162 / 292
攻略!謎の塔
階層攻略 その1
しおりを挟む
謎の20階建ての塔。
そして期待を裏切る服をとかさない系のスライム。
どれも僕の想像を超える存在だ。
ペット系スライムの存在に気を取られて、やっと目の前に宝箱に気付く。
「ウンデーネ、あの宝箱の中身、何か知っている?」
「あっあれ? あれは靴みたい。しかも使い古しの革靴なの」
「ミッシェルが、怒ってあそこに投げてた」
「そっかありがとう」
「いえいえ」
「で、ウンデーネはここで、何してるの?」
「階段で、詰まっているからここで、スライムと遊んでるの」
スライムを手に乗せた、ウンデーネが指さした先には東京の平日の電車の中ぐらい混雑した上に登る階段があった。
「僕ちょっと行って来る」
「気を付けてね~」
階段へ行くと、一番下に座り込んで何やら書き込んでいるミッシェルがいる。
「ミッシェル、お疲れ様です。メモ取っているところ悪いんだけど、上どうなっているの?」
「あっ、ハヤトさん屋上は、どうでした?」
「あっ……開閉出来る。人間一人、よじ登って出入り出来る大きさの出入り口は、あったのけどその大きさ故に魔法が強固で開けられなかったよ。教えたから教えてくれ」
「漏れ聞こえる話では、ゴーストの動きが早すぎて魔法が当たりずらい、上に魔法陣も階段では書き込む事は不可能、オリエラなら数匹はいけるでしょうって感じらしいのですが、彼女にそこまで危ない事はさせられない、ハヤトさんをおとりにしてもねって感じですね」
「なるほど、ありがとう」
ミッシェルは、話し終えたとたんにペンを走らせている。僕は大きな声をあげて「一階層に魔法陣を書いて、一時的にそれを魔法の力でガードして2階層を落とすのは駄目なの?」と、聞いた。
ルイスやぬいぬい、そしてルナ達は顔を見合わせ降りて来る。
しかしウンデーネが怒ってやって来て、「天井、落としたらスライム可哀そうでしょう!!」って怒る。
「あそこの宝箱に入れておいて、外に出しといて後で安全ね階層で離せばいいじゃん」
「なるほど」
彼女は、失敗するかたずけの仕方みたいな、僕の案を受け入れ、スライムを集めていく。
そして宝箱を、うん、と言って運ぼうとする。
「宝箱を運ぶくらいやるよ」
「ありがとう、これお願い」彼女は僕の前に宝箱を置き、スライムを僕に託した。
ルナが、ゴーストを倒す為の魔法陣を描く間、僕らは塔の外で待っていた。
「これさ……中の結界が弱いなら、もう下からぶち抜けば、なんとかならないかな?」
「でも、たぶんないと思いますが、上の階みんな飛ぶ魔物だったら大変ですよ。よしのさんもそうだけど、機動力が違いますから」
「彼は、人間でもそんなんだから鳥とか関係ないかもよ?」
「それはそうですね」
僕と、フィーナ、シルエットは、みんなが仕事をしている時に、草の上にシートひいてそんな事を話ていた。
ウンデーネは、宝箱横に寝かせ机にしようとする、ミッシェルと戦っている。
――なんか平和だな……と、近くにやって来たスフィンクス撫でながら思っていると、塔の中で凄い音がして慌てて駆け寄る。
「おーい出口から離れろよ、今から魔法を打つて出口を開ける」
そう言うぬいぬいの声に、皆が離れ。
「撤退完了しました」と言うと、魔法で入り口を覆っていた瓦礫が吹っ飛んだ。
――いろいろぬいぬいの魔法はえげつないと思い入ると、魔法陣の中央には人数人分の瓦礫のない空間があり、その上の階の床は全て消失していた。
「2人で、やったんですか?」
僕は再び、塔にはいるとすぐ二人に聞いた。そしてルナとぬいぬい言った。
「俺が魔法で、2階層の床を複数の魔法で落とした」
「そしてわたしが、床が落ちて来るまでに、物理攻撃無効の魔法を掛けました。先にかけるとこちらの魔法も封じ込めてしまいますから」
そんな感じで、二人で料理作りました。って感じで言うふたり。
「書けない……聖女様に、そんな事をさせたとわかったら、うちの家系もろとも身分が剥奪させる……」
ミッシェルは、ペンを落とし頭を抱え叫んだ。
