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第10話
翌日、ヨシナリはフリーミッションを回しつつ、ランク戦で勝利を重ねた。
取りあえず九勝で留めて後はフリーミッションを回して適当にGを稼ぎつつ、チュートリアルで射撃練習を行う。 とにかく数が出てくるらしいのでテンポよく動く事を意識する。
ライフルを撃ってから武器を切り替えて射撃。 ライフルから突撃銃、突撃銃からハンドガンへ。
動きながらだと命中精度は落ちるが、乱戦になりそうなので少々は妥協して動作を体に覚え込ませる。
様々なパターンを試し、動きの精度を上げていく。
盾などの購入は迷いはしたが、使う場面になると今のホロスコープでは瞬殺されるだけなので要らない。
準備も整え、心構えも充分で家族にも根回しは行った。
当然ながら十二時間生き残るつもりなのでその時間、部屋にこもると伝えている。
がっつり稼いでやるといった気持ちもあったが、このイベントを最後の最後まで楽しみつくす。
そんな気持ちでヨシナリは早く始まれとワクワクした気持ちでイベントへと参加する。
最低のIランクは開始三十分前からマップに入れるので、時間と同時に入った。
移動した場所は以前に行ったPが貰える突発ミッションと似た場所でどこかの惑星。
基地の規模は凄まじく広く、巨大な防壁に囲まれている。
そうこうしている内に次々とトルーパーが出現している中、ヨシナリは機体を操作して防壁の上へと登る。
基地の外は何もない荒野で遮蔽物の類は一切ない。
前回は空と陸の両方から来ていたらしいので、頭数を揃えて突撃銃で弾幕を張るのが正解か。
集めた情報によると昆虫に近い形状をしたエネミーが大量に湧いて来るらしく、陸は甲虫、空は羽虫に似た個体のようだ。 例によって映像記録は出回っていない。
――本当に内情を外に出さないゲームだな……。
これで売り上げが立っていない状況であるなら売る気があるのかと言いたくなるが、今の所は問題なく運営できているらしく徹底した秘密主義は罷り通るようだ。
防壁の上から基地をぐるりと見回す。 ハンガーに弾薬庫、後は指揮所か何かなのか背の高いビルがいくつか立っている。 ヨシナリはどちらにするべきかと考えた。
防壁の上で突撃銃方手に乱射するか、ビルの屋上でライフルを持って狙撃するか。
単純にスコア目当てなら防壁の上で撃ちまくればいい。
ただ、中々に競争率が高いようでかなりの数の機体が防壁の上に集まりつつあったので、おしくらまんじゅうはごめんだとヨシナリはビルの屋上へと移る事にした。
弾薬庫で予備の弾をたっぷりと頂いてビルの屋上へ陣取る。
最初から狙撃を行う者は少なく、ビルの屋上はかなり空いていた。
それでも一定数はいるようで各々、ライフルを構えて狙いを付けている。
ちらりとタイマーを確認すると残り時間はそろそろ三分を切りそうだ。
そろそろ開始かと引き締める。 どこから来るのかは明確に定められていないので、この様子だと全方位から来ると見ていいだろう。
防壁を見るともう機体で埋め尽くされており、気の早い者は驚くべき事に近接武器を片手に飛び降りていた。 間違いなく白兵戦を挑むつもりなのだろう。
生き残る事は難しそうだが、これもまたゲームの楽しみ方の一つだ。
やがてカウントダウンが一分を切り――三十秒――十秒――そしてゼロになった。
イベントミッション。 防衛戦の開始だ。
レーダーの外縁にぽつぽつとエネミーを示す赤い点が現れた。
予想通り東西南北全方向からだ。 こちらは十数万を軽く超える大軍勢。
数えられる程度の数――ではなかった。 赤い点は即座に面へと変わり、レーダーの表示を真っ赤に埋め尽くす。
「ヒャッハぁぁぁ! 先手は頂きだぁ!!」
誰かがそう叫び、街のあちこちから無数のミサイルが垂直に飛び立ち綺麗な放物線を描いて敵へと殺到する。 それを見てヨシナリはなるほどと思った。
このイベント中は弾薬の補充は無制限に行える。 なら高額ではあるがミサイルポッドを購入しておくとイベントでは比較的ではあるが安全に稼げそうだ。
開始と同時に視界の隅でカウンターが回る。 内容は残り三十分。
これは間違いなく、次のランクのプレイヤーが参加可能になるまでの時間だ。
