130 / 292
それでも少しずつ歩む日々
とっても眠いパラダイス
しおりを挟む
馬車は、ようやく見知った場所までたどり着いていた。
街並みを見て、こんなに安心したのと、馬車から落ちそうで生命の危機を味わいながらの移動して来たの初めてだった……。
しかし聖女ルナと話す事が、出来たので成果はあったと思う。
城の城門を抜けると僕達は、夜勤の兵士達が居る前の広場で降ろされる。「こんばんは」と挨拶もそこそこに、勇者の間に向かうと、夜勤のシルスさんが駆け寄って来た。
「おはようございます、ハヤトさん」
「こんばんは、シルスさん」
首の座らない赤ん坊の様に、眠すぎてぐわぁんぐわぁんしている、僕を見て彼は僕を心配している様だ。
「どうしたんですか? ハヤトさん精神汚染系の魔法を使う敵でも、居たんですか?」
「彼は、無理に御者の席に乗り込んで、眠れなかっただけなので、気にしないでいいですよ」
ルイスが、僕とシルスさんの間に入って説明をしてくれている。「はぁ……」と言いながら、彼は小さなメモ用紙を、彼の手提げ鞄から取り出す。
「今、ギルド長が城に来ているので、一度会って話がしたいそうです。午前9時までは、会議室に居るとこの事でした」
僕と、ルイスとシルスさんは三人顔を見つめ合っている。
「「どうします? ハヤト(さん)」」
「少し、したら向かいます……」
「はい! わかりました伝えてきます!」そう言いシルスさんは、暗い城内を駆けて行った。
僕は、蝋燭の炎が揺れている、家の中に入ってウンディーネを呼ぶ。
「ウンディーネちゃん! ウンディーネちゃんや!」
「どうしたのハヤト?」
リビングルームの方からフィーナが蝋燭の燭台を持って、顔を覗かせる。僕はそこまでゆっくりと行くと、腕を組みながら――。
「君も来て欲しいのだが、これからこの国のギルド長に会う事になった。それで少しでも、ウンディーネに回復してもらえないかと思って……」
「ウンディーネならもう長椅子で、眠ってしまったみたい」
彼女に続いて、リビングルームに入ると長椅子の上で、ひざ掛けをかけられたウンディーネが眠っていた。子供の様に眠ってしまい、ほっぺをつついても全然起きやしない。
フィーナはテーブルの上に燭台を置き、僕の手を引きもう片側の長椅子を指さし、「こっちに寝て」と彼女は言う。
僕の木の魔法は彼女ゆずりの魔法で、僕よりは回復の能力は高いのだろう。でも、それとは別に彼女に「こっちに寝て」と言われるのはとてもいい。
ソファの上でゆっくり横になる。
「むっ」
「むっ?」背中が、ゴキィと音を出す。痛い!
「なんか、ちょっと猫背になってますよ!」ゴキィッ痛い! 痛い!!
それは、終わると全体手に、施術って感じに全体をゆっくりをもまれて、最後に木の魔法をかけられる。
「終わりました」彼女は、顔の横から僕に声をかける。半分眠っている僕は「ありがとうございます」と丁寧いに正座をしてお礼をした。
フィーナは、クスクスと、少し笑い『背筋が少し丸まっているので、気を付くて下さいね』。と僕に言う。
眠いのはまだ、眠いけど背中のだるさが不思議と全然なくなった。
二人で台所へ行くと、ルイス、ぬいぬい、オリエラが、立って飲み物を飲んでいた。
「コーヒーとミルクがありますが飲みますか?」
ルイスがそう聞き、僕達はコーヒーを頼み、ミルクを多めに入れた。
「今から会議室へ行くのは、この5人です」
僕も壁にもたれながら、「やはり道中の魔物を、倒して欲しいとかあるのかな?」と、発言する。
「それは十分あるでしょうね、勇者のパレードもここだけはないでしょうし」
僕は遊園地のパレードを思い出す。そこには、夢と希望が必要で、「やはり宴会芸も必要か……」
「まぁ、無いよりあった方がいいでしょうね」僕とルイスがそう話していると、残りの3人も難しい顔をする。
夢と魔法の異世界には、宴会芸は無用の長物であったのかもしれない。
