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第698話
放たれたレーザーが空中で反射し全く違う軌跡を描き、更にもう一度反射。
地上に突き立ててあるターゲットに命中し跡形もなく破壊する。
「どう?」
「ちょっと待ってください。 今確認してま――あー、一応、当たってはいますが割とギリギリですね」
グロウモスの質問にヨシナリが映像を確認しながら結果を伝える。
現在二人が居るのはトレーニングルームだ。 練習試合ではなく、純粋な狙撃練習を行っていた。
「や、やっぱり二つ経由すると命中率が落ちるね」
「ですねぇ。 中心から結構ズレてたんで動いてる相手だと多分、外してます」
何をやっているのかというと二人でドローンを使った訓練を行っていた。
元々、ドローンを戦術に組み込む、組み込まないは別にして今後の参考にする為に触ってみる事にはしていたのだ。 いい機会だとヨシナリも安物のドローンを購入して使ってみたのだが、これが中々に難しい。
基本的にドローンの操作には二種類ある。 事前入力か直接入力。
前者は事前にこのポイントに移動する、ここに銃撃するなどの命令を与えておく方式。
これのメリットは思考のリソースをあまり割かなくていい事にある。
反面、決められた動きをなぞる事になるので、想定外に対して柔軟に対応できない。
後者は思考操作。 リアルタイムで指示を出し続ける方式だ。
これは一見、無駄のない操作法に見えるが、事前入力以上に大きな欠点がある。
思考のリソースを割く関係で本体の操作に支障をきたすのだ。
「手数を増やせても肝心の動きが悪くなると本末転倒だなぁ」
「う、うん。 入射角の計算も難しい」
グロウモスの場合は銀色の球体状の反射ドローンを飛ばし、レーザーを空中で反射させる事で幅を広げようと練習中なのだが、経由するドローンを増やすと狙撃の難易度が大きく跳ね上がる。
有効射程内ならグロウモスの狙撃はほぼ必中だが、そんな彼女の技量を以ってしてもクオリティが落ちるのだ。
「さっきまでの練習で見せて貰いましたけど、ズレはするんですけど当ててるのは流石ですよ」
「で、でも、ヨシナリがさっき言った通り、止まってる的じゃないと難しい」
「連携に組み込む場合、動きを止めるか? いや、拘束までできるならそこまで手間をかける必要ないかぁ……」
「そう思う。 今のウチの面子的に拘束は難しいから、無理に狙うぐらいなら直接狙って仕留めた方が早い」
タヂカラオが居るのなら話が違って来るが、残念ながら彼は正式メンバーではない。
「――となるとクオリティ上げる為に反復練習ですかねぇ」
ヨシナリも拳銃を内蔵した浮遊ドローンを使ってみたのだが、ホロスコープを操りながらだとかなり難しい。 事前入力を行って敵をそこに誘導して銃撃となるのだが、高速戦闘を行う同格以上との戦いで綺麗に決めるのは余り現実的ではなかった。
――通用するのは格下相手だな。
正直な話、そういった相手にしか効果がないような代物なら採用するだけ無駄だった。
無理に使うなら落とされる前提で事前入力を行ってばら撒く形で銃撃させるぐらいか。
考えれば考えるほど、アドルファスや復刻戦で現れた敵機はドローンを操りながらあれだけの高速戦闘を行えていたのだから凄さが伝わってくる。
事前入力はヨシナリのスタイルと合わない事もあってやるのなら直接入力だ。
あったらあったで対応力を上げる一助にはなるかもしれないとも思っている事もあって中々に悩ましい。 現状、ホロスコープの性能は頭打ちになっていると言える。
これ以上はヨシナリ自身が技量と対応力を上げなければならない。
――少なくとも俺がジェネシスフレームを手に入れるまでは。
そろそろBランクも見えてくる頃だ。
まだ見ぬ自分だけのジェネシスフレームを早く手に入れたい。
恐らく長い付き合いになるであろう相棒と早く出会いたい。
そんな気持ちもあって焦る気持ちもあったのだ。
ただ、ジェネシスフレームの製造は結構な金額という事もあって並行してPも稼がなければならない。
最低でも4000Pは必要との事だが、Aランクという修羅の巷に身を置くのだ。
妥協は可能な限りしたくはない。 一応4000Pは何とか賄えるのだが、全く足りない。
