Intrusion Countermeasure:protective wall

kawa.kei

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第695話

 ゲーム運営によるアナウンスが公開された。
 内容は次回イベントの告知とアップデートについて。 
 イベントはユニオン対抗戦。 成績上位ユニオンには豪華賞品が贈られる。

 仲間達と共に優勝を目指そうと最後に添えられていた。
 アップデート内容はショップの商品ラインナップ追加と過去イベント「侵攻戦」が復刻ミッションとしてプレイ可能。 次にフリーランク戦の機能が追加された。

 具体的には対戦相手のランク帯をある程度選べるようになった事だ。
 選択前に通常のマッチングと格上としか当たらないハイグレードマッチの二種類から選べるようになった。 
 
 その他、機能改善、細かな調整等々。

 「みーんなー! こーんにーちはー! コツコツ積み上げていく賽の河原系アイドル『賽河原さいかわら ツミキ』でっす。 よろしくね☆」

 そんな中、賽河原 ツミキは元気に配信をしていた。

 『こーんにーちはー!』『こんにちはー』『キタ――(゜∀゜)――!!』『うえーい』
 『今日は何処で負けるんすか??』『もう負ける事が確定してて草』
 『いい加減に技量を上げる努力しろよ』『こいつマジで上手くならねぇな』
 『失望しました。 ファン辞めます』『俺はそんなツミキたんを応援してるよ』
 
 「今日はユニオン戦をやるよー! それと新しい企画をやるからお楽しみにー!」

 『あぁ、例のセフレ達と勝てもしないユニオン戦をやるのか』
 『草』『セフレで草』『止めろよ!ツミキたんがさせ子みたいじゃないか!!』
 『便所扱いとかお前が一番酷くて草』『俺も便所使いてー』
 『セフレかどうかは知らねーけど面子的に相手次第で勝てなくはないだろ』
 『だなー。 これでまた「星座盤」と当たったらマジで笑うわ』
 『おいおい、当たっちまったらまた一分で終わるぞ』『草』『一分で草』

 「ま、まぁ、とにかく今日も頑張るぞー! ほい、ぽちっとな☆」

 マッチングが開始され、即座に成立。 相手ユニオンの詳細が表示される。
 相手のユニオン名は『烏合衆』。 

 『草』『草』『草』『え? 何? ヤバい所?』
 『「烏合衆」知らねーとかお前、プレイヤーじゃないだろ』
 『対抗戦優勝経験チームだよ』『全員、Aランクとかいう化け物しかいない所』
 『草。 何でそんなチームとマッチングするんだよ』
 『あいつらイベント戦に参加する為だけのユニオンだから維持しかしてねーんだよ』
 『あぁ、だから最低ランクなのか』『もう勝負見えてて大草原ですよ』
 『面子どんな感じ? ツミキがやられるのは確定としてAランク様のバトル見れるのは素直に楽しみなんだが??』
 『えーっと、アドルファス、カカラ、モタシラ、アリス、ケイロン』
 『うわぁ』『もう草も生えねーよ』

 「げ、全員ランカー!? 嘘でしょ……。  んん、ゴホン。 よ、よーし頑張るぞー☆」

 小さく咳ばらいをしてツミキとその仲間達は戦いに身を投じたのだが――

 『終わった』『これもうイジメだろ』『戦いにすらなってなくて草』
 『初手でカカラのミサイル一斉発射で三人脱落か』
 『BとCの二人は残ったけど、ツミキたんと他二人、10秒も保たなくて草』
 『いや、あれ無理だろ。 何発ばら撒いてるんだよ』
 『凄げぇな。 視界が一瞬、ミサイルで埋まったぞ』
 『どんだけ積んでんだよ!』『多分だけど自前のは半分ぐらいだな』
 『お、詳しい人の解説来たかな?』
 『そんなに詳しくねーけど、見た感じ外付けのミサイルポッドやランチャーを死ぬほど積んで来たんだろ。 で、初手で派手にばら撒いて全部捨てたって感じだな』
 『草』『やけくそみたいな攻撃で草』
 『ってかあの機体何なんだよ。 一機だけ他の二、三倍ぐらいデけーぞ!』
 『あのデカさヤバすぎ』『今回に関しては相手が悪かったな』
 『ジェネシスフレームは金をかけた分だけ強化できるからなぁ……』
 『まぁ、それはそうとして残り二人はどんな感じになりそう?』
 『結果は見えてるからどうやられるかを予想するぐらいか』

 「えぇー!? ひ、酷くない!? あんなの躱せないよぉ……」

 『あ、ツミキが正気に戻った』『そりゃあんなん躱せる訳ねーだろ』
 『ざっこ、辞めたらこのゲーム』『失望しました。 ファン辞めます』
 『こいついっつも負けてんな』『いつになったら勝てるの?』
 『負 け る 事 し か で き な い 女』
 『――って言ってる間にもう終わりそうだぞ』
 
 ツミキがあわあわと言っている間に試合が終了する。

 『はっやwww』『一分ちょっとか? 思ったより保ったな』
 『Bランクの人はアリスのレーザーで高度落とされてアドルファスが一撃』
 『Cランクの人はケイロンに追いかけ回されて逃げた先でモタシラに狩られてらぁ』
 『お手本みたいな分かり易い連携』『そうかぁ? 連携としちゃザルじゃね?』
 『お? 名人様かな??』『お前、ランカー様のプレイにケチ付けられる腕なのかよ?』
 『いや、マジな話。 最初のカカラの絨毯爆撃はどうにもならねーけどアリスのレーザーからのアドルファスの追撃はちょっと間があったぞ』
 『あー、確かに言われてみればちょっと間があったか?』
 『ケイロンからモタシラの繋ぎなんてもうひとつ遅かったぞ。 あいつ等程度ならあれでやれるんだろうけど同ランク帯の相手なら躱されてるタイミングじゃね?』
 『元々、あいつ等にチームプレイの概念ないだろ?』『その割にゃぁ連携頑張ってる感出してたな』 
 『練習中とかかね?』『ランカー様なんだから連携とか要らねーだろ?』

 「負けたのは残念だけどそろそろ企画始めるから注目するんだゾ☆」

 『なんか急にキャラ変えだしたゾ☆』『草』『草』
 『そういやなんかするって言ってたな』『なにやんのー??』
 『またナインヘッド・ドラゴンの修行とかいう虚無配信か?』
 『あったなー。 延々と適当な位置に刃飛ばすだけのクソ配信が』
 『草』『草』『で、マジな話、何をやるんだ?』

 「はい、今回の企画は私のユニオン『賽の河原』の新メンバー募集です!」
 
 『おいおい、既存のメンバーが兄弟が増えて困っちゃうだろぉぉん??』
 『何? 便所の利用者増やすの??』『酷すぎて笑う』『欠片も容赦なくて草』
 『こりゃ酷ぇや』『ってかこのタイミングでメンバー増やすって事は多分、対抗戦の面子集めだろ?』
 『あー、そういや、そろそろユニオン対抗戦かー』『どうせ「思金神」辺りが勝つだろ?』
 『予選で落ちそう』『こいつ等の技量をカバーできるレベルになるとランカー様じゃないと無理臭くね??』

 「と、取り敢えず説明を続けるねー☆」

 そう言ってツミキは配信画面に文字が書かれたボードを呼び出した。
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