取りあえずそこまで粘れば増援が来る。 ヨシナリは面白いなと思う。
苦しくなったとしてもこのカウンターの残り時間を見れば増援と言う希望があるのでモチベーションを維持できる。 レーダーを確認するまでもなく視線の先には地面を揺るがすような振動と高速で接近してくる飛行タイプの敵の群れ。 事前に調べた情報通り、羽虫のような姿で大きく分けて二種類。
蜂に似たタイプと蛾に似たタイプだ。
前者は機銃を後者は腹にコンテナのようなものを抱えている所から爆撃機だろう。
動きの早さからも明らかだ。 蜂は流れるような動きで真っ直ぐに向かって来るのに対し、蛾は比較的ゆっくりだった。 ヨシナリは無言でライフルを構え、射程内に入って来るのをじっと待つ。
そして入った瞬間、冷静に引き金を引く。
軽い衝撃が機体に伝わり、発射された弾丸は蜂に命中して一撃で破壊する。
動きが速い分、脆いとは思っていたので一撃で行けるだろうとは思っていたので驚きはない。
足は速いが動きは単調なので当てるのもそこまで難しくない。
防壁の方からも弾幕が張られ近寄った蜂は次々と撃墜されるが、一部は対空砲火を突破して基地に向けて攻撃を開始。 機銃で空から銃弾をばら撒き始めた。
ミサイル持ちも基地が破壊されてはたまらないと思ったのか、ターゲットを街に入ってきた個体に定めて攻撃を集中。 ヨシナリも入ってきた個体を優先的に狙っていたが、本命は別だった。
放っておいても他が片付けてくれそうだった上、殲滅力に劣る自分ではあまり貢献できない。
なら、一発の弾丸で貢献できる的を狙うべきだ。
つまり戦闘機ではなく、爆撃機。 ヨシナリは蜂を全て無視して蛾を狙撃。
狙うのは腹に抱えたコンテナだ。 狙いを過たずに命中した弾丸は内部に抱えていたであろう爆弾と共に空中で派手に爆散。 周囲の個体を巻き込んで火の玉になって墜落する。
――よし、攻撃は通用する。
このまま蛾を狩り続けよう。 機銃なら少々喰らってもそこまでの損傷は受けないが、流石に爆撃されると基地の損害が一気に広がってしまうので可能な限り排除しておきたい。
イベントはまだ始まったばかりだ。 早々にやられてしまっては面白くない。
取りあえず九勝で留めて後はフリーミッションを回して適当にGを稼ぎつつ、チュートリアルで射撃練習を行う。 とにかく数が出てくるらしいのでテンポよく動く事を意識する。
ライフルを撃ってから武器を切り替えて射撃。 ライフルから突撃銃、突撃銃からハンドガンへ。
動きながらだと命中精度は落ちるが、乱戦になりそうなので少々は妥協して動作を体に覚え込ませる。
様々なパターンを試し、動きの精度を上げていく。
盾などの購入は迷いはしたが、使う場面になると今のホロスコープでは瞬殺されるだけなので要らない。
準備も整え、心構えも充分で家族にも根回しは行った。
当然ながら十二時間生き残るつもりなのでその時間、部屋にこもると伝えている。
がっつり稼いでやるといった気持ちもあったが、このイベントを最後の最後まで楽しみつくす。
そんな気持ちでヨシナリは早く始まれとワクワクした気持ちでイベントへと参加する。
最低のIランクは開始三十分前からマップに入れるので、時間と同時に入った。
移動した場所は以前に行ったPが貰える突発ミッションと似た場所でどこかの惑星。
基地の規模は凄まじく広く、巨大な防壁に囲まれている。
そうこうしている内に次々とトルーパーが出現している中、ヨシナリは機体を操作して防壁の上へと登る。
基地の外は何もない荒野で遮蔽物の類は一切ない。
前回は空と陸の両方から来ていたらしいので、頭数を揃えて突撃銃で弾幕を張るのが正解か。
集めた情報によると昆虫に近い形状をしたエネミーが大量に湧いて来るらしく、陸は甲虫、空は羽虫に似た個体のようだ。 例によって映像記録は出回っていない。
――本当に内情を外に出さないゲームだな……。
これで売り上げが立っていない状況であるなら売る気があるのかと言いたくなるが、今の所は問題なく運営できているらしく徹底した秘密主義は罷り通るようだ。
防壁の上から基地をぐるりと見回す。 ハンガーに弾薬庫、後は指揮所か何かなのか背の高いビルがいくつか立っている。 ヨシナリはどちらにするべきかと考えた。
