毎日記念日小説

百々 五十六

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10月1日 コーヒーの日

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今日はどうしようかな?
昨日は、くるみを知らなかったからどうにもできなかったなぁ。
でも、あれは何か目標を立てて、改善していけるようなものじゃないしなぁ。
災害みたいなもんだしなぁ。
備えはできても、防ぐことはできないからなぁ。
切り替えていこう!!
今日も自由に!!!
目標とかはなしで!!!!
全力で楽しんでいこう!!!
テンションを上げて、自分を鼓舞するように俺は、『雑談部屋』に入っていった。







今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。


”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”

やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。


”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『いい感じの雰囲気の喫茶店』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『九条様』『東様』『村山様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『コーヒー』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”

アナウンスがやんで、光に包まれた。
コーヒーか。
コーヒーかぁ…
今回はいけそうだな。
コーヒーならさすがに盛り上がるだろ!!
飲んだことがない人がいたとしても、コーヒーがどんなものか分からない人はさすがにいないはず。
だから、今回は大丈夫だろう。
今回は確実にイージー話題だ!!
まぁ、ちょっとだけ不安はあるから、テーマは持って行こう。
テーマ、何がいいかな?
ミルクとか砂糖とか入れるか入れないか、でいいかな?
これぐらいの緩さのテーマでいい気がする。
よし!!これで行こう!!!
テーマも決めて、気合も入ったところで、光が収まった。


今回、最初に話し出したのは、九条!
流行りのハイテンポ雑談。

「今日の話題は『コーヒー』だな!!!コーヒーって飲める?!!!」
「私は、苦いのが苦手だから、飲めないかな。コーヒーを飲めたら大人って感じがして、飲んでみたいんだけど、苦いのが苦手だから、カフェラテでもギリギリ飲めないかな」
「おれは、コーヒーは飲めるぞ。でも、めっちゃ好きかと言われると、違うかな。出されたら飲むくらいの好きさ加減だぞ」
「僕は、コーヒーは好きだと思う。二日に一回ぐらい飲んでると思う。うちは、家族でたまにコーヒーブレイクがあるから、自然とコーヒーを飲む習慣ができてたんだと思う」
「俺は、苦いのは苦手だから、飲めないぞ!!!でも、コーヒーが飲める人って大人って感じがあるから、飲めるようになりたくて何度もチャレンジしてる!!!そのたびに一口で飲めなくなって、誰かにあげてる!!!」
「コーヒーを最初に飲んだのっていつ?」
「私は、少額5年生ぐらいかな。父が飲んでたコーヒーを一口もらったのが最初かな。父だから、ブラックを飲んでて、結構強烈な苦みを感じた記憶があるかな」
「僕は、小学校3年生ぐらいの時だと思う。それまで、家族のコーヒーブレイクの時にホットミルクを飲んでたんだけど、その時家族が飲んでるコーヒーに興味が出て、一口貰ったのが最初だと思う。僕の場合は、そこまで苦いって感じなかったから、コーヒーに対する苦手意識がないのかなって思う」
「俺は、中1の時に、かっこつけたくなって、買った缶コーヒーが最初だな!!!その缶コーヒーは、一口飲んで苦くて残して、残りを友達に飲んでもらったな!!!」



それから、コーヒートークで盛り上がった。
原産地とか、焙煎具合とかそういうニッチな内容じゃなくて、エピソード多めな面白いほうによっていた。
結構な盛り上がりで、最後まで駆け抜けた気がする。
コーヒー苦手組もコーヒーの思い出が予想外にいっぱいあって、楽しくみんなで雑談することができた。
振り返りを終えたところで、アナウンスが鳴った。








”32分45秒29が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。


コーヒーって苦いですよね。
あの黒さの通りの苦さをしていますよね。
苦いのに、一度味を覚えると定期的に飲みたくなっちゃいますよね。
コーヒーが好きな大人ってかっこいいし。

今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”

アナウンスが止んだ。

教室に戻ってきた。
コーヒートーク楽しかったなぁ。
ちょっとコーヒーが飲みたくなってきたなぁ。
帰りにでも自販機で買おうかな。
なんか帰りが楽しみになってきたなぁ。




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