「ここは仕方ありません、ハヤトが凄い技を出したが、勇者秘伝の秘密で明かせないと書いておきましょうか……」
ルイスが、苦肉過ぎる策をだす。
「何で僕だけに後で困る事を書くんですか!? 普通に魔法を駆使し床を落とし、魔法陣で全滅させ怪我を負ったが回復す。でいいじゃないですか!」
「あ……それでいいですね。それで行きましょう」
と、言う事に落ち着いた。とりあえず2階層があっさり攻略されていたのだった。
3階へは、ちびスフに乗せて貰い、小柄なぬいぬいが偵察に行き降りて来る。
帰って来たぬいぬいは「剣を360度回転させる仕掛け人形とゴーレムいたあれなら、手間はたぶんかからないだろう」と言い、念のため僕もついて行く事になった。
ぬいぬいに作戦を聞き、彼に合わせて魔法を発動させる。
部屋の中心に、平たい台風を作る。台風は、ゴーレムも人形も巻き込み、2種類の人工物はぶつかりあう。
人形の武器の剣とゴーレムの硬い塗装をぶつけ合わせた結果、彼らの剣と盾はお互いにぶち壊合い、そして彼らは沈黙した。
――まぁ矛盾って話そのままで、今回の結果はお互い大破してしまったのだった。
そして四階層へ進むが何もいない。
――四は、死と通ずるからだろうか。しかし男性陣は僕のそんな意見をなんか聞き流してくる……。日本に詳しいフィーナが女性陣に説明すると、みんな感心して聞いてるのに悲しい。
僕は、悲しみのあまりちびスフのおひさまの匂いの、もふもふちぶスフの毛の匂いを嗅いで心を落ち着けるのだった。
つづく
そして期待を裏切る服をとかさない系のスライム。
どれも僕の想像を超える存在だ。
ペット系スライムの存在に気を取られて、やっと目の前に宝箱に気付く。
「ウンデーネ、あの宝箱の中身、何か知っている?」
「あっあれ? あれは靴みたい。しかも使い古しの革靴なの」
「ミッシェルが、怒ってあそこに投げてた」
「そっかありがとう」
「いえいえ」
「で、ウンデーネはここで、何してるの?」
「階段で、詰まっているからここで、スライムと遊んでるの」
スライムを手に乗せた、ウンデーネが指さした先には東京の平日の電車の中ぐらい混雑した上に登る階段があった。
「僕ちょっと行って来る」
「気を付けてね~」
階段へ行くと、一番下に座り込んで何やら書き込んでいるミッシェルがいる。
「ミッシェル、お疲れ様です。メモ取っているところ悪いんだけど、上どうなっているの?」
「あっ、ハヤトさん屋上は、どうでした?」
「あっ……開閉出来る。人間一人、よじ登って出入り出来る大きさの出入り口は、あったのけどその大きさ故に魔法が強固で開けられなかったよ。教えたから教えてくれ」
「漏れ聞こえる話では、ゴーストの動きが早すぎて魔法が当たりずらい、上に魔法陣も階段では書き込む事は不可能、オリエラなら数匹はいけるでしょうって感じらしいのですが、彼女にそこまで危ない事はさせられない、ハヤトさんをおとりにしてもねって感じですね」
「なるほど、ありがとう」
ミッシェルは、話し終えたとたんにペンを走らせている。僕は大きな声をあげて「一階層に魔法陣を書いて、一時的にそれを魔法の力でガードして2階層を落とすのは駄目なの?」と、聞いた。
ルイスやぬいぬい、そしてルナ達は顔を見合わせ降りて来る。
しかしウンデーネが怒ってやって来て、「天井、落としたらスライム可哀そうでしょう!!」って怒る。
「あそこの宝箱に入れておいて、外に出しといて後で安全ね階層で離せばいいじゃん」
「なるほど」
彼女は、失敗するかたずけの仕方みたいな、僕の案を受け入れ、スライムを集めていく。
そして宝箱を、うん、と言って運ぼうとする。
「宝箱を運ぶくらいやるよ」
「ありがとう、これお願い」彼女は僕の前に宝箱を置き、スライムを僕に託した。
ルナが、ゴーストを倒す為の魔法陣を描く間、僕らは塔の外で待っていた。
「これさ……中の結界が弱いなら、もう下からぶち抜けば、なんとかならないかな?」
「でも、たぶんないと思いますが、上の階みんな飛ぶ魔物だったら大変ですよ。よしのさんもそうだけど、機動力が違いますから」
