Alliance Possibility On-line～ロマンプレイのプレーヤーが多すぎる中で、普通にプレイしてたら最強になっていた～

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『クランの町フラッグ』大観光　魔法兼用の物理武器の評価

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　どの武器も良い武器だったな。
　まぁ、何があったとしても、俺が買うのは、鉄の剣(魔法対応)だけどな。
　他の武器を今更使おうという気にはなれないな。
　スキルとかの関係も含めて。
　俺は、手に取っていた武器を置いて言った。

「これは良いな。きちんとATKもMAGもそれぞれ伸びているし」

　まぁ、理想を言えば、ATKを5にしてMAGが1据え置きで良かったんだけどな。
　バランス調整的には仕方がないよな。
　納得はしているけど、未だに理想ではある。
　そんなことを思っていると、コルドが言った。

「俺も魔法が使えたら使っていたかもしれないな！」

　コルドが魔法に手を出さなかったのは意外だったな。
　派手な物が好きだし、魔法を拳にまとわせて戦うとかをしそうなイメージがあったけど、蓋を開けてみたら物理特化だったな。
　まぁ、最初にSTR極振りにしたのが影響しているのかな。
　あの状態で、極振りを止めて、さらに魔法にまで手を出していたら、中途半端になっていただろうな。
　あの状態から出来る最善手としては、魔法に手を出さなかったのは正解だっただろう。
　俺は、そんなことを考えながら正直に感想を言った。

「強いて言うなら、MAG据え置きで、ATKが5になっていたら、かなり理想に近かったかな」

　理想の武器をつくれるとしたら、プレイヤーメイドのオーダーメイドになるのかな。
　早く、けんけんぱさんのレベルがそのレベルにならないかなぁ。
　理想の武器をつくってくれる鍛冶屋になってほしいな。
　まぁ、理想を追い求めたらその分値段がすごいことになりそうだけどな。
　そんな想像をしていると、ローズが言った。

「まぁ、MAGって、ATKよりは直接ダメージに影響しないものね」

　そうなんだよな。
　MAGって何でわざわざ技の威力に加算するんだろうな。
　ATKと同じ扱いで乗算してくれたら良いんだけどな。
　何でなんだろう。
　バランスの問題なのかな。
　ただでさえ威力の高い魔法をこれ以上威力を上げないために調整されたのかな。
　もしくは、序盤に出てきた技の救済のためかな。
　前栄職なら、クールタイムが短くて隙の少ないわざとして、序盤の技も使うけど、大火力を求めていくとなったら、魔法色ではなかなか最初の方の技を使わなくなっていくから、それの救済の溜めって事なのかな。
　でも、やっぱりわかりやすく同じ計算にしてほしかったなぁ。
　心の中で愚痴をこぼしていると、シルさんがけんけんぱさんに聞いた。

「けんけんぱさんは、そういうのつくれたりしないの？」

　シルさんが直接言った。
　俺ですら、心の中でしか思っていなかったことを。
　すごい精神力だな。
　直接言えるんだ。
　驚きでうまく言葉が出てこないな。
　俺がかなり驚いている間に、けんけんぱさんがシルさんの問いに答えた。

「うーん、これもまた1日から2日はほしいかな。今作れと言われるとかなり厳しいかな」

　これもまた1日2日必要なんだな。
　けんけんぱさんが、この武器をつくれるようになっている1日2日後には、もっと良い武器を使い始めいているかもしれないな。
　ゲームの序盤ってそのぐらいのスピード感でいろんな物が進んでいくからな。
　けんけんぱさんが、武器の最前線に追いつくのはいつになるんだろうな。
　と言うか、店売りの武器が常に最前線にいるのってすごいな。
　こういうゲームって、プレイヤーメイドの武器とかの方が良い武器なイメージがあったけど、まだまだ店売りの方が良い物なんだな。
　まぁ、考えれば、この道何十年の職人の作った物が、始めて数日のプレイヤーの物に負けるはずがないとは分かっているんだけど、やっぱりどこか違和感があるんだよなぁ。
　何でなんだろうな。
　俺は、けんけんぱさんが作ってくれた剣を持って戦う姿を想像しながら言った。

