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第797話
転移直後を狙われただけあって対処が遅れる。
だが、横合いから飛んで来た無数の銃弾がそれを阻む。
マルメルだ。 接近しながら攻撃範囲の広い突撃散弾銃をフルオート射撃。
二人の危機を察して咄嗟にカバーに入ったのだ。 接近したのはハンドレールキャノンを使う為だろう。
アレに関してはまともに入ればタカミムスビと言えどもただでは済まない。
つまり躱さざるを得ないのだ。
それを理解しているマルメルはヨシナリ達から意識を切らせる為に分かり易く撃つぞと見せつけた。
発射。 タカミムスビは転移で回避。 転移先はマルメルの背後だ。
振り返りながら突撃散弾銃を連射しているが、途中で弾切れ。 マガジンを入れ替えている暇はないと判断して両肩のガトリングガンと強化装甲に仕込んだクレイモアを起爆。
不味いと判断してばら撒ける物をばら撒いたのだ。
それでも最後まで諦めずに背後に跳んだが、躱しきれずに機体が斜めに切り裂かれる。
強化装甲と頭部に大きな傷が刻まれた。 それでも機体は健在。
マガジンを排出してバックパックに内蔵されている予備と交換していたが、尾による追撃を受けて貫かれる。 そのまま撃破となった。
「悪い。 やられちまった」
「いや、お前が来てくれなきゃこっちがやられてた。 ありがとな」
遅れてユウヤとケイロンが援護に入るが、斥力フィールドで防御。
追撃とばかりの直上からホーコートがバトルライフルでのフルオート射撃。
タカミムスビは前方に走る事で躱す。
あの図体でここまでの軽快な動きは詐欺じゃないのかと思いながらヨシナリはじっと映像を注視。
タカミムスビの意図は分かり易い。 同時にホーコートの意図もだ。
頭上から弾をばら撒いて圧をかけるつもりのようだが、タカミムスビはその上を行った。
周囲の反射板がタカミムスビとホーコートを挟むように散らばっている。
発射。 乱反射したレーザーが全方位から襲い掛かり、ホーコートは一部は躱したが、全ては難しくそのまま穴だらけになって脱落。 最初の数発を躱しただけでも彼の得た力の凄まじさが分かる。
「すんません。 やられちまいました」
「……お前は頑張ったよ」
ホーコートは本当に申し訳ないといった様子だった事もあってそんな当たり障りのない事しか言えなかった。 もうちょっと言ってやれる事があるんじゃないかとも思ったが、今のヨシナリにはそれが精一杯だったのだ。
そんな事を考えている間に映像ではユウヤとケイロンがタカミムスビを挟みに行く。
ユウヤは大剣、ケイロンはハルバードで接近戦を狙う。 ホーコートを仕留めるのに反射板の位置を動かした事もあって今なら比較的ではあるが安全に仕掛けられるとの判断だ。
タカミムスビは大剣を尾でハルバードを爪で受ける。
動きが止まった所でヨシナリ達が仕掛けに行く。
至近距離でアトルムとクルックスによるフルオート射撃。
エーテルの過剰供給で威力を底上げした二挺拳銃の破壊力は中々の物で被弾したアマノイワトの胴体から頭部の装甲に大きな傷を刻む。
――刻んだだけで内部まで碌にダメージが通っているように見えないが。
タカミムスビは尾を振り回し、大剣を取られそうになったユウヤは踏ん張ったが、それがよくなかったようで機体ごと投げ飛ばされた。 ケイロンはそのまま力任せに振るわれた爪を抑えきれずに吹き飛ばされる。
――あの二人でパワー負けするのか。
プルガトリオもケイロンの機体もジェネシスフレームの中ではパワーのある方だが、ここまであっさりと力負けするのはサイズ差を考えても信じられなかった。
ヨシナリ達へガトリングガンの斉射で圧をかける。 流石に処理できずに転移で回避。
尾はユウヤの対処に使った以上、戻すまでの僅かな間は死角となる。
そう判断して転移先はタカミムスビの背後――だったのだが、そこに敵機の姿はなかった。
ヨシナリは思わずアバターの中で小さく歯を軋ませる。
タカミムスビはヨシナリ達の背後。 信じられない事に転移に転移を被せて逆に背後を取ったのだ。
完全に転移のタイミングを盗まれていた。 こうして見ても信じられない。