だから、もっともっとPが必要だった。 効率よく稼ぐにはイベントに出る必要がある。
――何なら毎日何かしらのイベントでも起こればいいのになぁ……。
「も、もうちょっと練習してみる」
「ですね。 上から見てるんで移動を――ん? ちょっと失礼」
不意にメッセージが入って来たからだ。 何だと開いて見ると運営からだった。
何だと開いて見ると「限定ミッションについて」とタイトルが記載されている。
詳しく本文を確認すると厳正なる抽選の結果、限定ミッションへの参加権利を獲得しましたと綴られていた。
「そう言えばあったな。 確かテロリストを仕留める奴だ」
対した数を仕留められなかった事もあって報酬は余り美味しくなかったが、リベリオンフレームとの戦闘経験を得られたのは中々に大きかった。
後のイベント戦での戦いに活かせた事もあって出て良かったとは思っていたのだ。
「どうかした?」
「なんか限定ミッションへのお誘いですね。 ちょっと今、詳細を確認しています」
内容は四方を海に囲まれた島に立て籠もったテロリスト達が謎の生物兵器を開発しているらしく、それが外部に漏れないように阻止するといった内容らしい。
「まーたテロリストかよ」
思わず呟く。 そろそろ本命の敵と戦いたいなと思ったからだ。
これは謎の宇宙生物から世界を守る話じゃないのかよ。
そう突っ込みたいが、イベント参加は望む所だった。
変な条件は付いていたが、都合よくグロウモスが居てくれる事もあってこれもクリアされている。
「グロウモスさん。 いきなりなんですけどこの後、大丈夫ですか?」
「どうかした?」
「今回の限定ミッション。 ペアでの参加なんですよ。 良かったら一緒にどうで――」
「行く!!」
食い気味に来た。 その反応にヨシナリは小さく仰け反りながらなら問題ないかと参加申請。
相棒にはグロウモスを設定し、手順に従って招待を送ると即座にエントリーされた。
早いなと思いながらイベントの開始時間を確認。 30分後だ。
――こっちも早いなぁ。
いつもの事ながら何故このゲームは人を急かすのだろうか?
そんな疑問を感じながらグロウモスを伴って入場可能になったフィールドへと移動した。
地上に突き立ててあるターゲットに命中し跡形もなく破壊する。
「どう?」
「ちょっと待ってください。 今確認してま――あー、一応、当たってはいますが割とギリギリですね」
グロウモスの質問にヨシナリが映像を確認しながら結果を伝える。
現在二人が居るのはトレーニングルームだ。 練習試合ではなく、純粋な狙撃練習を行っていた。
「や、やっぱり二つ経由すると命中率が落ちるね」
「ですねぇ。 中心から結構ズレてたんで動いてる相手だと多分、外してます」
何をやっているのかというと二人でドローンを使った訓練を行っていた。
元々、ドローンを戦術に組み込む、組み込まないは別にして今後の参考にする為に触ってみる事にはしていたのだ。 いい機会だとヨシナリも安物のドローンを購入して使ってみたのだが、これが中々に難しい。
基本的にドローンの操作には二種類ある。 事前入力か直接入力。
前者は事前にこのポイントに移動する、ここに銃撃するなどの命令を与えておく方式。
これのメリットは思考のリソースをあまり割かなくていい事にある。
反面、決められた動きをなぞる事になるので、想定外に対して柔軟に対応できない。
後者は思考操作。 リアルタイムで指示を出し続ける方式だ。
これは一見、無駄のない操作法に見えるが、事前入力以上に大きな欠点がある。
思考のリソースを割く関係で本体の操作に支障をきたすのだ。
「手数を増やせても肝心の動きが悪くなると本末転倒だなぁ」
「う、うん。 入射角の計算も難しい」
グロウモスの場合は銀色の球体状の反射ドローンを飛ばし、レーザーを空中で反射させる事で幅を広げようと練習中なのだが、経由するドローンを増やすと狙撃の難易度が大きく跳ね上がる。
有効射程内ならグロウモスの狙撃はほぼ必中だが、そんな彼女の技量を以ってしてもクオリティが落ちるのだ。
「さっきまでの練習で見せて貰いましたけど、ズレはするんですけど当ててるのは流石ですよ」
「で、でも、ヨシナリがさっき言った通り、止まってる的じゃないと難しい」
「連携に組み込む場合、動きを止めるか? いや、拘束までできるならそこまで手間をかける必要ないかぁ……」
