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それでも少しずつ歩む日々
オリエラの進退
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朝食後、オリエラ、ぬいぬい、ルイス、僕、というメンバーの絶対受けたくない4者面談をオリエラは今、受けている。
「師匠の言いたい事はわかるよ。でも、王族が、勇者と共に旅に行くのはならわしでしょ?」
ぬいぬいが彼女に同行を諦めろと言い、オリエラは、机に手を付くと立ち上がろそのままの恰好で、僕らに訴えかける。
「ならわしなら、この国の王子が、行くべきでお前に出番はないはず」
ぬいぬいは、机の上に両手を組んで置き、二人は牽制しあっている。そして自分の正当性と訴え、相手の意見にぐぬぬとはなっている様だ。
「ハヤトは、どう思う?」」
二人は、息もそろえてこちらに話を振ってきた。
「僕ですか?、僕、個人的な意見としては、未成年のオリエラを連れて行く事は反対です。でも、パーティのリーダーとしては前衛の彼女は必要です。こう言っては何ですが、貴方達が意見を聞くべきなのはオリエラのご両親では?」
「それはいろいろ壁がある」ぬいぬいがそう言うが、僕の知っているアニス王はとてもオリエラを気にかけていたはず。
「今の城内の様子では、アニス王の容態が安定した今なら、王の命で第一王子のレイニルト様が旅に同行する事に変更される可能性はありますが……。悪い言い方になりますが、それを他所者の種族のぬいぬい貴方や異世界に人間のハヤトが言い出した場合、例えばなんらかの成功を納め私達が、旅からの帰還をしても、王子からのいろいろな口添えが無ければ王妃の親族の一族によって危険な旅へ王子の同行を求めた貴方達の立場が悪くなるとも限りません」
ルイスはそう言いながら、感情を入れず紅茶をポットからカップへと注ぎ入れる。
「そうだよ、だから予定通り旅にでるべきたよ」
「最悪旅にさえ出れば、貴方の故郷でオリエラをかくまう事も可能なのでは?」
ルイスは、ぬいぬいに向け言うと――。
「何を言っているのルイス!? 貴方は、私と同じ、勇者に付き従う家柄でしょう? 貴方なら私の気持ちを分かってくれると思っていた」
「だからです、私の一族は前回の魔王討伐の旅には出ませんでした。それはその時に勇者が功を焦るばかり旅の仲間の選定も、おろそかにしてしまったからです。だから今回もあえて言いますが、前衛のハヤトが経験が少ない分同行は、レイニルト様の同行が望ましい。うちの一族の当主の父からの提案として、王妃の一族の現当主に伝えてはいますが、やはり王子に何かあった場合オリエラ貴方の存在が不安定要素としてあるので、王の病状が回復した今でも提案を却下し続けています」
「そんな……来たくて来たんじゃないのに……」
オリエラは、唇をかみしめて怒りに耐えている様に見えた。
「それでは八方ふさがりなのでは?」
オリエラの言葉に、目をつぶりふさぎ込んでしまった、ぬいぬいに変わり僕が聞く。
「何もそうは言ってません。私はただ腰抜けは隠れていればいい。でも、王妃の親族達に対抗するだけの力を実績が欲しければ、どうすればいいか考えろと言っているだけです。でも、私の話を聞いても過去に対しての呪詛の言葉を吐くだけなら、故郷に帰って隠れていれば良いんじゃないですか?」
「ルイス……」
「行きます」
「オリエラ……」
ぬいぬいは、握りしめていた両手に乗せていた、顔を上げオリエラの顔を見つめる。オリエラは、幼いながら眼光鋭くルイスを睨みつけている。
「魔界へ行って成功を収めても、貴方の居場所はないかもしれないですよ? 貴方の兄が、すべてを収め貴方は兄の政治の道具として、隣国にに嫁に出される。そんな未来しかなくても?」
「勘違いしないでください。私はこの城の王の血を引く娘であるけれど……、魔族との幾度もの戦いを乗り越えた。辺境の王の血を引く者でもあります。その誇りに懸けて、居場所は私が作ります。なんとしても」
二人の間にバチバチと火花が散っている。
「ハヤト、我が主様どうしましょう? 私、オリエラ姫を怒らせてしまったかもしれません……。そう言うわけで後は、頼みます」
そう言って、ルイスは鼻歌を歌わんばかりに楽しそうにこの部屋を後にした。
どうするのこれ?