ベリアルが転移の準備に入ったと同時にタカミムスビも転移の態勢に入り、転移先を先読みした。
流石にここまで完璧に上回られた経験のなかったヨシナリの思考に空白が生まれる。
反応が遅れたのだ。 それも致命的に。
横薙ぎに振るわれた尾を躱せないと判断したベリアルが合体を解除しながらホロスコープを蹴り飛ばして切り抜ける。
「あぁ、畜生」
思わず呟く。 完全に自分のミスだからだ。
「あれはお義兄さんの過失ではないでしょう。 私に言わせればよく凌ぎましたと褒める所ですよ」
シニフィエがそんなフォローを入れグロウモスが後ろでうんうんと頷くが、完全に躱しきれずにエネルギーウイングを失った。 機動性を失ってパフォーマンスが落ちたのだ。 ミス以外の何物でもない。
ベリアルはヨシナリの機体が直ぐに動けないと判断して再合体は諦めて転移と分身による攪乱を行いつつブレードで接近戦。 とにかくヨシナリから意識を引き剥がそうとしている。
尾の攻撃を一撃、二撃と弾いていると復帰したケイロンの援護が間に合う。
斥力フィールドで逸らされるが、本命はユウヤだ。 ハンマーを叩きつけてフィールドを破壊。
ケイロンはここぞとばかりに追撃に入る。
タカミムスビは喰らうと不味いと判断したのか反射板を間に挟んで防御。
ユウヤ、ベリアルを尾で牽制しながらレーザーを発射。 配置した反射板によって乱反射したレーザーがケイロンに襲い掛かるが、ケイロンは一切怯まずに正面突破。
上手い。 下手に防がずに前に出る事でタカミムスビの予測を越えた。
被弾こそしているがダメージは最小限だ。 接近しながら反射板を次々と破壊。
その間にユウヤが仕掛けに行こうとしているが上手くいっていない。
踏み込めないのはリーチ、パワーの差だ。 まともに打ち合えない。
――尻尾だけでパワー負けするとかどうなってるんだよ。
プルガトリオは単純なパワーだけなら『星座盤』でトップクラスだ。
力勝負ならケイロンとどちらかになるだろう。
それがここまで歯が立たないなら受けさせずに直接叩きこまなければならない。
「……捕まると終わりだと思ったんだ」
「分かってる。 お前の判断にミスはないよ」
少しすまなさそうにしているユウヤに気にするなと小さく首を振った。
だが、横合いから飛んで来た無数の銃弾がそれを阻む。
マルメルだ。 接近しながら攻撃範囲の広い突撃散弾銃をフルオート射撃。
二人の危機を察して咄嗟にカバーに入ったのだ。 接近したのはハンドレールキャノンを使う為だろう。
アレに関してはまともに入ればタカミムスビと言えどもただでは済まない。
つまり躱さざるを得ないのだ。
それを理解しているマルメルはヨシナリ達から意識を切らせる為に分かり易く撃つぞと見せつけた。
発射。 タカミムスビは転移で回避。 転移先はマルメルの背後だ。
振り返りながら突撃散弾銃を連射しているが、途中で弾切れ。 マガジンを入れ替えている暇はないと判断して両肩のガトリングガンと強化装甲に仕込んだクレイモアを起爆。
不味いと判断してばら撒ける物をばら撒いたのだ。
それでも最後まで諦めずに背後に跳んだが、躱しきれずに機体が斜めに切り裂かれる。
強化装甲と頭部に大きな傷が刻まれた。 それでも機体は健在。
マガジンを排出してバックパックに内蔵されている予備と交換していたが、尾による追撃を受けて貫かれる。 そのまま撃破となった。
「悪い。 やられちまった」
「いや、お前が来てくれなきゃこっちがやられてた。 ありがとな」
遅れてユウヤとケイロンが援護に入るが、斥力フィールドで防御。
追撃とばかりの直上からホーコートがバトルライフルでのフルオート射撃。
タカミムスビは前方に走る事で躱す。
あの図体でここまでの軽快な動きは詐欺じゃないのかと思いながらヨシナリはじっと映像を注視。
タカミムスビの意図は分かり易い。 同時にホーコートの意図もだ。
頭上から弾をばら撒いて圧をかけるつもりのようだが、タカミムスビはその上を行った。
周囲の反射板がタカミムスビとホーコートを挟むように散らばっている。
発射。 乱反射したレーザーが全方位から襲い掛かり、ホーコートは一部は躱したが、全ては難しくそのまま穴だらけになって脱落。 最初の数発を躱しただけでも彼の得た力の凄まじさが分かる。
