Night Sky

九十九光

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ざんざん ぎゃりぎゃり ばるばるーらる ばんばん ががが いえいいえいだ ぱーりーー3

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 ローランは遊大を殺せないため、2人の戦いは蹴り合いにもつれた。空中を忙しなく飛び、近づいては離れを繰り返す2人に、他の者は援護を出せないでいた。

「あれれー? リーダーったらそんなチビに苦戦してるのー? 自分の人生の半分も生きてない子供に苦戦してるのー?」

 そこにオジェの声が聞こえてくる。

 仁がとっくに仕留めていてもいい頃の奴がどうして、どこから。

 調理室組が周囲を警戒すると教官棟の監視カメラの前に泥状のワープゲートが出現する。そこからオジェとマラジジが出てきた。

「……! 新手!」

 小読が相当数のパチンコ玉を2人に向かって投げる。それと同時に教官棟の地上階の明かりがつき、影が生まれる。

「ナイス判断、ナモ。ラストバトル」

 オジェがまだコピーしていた人陰のユニゾンでパチンコ玉をガードする。その背後から飛び上がったマラジジがビームを放つ。それをミサイルで迎撃する颯天。ミサイルはビームに当たり、チョコレートになって地上に落ちて砕けた。

「遊大くぅぅぅぅん!」

 そこにさらにリナルドとアストルフォが合流する。目視で確認した糸美が、先行するリナルドに向けてクモの糸を飛ばすが、ドーベルマンの俊敏性にかわされ、右の二の腕を噛まれる。

「たったの12人にこの様か。平和ボケでもしていたのか」

 新しいラッキーストライクに火をつけるリッチャルデットの後方から、回転する風雅が裏拳で襲いかかる。リッチャルデットはそれに反応し、脚でガードした。

「ただ、諦めは悪いみたいだ」

「当たり前だろ!」

 そこに続いてネズミの大群に担がれて赤目と雨が運ばれる。なんでネズミが、とアストルフォが不思議がると、アストルフォの後方から別のネズミの大群が襲いかかる。

「いや! 待って、臭い!」

 それに続く形で弟守雄が叫ぶ。

「Rat is deaaaaaaad! 侵入者を殲滅しろぉ!」

 それと同時に遊大が地面に叩きつけられる。やはり同じような能力の年上との競り合いには勝てなかった。

 すぐに周囲を見渡す遊大。あちこちにケガしたり意識を失ったりしている訓練生が見える。戦力になれないなら後方支援で治すことに専念するしかない。遊大はそう判断した。
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