「そう思う。 今のウチの面子的に拘束は難しいから、無理に狙うぐらいなら直接狙って仕留めた方が早い」
タヂカラオが居るのなら話が違って来るが、残念ながら彼は正式メンバーではない。
「――となるとクオリティ上げる為に反復練習ですかねぇ」
ヨシナリも拳銃を内蔵した浮遊ドローンを使ってみたのだが、ホロスコープを操りながらだとかなり難しい。 事前入力を行って敵をそこに誘導して銃撃となるのだが、高速戦闘を行う同格以上との戦いで綺麗に決めるのは余り現実的ではなかった。
――通用するのは格下相手だな。
正直な話、そういった相手にしか効果がないような代物なら採用するだけ無駄だった。
無理に使うなら落とされる前提で事前入力を行ってばら撒く形で銃撃させるぐらいか。
考えれば考えるほど、アドルファスや復刻戦で現れた敵機はドローンを操りながらあれだけの高速戦闘を行えていたのだから凄さが伝わってくる。
事前入力はヨシナリのスタイルと合わない事もあってやるのなら直接入力だ。
あったらあったで対応力を上げる一助にはなるかもしれないとも思っている事もあって中々に悩ましい。 現状、ホロスコープの性能は頭打ちになっていると言える。
これ以上はヨシナリ自身が技量と対応力を上げなければならない。
――少なくとも俺がジェネシスフレームを手に入れるまでは。
そろそろBランクも見えてくる頃だ。
まだ見ぬ自分だけのジェネシスフレームを早く手に入れたい。
恐らく長い付き合いになるであろう相棒と早く出会いたい。
そんな気持ちもあって焦る気持ちもあったのだ。
ただ、ジェネシスフレームの製造は結構な金額という事もあって並行してPも稼がなければならない。
最低でも4000Pは必要との事だが、Aランクという修羅の巷に身を置くのだ。
妥協は可能な限りしたくはない。 一応4000Pは何とか賄えるのだが、全く足りない。
だから、もっともっとPが必要だった。 効率よく稼ぐにはイベントに出る必要がある。
――何なら毎日何かしらのイベントでも起こればいいのになぁ……。
「も、もうちょっと練習してみる」
「ですね。 上から見てるんで移動を――ん? ちょっと失礼」
不意にメッセージが入って来たからだ。 何だと開いて見ると運営からだった。
何だと開いて見ると「限定ミッションについて」とタイトルが記載されている。
詳しく本文を確認すると厳正なる抽選の結果、限定ミッションへの参加権利を獲得しましたと綴られていた。
「そう言えばあったな。 確かテロリストを仕留める奴だ」
対した数を仕留められなかった事もあって報酬は余り美味しくなかったが、リベリオンフレームとの戦闘経験を得られたのは中々に大きかった。
後のイベント戦での戦いに活かせた事もあって出て良かったとは思っていたのだ。
「どうかした?」
「なんか限定ミッションへのお誘いですね。 ちょっと今、詳細を確認しています」
内容は四方を海に囲まれた島に立て籠もったテロリスト達が謎の生物兵器を開発しているらしく、それが外部に漏れないように阻止するといった内容らしい。
「まーたテロリストかよ」
思わず呟く。 そろそろ本命の敵と戦いたいなと思ったからだ。
これは謎の宇宙生物から世界を守る話じゃないのかよ。
そう突っ込みたいが、イベント参加は望む所だった。
変な条件は付いていたが、都合よくグロウモスが居てくれる事もあってこれもクリアされている。
「グロウモスさん。 いきなりなんですけどこの後、大丈夫ですか?」
「どうかした?」
「今回の限定ミッション。 ペアでの参加なんですよ。 良かったら一緒にどうで――」
「行く!!」
食い気味に来た。 その反応にヨシナリは小さく仰け反りながらなら問題ないかと参加申請。
相棒にはグロウモスを設定し、手順に従って招待を送ると即座にエントリーされた。
早いなと思いながらイベントの開始時間を確認。 30分後だ。
――こっちも早いなぁ。
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そんな疑問を感じながらグロウモスを伴って入場可能になったフィールドへと移動した。
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