「すんません。 やられちまいました」
「……お前は頑張ったよ」
ホーコートは本当に申し訳ないといった様子だった事もあってそんな当たり障りのない事しか言えなかった。 もうちょっと言ってやれる事があるんじゃないかとも思ったが、今のヨシナリにはそれが精一杯だったのだ。
そんな事を考えている間に映像ではユウヤとケイロンがタカミムスビを挟みに行く。
ユウヤは大剣、ケイロンはハルバードで接近戦を狙う。 ホーコートを仕留めるのに反射板の位置を動かした事もあって今なら比較的ではあるが安全に仕掛けられるとの判断だ。
タカミムスビは大剣を尾でハルバードを爪で受ける。
動きが止まった所でヨシナリ達が仕掛けに行く。
至近距離でアトルムとクルックスによるフルオート射撃。
エーテルの過剰供給で威力を底上げした二挺拳銃の破壊力は中々の物で被弾したアマノイワトの胴体から頭部の装甲に大きな傷を刻む。
――刻んだだけで内部まで碌にダメージが通っているように見えないが。
タカミムスビは尾を振り回し、大剣を取られそうになったユウヤは踏ん張ったが、それがよくなかったようで機体ごと投げ飛ばされた。 ケイロンはそのまま力任せに振るわれた爪を抑えきれずに吹き飛ばされる。
――あの二人でパワー負けするのか。
プルガトリオもケイロンの機体もジェネシスフレームの中ではパワーのある方だが、ここまであっさりと力負けするのはサイズ差を考えても信じられなかった。
ヨシナリ達へガトリングガンの斉射で圧をかける。 流石に処理できずに転移で回避。
尾はユウヤの対処に使った以上、戻すまでの僅かな間は死角となる。
そう判断して転移先はタカミムスビの背後――だったのだが、そこに敵機の姿はなかった。
ヨシナリは思わずアバターの中で小さく歯を軋ませる。
タカミムスビはヨシナリ達の背後。 信じられない事に転移に転移を被せて逆に背後を取ったのだ。
完全に転移のタイミングを盗まれていた。 こうして見ても信じられない。
ベリアルが転移の準備に入ったと同時にタカミムスビも転移の態勢に入り、転移先を先読みした。
流石にここまで完璧に上回られた経験のなかったヨシナリの思考に空白が生まれる。
反応が遅れたのだ。 それも致命的に。
横薙ぎに振るわれた尾を躱せないと判断したベリアルが合体を解除しながらホロスコープを蹴り飛ばして切り抜ける。
「あぁ、畜生」
思わず呟く。 完全に自分のミスだからだ。
「あれはお義兄さんの過失ではないでしょう。 私に言わせればよく凌ぎましたと褒める所ですよ」
シニフィエがそんなフォローを入れグロウモスが後ろでうんうんと頷くが、完全に躱しきれずにエネルギーウイングを失った。 機動性を失ってパフォーマンスが落ちたのだ。 ミス以外の何物でもない。
ベリアルはヨシナリの機体が直ぐに動けないと判断して再合体は諦めて転移と分身による攪乱を行いつつブレードで接近戦。 とにかくヨシナリから意識を引き剥がそうとしている。
尾の攻撃を一撃、二撃と弾いていると復帰したケイロンの援護が間に合う。
斥力フィールドで逸らされるが、本命はユウヤだ。 ハンマーを叩きつけてフィールドを破壊。
ケイロンはここぞとばかりに追撃に入る。
タカミムスビは喰らうと不味いと判断したのか反射板を間に挟んで防御。
ユウヤ、ベリアルを尾で牽制しながらレーザーを発射。 配置した反射板によって乱反射したレーザーがケイロンに襲い掛かるが、ケイロンは一切怯まずに正面突破。
上手い。 下手に防がずに前に出る事でタカミムスビの予測を越えた。
被弾こそしているがダメージは最小限だ。 接近しながら反射板を次々と破壊。
その間にユウヤが仕掛けに行こうとしているが上手くいっていない。
踏み込めないのはリーチ、パワーの差だ。 まともに打ち合えない。
――尻尾だけでパワー負けするとかどうなってるんだよ。
プルガトリオは単純なパワーだけなら『星座盤』でトップクラスだ。
力勝負ならケイロンとどちらかになるだろう。
それがここまで歯が立たないなら受けさせずに直接叩きこまなければならない。
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