百々五十六の小問集合

架空小説あらすじ

許可死亡 あらすじ

許可死亡

高度に発達した文明では、死というものは、限りなく遠くなった。
寿命というものを克服した人類はよほどのことがない限り死ななくなった。
病気や事故、事件などが起こらない平和な世の中になった。
一人が死ぬとニュースになるレベルで、死というものが遠くなっていた。
人間はできないことを追い求めていくものだ。
死ぬことがとても珍しいこの時代に、”死”というのは、なかなか得られない権利となった。
長生きするために頑張るという価値観から、早く死ぬためにはどんなことをすればいいのだろうという価値観になった。
そう！人は死を追い求めるようになったのだ。
死ぬことに価値を見いだして、国は死ぬ権利を販売しだした。
その世界で、数千年も取り残されている人たちの物語。
周りの人の大半は、死ぬ権利を手に入れて死んでいった。
死に損ない達はどう生きていくのか。