「そうか。なら、けんけんぱさんの作ったものが、店売りのものに並んできたら、オーダーメイドで作ってほしいな」

　どのぐらい要望をかなえてくれるんだろうな。
　優先順位としては、まずは、補正値の割合かな。
　次に武器の重量とか、重心。
　最後に見た目かな。
　このどこまでかなえてくれるんだろうな。
　結局、見た目しかオーダーメイドできませんだと、なんだか拍子抜けだよな。
　どこまで要望をかなえられるかも、レベルに依存するのかな。
　それともシステム的にここまでは変えられるけどここからは変えられないと決まっているのかな。
　前者だと良いなぁ。
　それだけ自由度があった方が楽しそうだし。
　もし全部が自由に出来るなら、MAG1に対して残りは全てATKの魔法物理兼用の剣を作ってほしいな。
　見た目は派手ではないけど、使い込まれた良い武器みたいな雰囲気が欲しい。
　重心とか重さとかにこだわれるほど武器を使ったことがないから、そこはお任せすることになるだろうな。
　理想の武器かぁ。
　夢が広がるなぁ。
　まだまだやりたいことはたくさんあるんだなぁ。
　ご機嫌に想像していると、けんけんぱさんがノリノリで言った。

「もちろんだよ。じゃあ、そのときには、素材採集を手伝ってね」

　けんけんぱさんもノリノリだな。
　けんけんぱさんも作り手として、オーダーメイドの武器に憧れとかがあるのかな。
　お得意様がいて、その人にオーダーメイドの武器を作って、その武器を使ってその人が何か偉業を成し遂げてくれる。
　そういうのも憧れるよな。
　けんけんぱさんも同じような憧れを持っているのかもしれないな。
　まぁ、俺が何か偉業を成し遂げるというのはかなり難しいだろうけど。
　俺は、何か偉業を成し遂げられるような能力がないからな。
　特別な才能もなければ、特別な仲間がいる訳でもない。
　すごく運が良い訳でも、忍耐力があり無限に努力ができる訳でもない。
　だから、俺が何か偉業を成し遂げるのは難しいんじゃないかな。
　そういう人たちが極振りに手を出して躓いているタイミングだから、なんとか『クランの町フラッグ』に一番乗りできただけで、これ以降は難しいんじゃないかな。
　なんとなく、多くのプレイヤーは極振りにしたせいで大分躓いているって情報通組に聞いたけど、いつまで躓いているんだろうな。
　そろそろ、躓いてくじけた人たちは、極振りを止めて普通の恒星に戻っていてもおかしくないよな。
　もしかして、みんながみんな、損切りが出来なくて、一度始めた極振りのレールから下りられなくなっているのかな。
　そうだとしたら大変だな。
　APOを止める人が多く出ないと良いけど。
　俺達の先行者利益はいつまで続くんだろうな。
　と言うか、良く俺達は、極振りに手を出さなかったり、手を出してもすぐに切り替えられたりしたな。
　他の人が躓いてる段階で良くうまく行ったな。
　そう考えるとすごい運を持っているのかもしれないな。
　もしかしたら、まだ躓いていると思っている人は多くないのかもしれないな。
　移動が遅くなったり、防御が薄くなったりするのは極振りの醍醐味と考えて、躓いているとは思ってもないのかもしれないな。
　そう考えると、合点がいくな。
　この町で他のプレイヤーを見るのはいつになるんだろうな。
　急に、プレイヤー全体のことを考えちゃったけど、何の話だっけ？
　そうだ、オーダーメイドの話だ。
　俺は話の本筋を思い出しながら言った。

「もちろんだ。何でも取ってくるし、どこでも護衛するぞ」

　素材取りかぁ。
　鍛冶士の素材取りと行ったら、やっぱり火山とか鉱山になるのかな。
　そうなるとゴーレム系とか、洞窟にいるようなコウモリ系とかとの戦闘になるのかな。
　楽しみだなぁ。
　俺達が戦闘している裏で着々と素材を確保してもらって、俺達が敵を食い止められなくなったタイミングでちょうど必要な量が集まって、みんあでギリギリ脱出するみたいな展開も楽しそうだな。
　後は、単純にビギナーズラックでめっちゃ良い素材を俺達が掘り当てて、褒められるみたいなのも良いな。
　自分たちが取ってきた素材で出来た武器で戦うのもなんだか良いな。

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