Intrusion Countermeasure:protective wall

kawa.kei

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第805話

 『話す前に確認なんだけど、皆ってオートエイム使ってる? ついでにランクとかもおせーて。 ちな俺はAランク。 あ、信じなくてもいいよー。 自称って解釈でもオッケー』
 『ランカー様だったのかよ。 俺は使ってねーわ。 Cランクっすイキってサーセン』
 『使ってる。 オートエイムよりもAランクってマジで金になるのか教えて欲しいわ。 あ、Gランク』
 『H! 使ってます』『D、使ってねーわ』『G、使ってるけどそろそろ卒業しないとヤベぇと思ってる』
 
 「ツミキはFだゾ☆」

 『知ってる』『知ってる』『知ってる』『知ってる』『知ってる』『知ってる』
 『知ってる』『知ってる』『知ってる』『知ってる』『知ってる』『知ってる』
 『お前はいい加減に勝ってEに上がれよ』『負 け る 事 し か 出 来 な い 女』
 『ボコボコで草』『くっそボロクソに言われれて笑う』
 『取り敢えずだけど、低ランク帯の上の方になるとない方がいいって感じになってるのは自然とそうなるからなんだよ』
 『そうなん?』『何で??』『まぁ、慣れて来ると邪魔になるわな』
 『オートエイムって文字通り、自動で敵機をロックオンして銃とか持ってたら狙いを付けてくれる便利機能で近接だったら自動で捕捉した敵機の方へと方向転換してくれるぞ』
 『便利じゃん』『ってかオートエイムないと碌に当たらねぇよ』
 『そう思うじゃん? でもな、それ通用するのってGランクぐらいまでなんだよ。 特にⅡ型を使いだすとだんだん邪魔になって来る』

 「何で??」

 『自動で狙いを付けてくれるって言えば聞こえはいいけどな、要はプレイヤーの意図しない挙動を機体が勝手に取るんだよ。 地上戦がメインのⅠ型とか回避に慣れてない初心者相手だと充分に通用するけど、空中戦に偏るⅡ型以降の上位機種だとそうもいかない。 使うの止めた奴だと心当たりあるんじゃないか? 空中戦してたら銃口に引っ張られてバランス崩すとか』
 『あるある。 俺、それで使うの止めたわ』『どういう事?』
 『空中戦って全方位から攻撃が来る可能性があるんだわ。 だから、オートエイム機能を使うとロックした敵機に引っ張られて勝手に姿勢をかえるんだよ。 特に上位機種に行けば行くほど瞬間的な判断が求められる場面が増えるから隙でしかないんだ』『ちな付け加えると高機動の機体ってモノによってはオートエイムの速度より速いからスピードで攪乱されたら意味もなく銃口をブンブン振り回す事になるぞ』
 『で、個人戦でもヤバい臭いがしてるこの機能なんだけど、集団戦だともっとヤバい事になる』 
 『だなぁ。 ロックした敵機に引っ張られて他の機体をフルシカトするからな』
 『それもあるけどキマイラとかエンジェル――ってかもうプラス使ってるような連中って息をするみたいに動きにフェイント混ぜるからオートエイムすると勝手に引っかかりに行く形になる』
 『なんだそりゃ!』『クソ過ぎる!』『マジかよ。 オートエイム辞めます』
 『勝手にエイムする関係で空中だったら挙動にも干渉するぞ』
 『最大のクソ要素だな。 場合によってはロックする為に勝手に制動かけるとかやるからな』
 『だからそこそこ慣れた奴はほぼ全員切るって訳だ』
 『ギリギリ使ってもFまでだろ。 E以上になるとまずいないぞ』
 『パンツァータイプ使ってる奴だったら居るかもだけど、ぶっちゃけミサイルガン積みとかのビルドじゃないと大体の奴は要らねーってなるな』

 「へー、そうなんだー」

 『お前はもうちょっと射撃練習しろ』『近接ゴミなんだからもっと頑張れ』
 『もう突撃銃止めて散弾銃とかにしたらどうだ? 銃身切り詰めた水平二連の奴』
 『笑った。 至近距離だったら目ぇ瞑っても当たる奴じゃん』
 『リロードも慣れたら楽だぞ』『銃身折って弾込めるだけだからな』
 『馬っ鹿、ツミキにやらせたら弾こぼしてリロード失敗するだろおおおん?』
 『だったらレーザー誘導系のリロードシステム搭載の銃器にすれば?』
 『なにそれ?』『一部のお高い銃についてる奴なんだけど機体側からの制御でマガジンの排除とリロードを自動でやってくれる便利機能』
 『ちなみに小型化すればするほど高いぞ。 ハンドガンだとぶっちぎりで高い』
 『へー、そうなんだ』『ついでに使いこなすと滅茶苦茶格好いいぞ』
 『確かにガンカタ感のある動きできるよな』『前にランク戦で当たった奴が二挺拳銃使いでさ。 すっげぇえぐい動きしてたんだ』『へぇ、どんなん?』
 『キマイラ+使いでさ。 俺はミサイルのばら撒きで捉えようとしたんだけど可変形態のインメルマンターンで大半のロックオン切られて、残った奴は変形しながらの二挺拳銃の撃ち落としで処理されちまった』『ほえー、すっげー。 変形しながらってあんま姿勢安定しないから当て辛いのになぁ』
 『なんか見た事ない装備構成だからかなり印象に残ったなぁ』
 『どんなん?』『通常のキマイラ+なんだけど背面にライフルとでっかい実体剣ついてたな』
 『実体剣? 確かに珍しいな。 変形の時に干渉しないのか?』
 『俺の見た限りはしてなかったな。 ってか使ってなかった』
 『それお前が抜くまでもないとか思われたんじゃね??』『負けたのか』
 『言うなよぉ。 さらっと負けたから割とショックなんだよぉ』
 『ランクは?』『C、そこそこ安定して勝ててたからB見えてちょっと天狗になってたのがよくなかったのか……』『へぇ、Cでそんなの居るんだ。 ってか大剣かぁー何でそんなん積んでるんだろ? キマイラ+だとあんまり相性良くないのにな』『ちな、誰??』
 『えーっと確かヨシ――』

 「はーい、そろそろ人も集まって来たしツミキのユニオン対抗戦流しちゃうゾ☆」

 『負け配信が始まるゾ☆』『待ってたぜ!』『ウエーイ!!』
 『予選落ちは確定かな?』『メンバー次第じゃね?』『あー、前のオフパコ野郎は結局入れたのか?』
 『挿入れたのか?(意味深)』『その辺も込みで気になるな』『ツミキたんが便所である事が確定してしまう』
 『大抵はこんな悪評立ったら人居なくなるのに何故か増えてるの本当に笑う』
 『草』『草』『草』『なんか謎の中毒性があるんだよなぁこの放送』
 『寧ろヨゴレで売ってる感はあるな』『草』『草』『草』
 
 「えーっと操作はこうしてー、はい! 再生開始するよー!」

 映像が切り替わり、ユニオン対抗戦の予選風景が映し出された。
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