防壁の上で突撃銃方手に乱射するか、ビルの屋上でライフルを持って狙撃するか。
単純にスコア目当てなら防壁の上で撃ちまくればいい。
ただ、中々に競争率が高いようでかなりの数の機体が防壁の上に集まりつつあったので、おしくらまんじゅうはごめんだとヨシナリはビルの屋上へと移る事にした。
弾薬庫で予備の弾をたっぷりと頂いてビルの屋上へ陣取る。
最初から狙撃を行う者は少なく、ビルの屋上はかなり空いていた。
それでも一定数はいるようで各々、ライフルを構えて狙いを付けている。
ちらりとタイマーを確認すると残り時間はそろそろ三分を切りそうだ。
そろそろ開始かと引き締める。 どこから来るのかは明確に定められていないので、この様子だと全方位から来ると見ていいだろう。
防壁を見るともう機体で埋め尽くされており、気の早い者は驚くべき事に近接武器を片手に飛び降りていた。 間違いなく白兵戦を挑むつもりなのだろう。
生き残る事は難しそうだが、これもまたゲームの楽しみ方の一つだ。
やがてカウントダウンが一分を切り――三十秒――十秒――そしてゼロになった。
イベントミッション。 防衛戦の開始だ。
レーダーの外縁にぽつぽつとエネミーを示す赤い点が現れた。
予想通り東西南北全方向からだ。 こちらは十数万を軽く超える大軍勢。
数えられる程度の数――ではなかった。 赤い点は即座に面へと変わり、レーダーの表示を真っ赤に埋め尽くす。
「ヒャッハぁぁぁ! 先手は頂きだぁ!!」
誰かがそう叫び、街のあちこちから無数のミサイルが垂直に飛び立ち綺麗な放物線を描いて敵へと殺到する。 それを見てヨシナリはなるほどと思った。
このイベント中は弾薬の補充は無制限に行える。 なら高額ではあるがミサイルポッドを購入しておくとイベントでは比較的ではあるが安全に稼げそうだ。
開始と同時に視界の隅でカウンターが回る。 内容は残り三十分。
これは間違いなく、次のランクのプレイヤーが参加可能になるまでの時間だ。
取りあえずそこまで粘れば増援が来る。 ヨシナリは面白いなと思う。
苦しくなったとしてもこのカウンターの残り時間を見れば増援と言う希望があるのでモチベーションを維持できる。 レーダーを確認するまでもなく視線の先には地面を揺るがすような振動と高速で接近してくる飛行タイプの敵の群れ。 事前に調べた情報通り、羽虫のような姿で大きく分けて二種類。
蜂に似たタイプと蛾に似たタイプだ。
前者は機銃を後者は腹にコンテナのようなものを抱えている所から爆撃機だろう。
動きの早さからも明らかだ。 蜂は流れるような動きで真っ直ぐに向かって来るのに対し、蛾は比較的ゆっくりだった。 ヨシナリは無言でライフルを構え、射程内に入って来るのをじっと待つ。
そして入った瞬間、冷静に引き金を引く。
軽い衝撃が機体に伝わり、発射された弾丸は蜂に命中して一撃で破壊する。
動きが速い分、脆いとは思っていたので一撃で行けるだろうとは思っていたので驚きはない。
足は速いが動きは単調なので当てるのもそこまで難しくない。
防壁の方からも弾幕が張られ近寄った蜂は次々と撃墜されるが、一部は対空砲火を突破して基地に向けて攻撃を開始。 機銃で空から銃弾をばら撒き始めた。
ミサイル持ちも基地が破壊されてはたまらないと思ったのか、ターゲットを街に入ってきた個体に定めて攻撃を集中。 ヨシナリも入ってきた個体を優先的に狙っていたが、本命は別だった。
放っておいても他が片付けてくれそうだった上、殲滅力に劣る自分ではあまり貢献できない。
なら、一発の弾丸で貢献できる的を狙うべきだ。
つまり戦闘機ではなく、爆撃機。 ヨシナリは蜂を全て無視して蛾を狙撃。
狙うのは腹に抱えたコンテナだ。 狙いを過たずに命中した弾丸は内部に抱えていたであろう爆弾と共に空中で派手に爆散。 周囲の個体を巻き込んで火の玉になって墜落する。
――よし、攻撃は通用する。
このまま蛾を狩り続けよう。 機銃なら少々喰らってもそこまでの損傷は受けないが、流石に爆撃されると基地の損害が一気に広がってしまうので可能な限り排除しておきたい。
イベントはまだ始まったばかりだ。 早々にやられてしまっては面白くない。
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