つづく
街並みを見て、こんなに安心したのと、馬車から落ちそうで生命の危機を味わいながらの移動して来たの初めてだった……。
しかし聖女ルナと話す事が、出来たので成果はあったと思う。
城の城門を抜けると僕達は、夜勤の兵士達が居る前の広場で降ろされる。「こんばんは」と挨拶もそこそこに、勇者の間に向かうと、夜勤のシルスさんが駆け寄って来た。
「おはようございます、ハヤトさん」
「こんばんは、シルスさん」
首の座らない赤ん坊の様に、眠すぎてぐわぁんぐわぁんしている、僕を見て彼は僕を心配している様だ。
「どうしたんですか? ハヤトさん精神汚染系の魔法を使う敵でも、居たんですか?」
「彼は、無理に御者の席に乗り込んで、眠れなかっただけなので、気にしないでいいですよ」
ルイスが、僕とシルスさんの間に入って説明をしてくれている。「はぁ……」と言いながら、彼は小さなメモ用紙を、彼の手提げ鞄から取り出す。
「今、ギルド長が城に来ているので、一度会って話がしたいそうです。午前9時までは、会議室に居るとこの事でした」
僕と、ルイスとシルスさんは三人顔を見つめ合っている。
「「どうします? ハヤト(さん)」」
「少し、したら向かいます……」
「はい! わかりました伝えてきます!」そう言いシルスさんは、暗い城内を駆けて行った。
僕は、蝋燭の炎が揺れている、家の中に入ってウンディーネを呼ぶ。
「ウンディーネちゃん! ウンディーネちゃんや!」
「どうしたのハヤト?」
リビングルームの方からフィーナが蝋燭の燭台を持って、顔を覗かせる。僕はそこまでゆっくりと行くと、腕を組みながら――。
「君も来て欲しいのだが、これからこの国のギルド長に会う事になった。それで少しでも、ウンディーネに回復してもらえないかと思って……」
「ウンディーネならもう長椅子で、眠ってしまったみたい」
彼女に続いて、リビングルームに入ると長椅子の上で、ひざ掛けをかけられたウンディーネが眠っていた。子供の様に眠ってしまい、ほっぺをつついても全然起きやしない。
フィーナはテーブルの上に燭台を置き、僕の手を引きもう片側の長椅子を指さし、「こっちに寝て」と彼女は言う。
僕の木の魔法は彼女ゆずりの魔法で、僕よりは回復の能力は高いのだろう。でも、それとは別に彼女に「こっちに寝て」と言われるのはとてもいい。
ソファの上でゆっくり横になる。
「むっ」
「むっ?」背中が、ゴキィと音を出す。痛い!
「なんか、ちょっと猫背になってますよ!」ゴキィッ痛い! 痛い!!
それは、終わると全体手に、施術って感じに全体をゆっくりをもまれて、最後に木の魔法をかけられる。
「終わりました」彼女は、顔の横から僕に声をかける。半分眠っている僕は「ありがとうございます」と丁寧いに正座をしてお礼をした。
フィーナは、クスクスと、少し笑い『背筋が少し丸まっているので、気を付くて下さいね』。と僕に言う。
眠いのはまだ、眠いけど背中のだるさが不思議と全然なくなった。
二人で台所へ行くと、ルイス、ぬいぬい、オリエラが、立って飲み物を飲んでいた。
「コーヒーとミルクがありますが飲みますか?」
ルイスがそう聞き、僕達はコーヒーを頼み、ミルクを多めに入れた。
「今から会議室へ行くのは、この5人です」
僕も壁にもたれながら、「やはり道中の魔物を、倒して欲しいとかあるのかな?」と、発言する。
「それは十分あるでしょうね、勇者のパレードもここだけはないでしょうし」
僕は遊園地のパレードを思い出す。そこには、夢と希望が必要で、「やはり宴会芸も必要か……」
「まぁ、無いよりあった方がいいでしょうね」僕とルイスがそう話していると、残りの3人も難しい顔をする。
夢と魔法の異世界には、宴会芸は無用の長物であったのかもしれない。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる