青春系乙女ゲームに転生した可愛い少女は元激強ヤンキーでした

蛍。

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第10話

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昨日はとんでもない目にあった。

俺には生前に妹がいたため妹の持ってる漫画でこういう展開を見たことがある。

女の嫌がらせは男と違って陰気なものが多いらしく、入学早々上履きが無くなってたり机に落書きなどされてたらどうしようと思っていた。男相手だったら殴ってやったが流石に女相手に手を出すのは気が引けるなと思った。

そして昨日のような失敗を二度とおこさないために、昨日の帰りにブラトップを大量購入しスカートの下にはくスパッツも購入した。流石に下着屋でブラジャーを買う勇気はまだ俺にはなかった。そして今日はちゃんと女性専用車両を使っている。少し香水臭さを感じたが昨日に比べれば遥かに増しだった。ありがとう女性専用車両。

万が一のことを考えて身の回りの物に細工されないように昨日紫音に教えてもらった近道を使い今日は早めに学校に到着した。

「(ちゃんと上履きがありますように…)」

下駄箱を開けてみるとしっかりと上履きが入っていた。状態を確認するが特に変わりなく綺麗なままだ。

「あー、良かった」

そのまま教室に行こうと思ったがもしかしたら体育館でバスケ部が朝練をしてるところが見られるかもしれないと思い体育館に向かうことにした。


案の定体育館は開いていた。だが中を覗くとまだ誰もいないらしい。俺は荷物を置き、落ちていたバスケットボールを手に取った。

昔は特になにも感じなかったというかもはや小さいとさえ感じてたボールが今は大きく感じる。もう片手でボールを掴むこともできなかった。でも久々にバスケットボールに触り軽くドリブルをしてみたがこの音やボールの感触にあの頃の楽しさを思いだしてわくわくした。

右手でドリブルをして一度足の下に通して切り返し左へボールを移動させる。そのままゴール下までドリブルで移動してレイアップシュートを決める。ボールがゴールのネットに入った時の音がとても心地良い。

その後も夢中でボールに触り続け、得意としていたハーフライフからのロングシュートもワンハンドでは届かないもののツーハンドならゴールに入った。ワンハンドで届かないことが悔しかったが入ったことには安堵した。

そのシュートが入った瞬間入口の方から拍手が聞こえた。

拍手のした方を見ると見覚えのない男子生徒が立っていた。格好を見るに朝練に来たバスケ部員だろう。

「凄いですね、バスケ部だったんですか?」

「…いや、まあ、少しだけ。いつからいたんだ?」

「バスケットボールを拾い上げてた辺りですかね」

最初からじゃねーかというツッコミは心にしまって持っていたボールを彼に渡した。

「僕は火山伊織(ひやま いおり)です」

「小田秋穂、勝手にボール使って悪かったな」

「いえ。小田…小田さんて、昨日紅君と土屋先輩に絡まれてた小田さんですか?」

その二人の名前を聞いてギクッとしてしまった。その言い方だと多分昨日彼も体育館の中にいたのだろう。

「…まあ、その小田だな」

「なるほど。紅君は小田さんがバスケをやっていたのを知っていますか?」

「いや、知らないと思うけど…なんでだ?」

火山は顎に手を添えて首を傾げてうーんと唸っていた。

「もし小田さんがバスケ部に入る気ならこのままで良いんですけど、もしこれ以上関わりたくないと考えるなら絶対に隠しておいた方がいいと思います」

彼の言ってることがよくわからずに火山とお互い顔を見合いながら首を傾げてると、体育館の入口の方からに数名の声が近づいてくる音がした。

「おはよっすいおりん~!あれあれ、こんな朝からそんな可愛い女の子と2人でなにしてんの!」

「お前朝からうっせぇんだよ、んなでけー声隣で聞いたら耳がキンキンすんだろうが」

「酷いよたいっちゃん!」

「そのクソきめぇあだ名で呼ぶのやめろ」

「天童君海遠君、おはようございます」


喧嘩しながら入ってきた2人組を見た瞬間、俺は驚きのあまり動きが止まった。


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