Intrusion Countermeasure:protective wall

kawa.kei

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第807話

 「いやぁ、大変だったけどオーハラダさんの言う通りにフィールドの端まで来たら楽になったよ!」

 『何が大変だっただ。 お前、一発も撃ってないだろうが』『いいご身分っすね』
 『マジで金魚の糞してるだけなの笑っちまったよ』『くたばれ』
 『周りの連中、明らかに上手くなってるのにツミキだけ欠片も上達してないのなんなん??』
 『上達してるだろ? スルースキルとか……』『楽そうでいいっすね』
 『まぁ、ツミキは置物としてオーハラダの判断自体は割と適切だな』
 『だねぇ。 護衛対象を中心にして味方を配置、耐弾性能に優れてる自機を先頭にしてフィールドの端に陣取ってきた奴だけ対処』『後ろから撃たれないだけでかなり楽になるからな』
 『ところでツミキってなにする係なの?にぎやかし?』『後ろでリアクション芸するだけだぞ』
 『てかツミキ視点だから何見てるのか丸わかりだからな』
 『タカミムスビが派手に暴れてる所しか見てなくて草』

 「ツミキ、ユニオン対抗戦初めてだったから緊張しちゃったよ。 周りが皆敵なのって神経使うよね☆」

 『神経使ってるのは周りだろうが』『適当でも良いからせめて弾ばら撒いて戦ってます感だせや』
 『ってか「思金神」強いを通り越してヤバいな』『お、攻撃が止んだぞ』
 『どこかとぶつかったな』『あ、戦い始めた』『戦ってるのも何かでかいの来たな』
 『「烏合衆」だ』『あぁ、ツミキがユニオン戦で瞬殺されたところか』
 『カカラの機体もデカいから距離あっても戦うと迫力あるなぁ』
 『すっげ、普通に正面から撃ち合ってるの笑う』『別ゲー感半端ないわ』
 『ってかツミキも見入ってるから何もいわねぇ』『ま、見応えはあるわな』
 『うーん。 そろそろかねぇ』『何が?』
 『や、俺が同じブロックに居たらこんな高みの見物で予選突破しようとしてる奴見かけたら殺しに行くからさ、そろそろ似たような思考の奴が襲って来るじゃないかなって』

 「あ、あはー☆ ちょっと上手く隠れられなかったかなぁ……」

 『マジで来てて草』『うわ、ジェネシスフレームばっかり』
 『ってか「思金神」の三軍じゃん』『は? 三軍? ジェネシスフレームばっかりなのに?』
 『三軍まではほぼジェネシスフレームだぞ』『そう言えば一つのユニオンに付き複数チーム出せるんだ?』
 『三チームまで行けるから最大、三十人まで送れるって訳だな』
 『ってか規模大きいとそれだけしか参加できずに残りはあぶれるのか。 スタメンから外される奴、しんどいな』
 『どうしても出たいって奴は一時的に他に移籍して参加するとかあるらしいぞ』
 『ってか同じブロックで同じユニオンのチーム二つもいるのズルくね?』
 『ランダムの結果だろ。 しゃーない』『あー、Bランク二人が瞬殺された』
 『あの拳銃使いか。 すっげ、抜き撃ちで二機同時に処理したぞ』
 『変に連携意識してタイミング合わせるから……』『左右から行って一発ずつか』
 『オフパコ野郎はどうなった? ツミキのピンチだぞ』
 『あぁ、駄目だ。 相手のタンク役っぽい重量級に抑え込まれて身動き取れてない』 
 『言ってる間にCランク二人もやられたな』『あぁ、あのリーダーっぽい軽量機か』
 『スゲー動きすんなぁ。 空中で跳ね回ったぞ』『あんなもん躱せるかよ』
 『言ってる間にツミキ以外全滅してて草』『介護士は?』
 『牽制射撃入れようとしてたけどエネルギーの輪っか潜らされた所を棒立ちになって一撃』
 『なんで?』『多分、潜らされると動きが鈍るか止まるかするんだろ』
 『お、我らがツミキたんが覚悟完了したみたいだぞ。 当たりもしない突撃銃を乱射し始めた』 
 『あ、映像途切れた』『草』『草』『草』『はっや、味方剥がされたら秒で死んだぞ』
 『雑っ魚』『辞めたら?』『負 け る 事 し か で き な い 女』
 『い つ も の』『瞬殺で草』

 「ま、まぁ、結果は残念だったけど、どうだったかな?」

 『ツミキはもっと頑張ろう??』『なんもしてなくて草不可避』
 『周りの連中が頑張ってるのにツミキが雑魚過ぎて足引っ張ってた』
 『もっと練習しろ』『予選落ちか。 妥当な結果だな』
 『個人的にはあの後、どうなったかが知りたいな』
 『全滅で終わりだろ? なんか気になる事あったか?』
 『や、あの怪獣大決戦』『あぁ、普通に「烏合衆」が返り討ちに遭って終わりだろ』
 『俺、「思金神」所属なんだけど、実はあの後に三軍も一軍に喧嘩売って返り討ちに遭ったらしいよ』
 『草』『草』『仲間割れしてて笑う』『飼い犬に手を噛まれてて草』
 『何がしたかったんだよ??』『もしかしてタカミムスビって嫌われてんの?』
 『いや、嫌いな奴は多いだろ』『よく知らないけど金持ってそうだからいけ好かない』
 『草』『普通に妬んでて草』『いや、1P=1万クレジットだぞ。 妬むに決まってんだろ』
 
 「でもでも、途中まではいい感じだったんだと思うんだけどなぁ~」

 『それはあのオフパコ野郎の手柄だろうが』
 『でも使わせたあげた結果ならツミキが雇った傭兵という事で雇い主の手柄という可能性が微レ存』
 『マジな話すると単純に実力不足。 ツミキが置物って前提で行くならAランクがもうちょっと欲しいな』
 『オフパコ野郎がこのまま続投するなら中距離で火力出せる奴と後衛で狙撃が砲撃戦に長けた奴が欲しいな』『電子戦仕様の機体はどうよ?』
 『居れば便利だけどこのチーム構成だと機能するか怪しい』『何で?』
 『ツミキに戦術指揮ができるなら話は別だけど、オーハラダが仕切ってる時点であいつが前に出て抑えるのを全員でカバーするって形になってるのが丸わかり』
 『そそ、だからあのオフパコ野郎が抑えられた途端に瓦解したって訳』
 『だから、このチームに必要なのは前衛の防御力を活かせる火力だ』
 『まぁ、長期戦だとボロが出るの分かり切ってるから火力でさっさと焼き払えって話だよ』
 『最初からまともな連携を期待されてなくて個人技で乗り切れは草』
 『だったらまともなブレーンを入れろって話』『それはそう』
 『必要なのは指揮官じゃね?』

 「えぇ~でもぉ。 ツミキのチームはリーダーツミキだしぃ……」

 『草』『草』『草』『草』『草』『草』『草』『草』『草』『草』『草』
 『舐めてんのか?』『置物の分際で何をほざいてるんだ?』『瞬殺されてなお身の程を知らない女』
 『あの体たらくでリーダーだから指揮権は譲れないとか何を言ってるんだこいつは?』
 『バカかよ』『だったら目標のハードル落とせ。 具体的には予選突破とか』
 
 「次は優勝目指して頑張るね☆」

 賽河原 ツミキの挑戦は続く。
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