つづく
「師匠の言いたい事はわかるよ。でも、王族が、勇者と共に旅に行くのはならわしでしょ?」
ぬいぬいが彼女に同行を諦めろと言い、オリエラは、机に手を付くと立ち上がろそのままの恰好で、僕らに訴えかける。
「ならわしなら、この国の王子が、行くべきでお前に出番はないはず」
ぬいぬいは、机の上に両手を組んで置き、二人は牽制しあっている。そして自分の正当性と訴え、相手の意見にぐぬぬとはなっている様だ。
「ハヤトは、どう思う?」」
二人は、息もそろえてこちらに話を振ってきた。
「僕ですか?、僕、個人的な意見としては、未成年のオリエラを連れて行く事は反対です。でも、パーティのリーダーとしては前衛の彼女は必要です。こう言っては何ですが、貴方達が意見を聞くべきなのはオリエラのご両親では?」
「それはいろいろ壁がある」ぬいぬいがそう言うが、僕の知っているアニス王はとてもオリエラを気にかけていたはず。
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ルイスはそう言いながら、感情を入れず紅茶をポットからカップへと注ぎ入れる。
「そうだよ、だから予定通り旅にでるべきたよ」
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ルイスは、ぬいぬいに向け言うと――。
「何を言っているのルイス!? 貴方は、私と同じ、勇者に付き従う家柄でしょう? 貴方なら私の気持ちを分かってくれると思っていた」
「だからです、私の一族は前回の魔王討伐の旅には出ませんでした。それはその時に勇者が功を焦るばかり旅の仲間の選定も、おろそかにしてしまったからです。だから今回もあえて言いますが、前衛のハヤトが経験が少ない分同行は、レイニルト様の同行が望ましい。うちの一族の当主の父からの提案として、王妃の一族の現当主に伝えてはいますが、やはり王子に何かあった場合オリエラ貴方の存在が不安定要素としてあるので、王の病状が回復した今でも提案を却下し続けています」
「そんな……来たくて来たんじゃないのに……」
オリエラは、唇をかみしめて怒りに耐えている様に見えた。
「それでは八方ふさがりなのでは?」
オリエラの言葉に、目をつぶりふさぎ込んでしまった、ぬいぬいに変わり僕が聞く。
「何もそうは言ってません。私はただ腰抜けは隠れていればいい。でも、王妃の親族達に対抗するだけの力を実績が欲しければ、どうすればいいか考えろと言っているだけです。でも、私の話を聞いても過去に対しての呪詛の言葉を吐くだけなら、故郷に帰って隠れていれば良いんじゃないですか?」
「ルイス……」
「行きます」
「オリエラ……」
ぬいぬいは、握りしめていた両手に乗せていた、顔を上げオリエラの顔を見つめる。オリエラは、幼いながら眼光鋭くルイスを睨みつけている。
「魔界へ行って成功を収めても、貴方の居場所はないかもしれないですよ? 貴方の兄が、すべてを収め貴方は兄の政治の道具として、隣国にに嫁に出される。そんな未来しかなくても?」
「勘違いしないでください。私はこの城の王の血を引く娘であるけれど……、魔族との幾度もの戦いを乗り越えた。辺境の王の血を引く者でもあります。その誇りに懸けて、居場所は私が作ります。なんとしても」
二人の間にバチバチと火花が散っている。
「ハヤト、我が主様どうしましょう? 私、オリエラ姫を怒らせてしまったかもしれません……。そう言うわけで後は、頼みます」
そう言って、ルイスは鼻歌を歌わんばかりに楽しそうにこの部屋を後にした。
どうするのこれ?
つづく
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