「彼は、人間でもそんなんだから鳥とか関係ないかもよ?」
「それはそうですね」
僕と、フィーナ、シルエットは、みんなが仕事をしている時に、草の上にシートひいてそんな事を話ていた。
ウンデーネは、宝箱横に寝かせ机にしようとする、ミッシェルと戦っている。
――なんか平和だな……と、近くにやって来たスフィンクス撫でながら思っていると、塔の中で凄い音がして慌てて駆け寄る。
「おーい出口から離れろよ、今から魔法を打つて出口を開ける」
そう言うぬいぬいの声に、皆が離れ。
「撤退完了しました」と言うと、魔法で入り口を覆っていた瓦礫が吹っ飛んだ。
――いろいろぬいぬいの魔法はえげつないと思い入ると、魔法陣の中央には人数人分の瓦礫のない空間があり、その上の階の床は全て消失していた。
「2人で、やったんですか?」
僕は再び、塔にはいるとすぐ二人に聞いた。そしてルナとぬいぬい言った。
「俺が魔法で、2階層の床を複数の魔法で落とした」
「そしてわたしが、床が落ちて来るまでに、物理攻撃無効の魔法を掛けました。先にかけるとこちらの魔法も封じ込めてしまいますから」
そんな感じで、二人で料理作りました。って感じで言うふたり。
「書けない……聖女様に、そんな事をさせたとわかったら、うちの家系もろとも身分が剥奪させる……」
ミッシェルは、ペンを落とし頭を抱え叫んだ。
「ここは仕方ありません、ハヤトが凄い技を出したが、勇者秘伝の秘密で明かせないと書いておきましょうか……」
ルイスが、苦肉過ぎる策をだす。
「何で僕だけに後で困る事を書くんですか!? 普通に魔法を駆使し床を落とし、魔法陣で全滅させ怪我を負ったが回復す。でいいじゃないですか!」
「あ……それでいいですね。それで行きましょう」
と、言う事に落ち着いた。とりあえず2階層があっさり攻略されていたのだった。
3階へは、ちびスフに乗せて貰い、小柄なぬいぬいが偵察に行き降りて来る。
帰って来たぬいぬいは「剣を360度回転させる仕掛け人形とゴーレムいたあれなら、手間はたぶんかからないだろう」と言い、念のため僕もついて行く事になった。
ぬいぬいに作戦を聞き、彼に合わせて魔法を発動させる。
部屋の中心に、平たい台風を作る。台風は、ゴーレムも人形も巻き込み、2種類の人工物はぶつかりあう。
人形の武器の剣とゴーレムの硬い塗装をぶつけ合わせた結果、彼らの剣と盾はお互いにぶち壊合い、そして彼らは沈黙した。
――まぁ矛盾って話そのままで、今回の結果はお互い大破してしまったのだった。
そして四階層へ進むが何もいない。
――四は、死と通ずるからだろうか。しかし男性陣は僕のそんな意見をなんか聞き流してくる……。日本に詳しいフィーナが女性陣に説明すると、みんな感心して聞いてるのに悲しい。
僕は、悲しみのあまりちびスフのおひさまの匂いの、もふもふちぶスフの毛の匂いを嗅いで心を落ち着けるのだった。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
婚約破棄&濡れ衣で追放された聖女ですが、辺境で育成スキルの真価を発揮!無骨で不器用な最強騎士様からの溺愛が止まりません!
黒崎隼人
ファンタジー
「君は偽りの聖女だ」――。
地味な「育成」の力しか持たない伯爵令嬢エルナは、婚約者である王太子にそう断じられ、すべてを奪われた。聖女の地位、婚約者、そして濡れ衣を着せられ追放された先は、魔物が巣食う極寒の辺境の地。
しかし、絶望の淵で彼女は自身の力の本当の価値を知る。凍てついた大地を緑豊かな楽園へと変える「育成」の力。それは、飢えた人々の心と体を癒す、真の聖女の奇跡だった。
これは、役立たずと蔑まれた少女が、無骨で不器用な「氷壁の騎士」ガイオンの揺るぎない愛に支えられ、辺境の地でかけがえのない居場所と幸せを見つける、心温まる逆転スローライフ・ファンタジー。
王都が彼女の真価に気づいた時、もう遅い。最高のざまぁと、とろけるほど甘い溺愛が、ここにある。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる