、低い賃金で食い潰されて。それか仕事がなくて働けなくて。
未来が輝かしい冒険者なんて、一握りもいやしないのだ。
黙ってしまったビュウに。
『冒険者が、読み書きを勉強して転職したい、なんて時にも、次に働く意思があれば、積み立てておいた雇用保険から、一時金が出るようにしたりとか。貯金をあまり使わないで、お金があんまりなくても、転職を試みられたり。年金、っていうのもあって、ちょっと俺のいた世界でも運用は難しいとこもあったんだけど、やっぱりそれも積み立てておいて、歳をとったら、毎月分2月ごとにお金が貰えたりしたんだ。怪我や病気で障がいが残ったり、精神の病でも、障がい者年金、っていう、それは積み立ててなくても、もらえるお金があってさ•••うーんと。』
第二の人生、お金持ちでなくても良い。でも、程よく人の役に立って、仕事もしながら、趣味もやったり、好きな事もして、余裕のある生活ができたらな、って思わない?
ビュウは、じわり、と胸の熱さが、目頭に集まるのを感じた。
「私たち、•••それまでに生き延びられないかも、しれないし。」
だからこそ、宵越しの金は持たず、将来困って道端で死んでいく者もいるのだ。
喉の奥も熱い。塊が、ぐっと競り上げてくるよう。見ようとしていなかった将来。諦めていた未来。ビュウはそれを、手元に、精一杯買える美しいものを集める事で、宥め癒していたというのに。
『そっか•••。』
流石に、それは竜樹でも、どうにも出来まい。襲いかかる魔獣との、闘いの事は。
ふふっ、とビュウは笑った。
ちょっとでも、考えてくれた事が、嬉しい。使い捨ての、冒険者達に、未来をだなんて。
「竜樹様、良いのです。私たち、覚悟して働いています。」
ふふ、うふ、と、後ろにいた冒険者達も、諦めて笑った。さあ、お弁当箱の話をしよう。口を開き、そう言おうとしたビュウに。
『武器はさ。俺、あんまり、俺のいた世界のものを、広めたくないんだ。仕組みが分からないって事もあるけど、人を殺したりする、手段にもなるでしょう。•••でも、でも、やっぱり使いようなんだよね。う~ん•••電気、雷の魔法って、使える人が冒険者にいたりする?」
へ?
ビュウの仲間の、魔法使いの男子、トネルが勢い、横から口を出す。
「な、中にはいますけど、雷は、神の齎す罰の象徴ですから、闘いにあまり使う事はありません。恐れ多いですし、方向が定まらない、対象物に当たらない事が多いんです!」
『あぁ~そうなのか。神様に聞いてみて、使っても良いって言われたら、雷の魔道具、遠くから魔獣に当てて、ビリっと麻痺させて動けなくする、スタンガン作っても良い?』
え、えええ!?
『ええと、俺のいた国では、強力な武器は許可制になってて、ちゃんと試験を受けた人しか使えなくて。保管も鍵のついた、他の人に使えないようにできる設備を求められるんだ。加えて、こちらでは、魔法で人には反応しないように出来ないかな。そこまでやったら、スタンガン良くない?獣が麻痺してる間に、安全に狩ったりできない?•••ちょっとチリに相談してみる。あと王宮の、宰相のホロウさんに、諸々保険の事や、年金の事も•••冒険者の第二の就職先に、そのスタンガンの商会を作って、色々な事務や管理、使い方の教育の仕事をするのに雇ったら、働いてもらえるかなあ?あと年金事務所とか。』
ふえ。
ビュウが泣く、と思ったその時、トネルが横で、ふぎゃうわ、と情けない声を落として、く、く、く、と泣き始めた。限りある魔法で、苦労しながらも仲間の後ろで攻撃して、ずっと支えてくれたトネル。好きな子に告白したら、冒険者じゃあねえ、って言われたトネル。何度も危険な事があって、皆、仲間の身体には傷痕がそこかしこにある。
なのに未来は、それほど明るくなくて。
小さな、小さな家を買って。
歳をある程度とったら、商会で、無理なく働いて。
もしかしたら、優しい旦那さんを貰って。
どこかに定住して、子供も産んで。
ぱぱーっ、とビュウの脳裏に、そんな未来図が走った時。
おおう、おう!と見ていた冒険者達の雄叫びが、いや、雌叫びもあったが、わあっと上がった。
「た、竜樹様。ありがとう。ありがとうございます。その、その商会に、再就職する時には、漆器の、きれいな、お弁当箱を持って、通いたいです!」
ずび、と鼻を啜りつつビュウが言えば、竜樹は、ハハっと笑って応えた。
『金貨1枚と銀貨2枚が、そのお弁当箱の値段だよ。高い、と思うかもだけど、お手入れして使えば、とっても長持ちだから。もっとお手頃なのもある。買うなら、嵐桃の時に作った、物産館で、今ならその地方の漆器の特集やってるから。見に行くと良いよ。商会や、スタンガンの事、年金や保険の事は、すぐすぐには出来ないだろうけど、新聞やテレビでやるから、経過を見ててね。』
「「「はいっ!!!!」」」
冒険者達は、リーヴの作った新聞紙のお金入れ箱に、次々とお金ーー情報料を入れていった。見ていた冒険者の、殆どが、ニコニコとして。
「え、え、あわわ!」
「そ、そんなに、貰えません!」
「私たち、何もしてないわ!」
マテリア、リーヴ、クーランが慌てる。シエルは、貰えるものなら、もらっちゃお!と思っていたし、エクレは、ただただ、冒険者の苦労に、驚いていた。
「良いんだよ、お嬢ちゃん達。良い話が聞けたからさ。」
「竜樹様と、お話ができただけでさ!」
「俺たちの未来を、あんなに気にしてくれるなんて、嬉しいんだ!」
「気分良いから、払わせてくれよ!」
「本当に、出来たら良いわね!すたんがん!」
「怪我、本当に怖いんだよ。分かってもらえて、なんか嬉しいじゃん。」
チャリ、チャリリン!
大体は銅貨だったけれど、中には銀貨もある。
「見せ金、出来たね。」
「うっふふ。お弁当食べて、結果、良かったね。」
ルムトンとステューは、食べ物の情報を、大道芸みたいに話す準備が出来た女の子達を、嬉しそうに見ている。
そして、話さなきゃいけないスタンガンや保険、年金の事を、メモメモ!と急いで覚書に書いている竜樹をチラッと見て。
「俺たちの国には、素敵なギフトがいるね。」
「本当だね。冒険者達も、怪我とか少なくなると、良いね!」
なんでも実現バーニー君は、また、プンスカ怒るかもしれないが。
ーーーーー
今日は遅め更新時間すみませぬ。できる時に、できるようにで、お世話にならせてください。
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あと、最近応援ポチッと押して下さる方がいらして、とっても嬉しく思っています!
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