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第178話 激突! 仮面の男 vs 仮面の巨乳
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深夜の裏通りで、若い女性を襲う仮面の男。
あわやというところで、現れたのは黒髪ポニーテイル巨乳な背の高い美女でした。
「ひぃっ!?」
助けが来たものと期待をしていた女性は、その美女の姿を見て悲鳴を上げました。なぜならその美女が、大きな赤い目がついた黒い仮面を被っていたからでした。
二本の触角がついたその仮面は、昆虫の魔物のようにも見えます。
そんな仮面をつけているにも関わらず、その中身が美女であることがわかってしまう美女オーラがムンムンと出ていました。
その黒い仮面の美女が、ビシッ! と指を仮面の男につきつけます。
「王都を跋扈する邪悪な妖異! お前が仮面の男ね! 聖樹の恵みがある限り! 仮面ラミアーBlackは妖異を鎧袖一触です」
そんな名乗りをジッと見ていた仮面の男は、目の前に現れた仮面の女をどうするか考えているようでした。
突然、
グギッ! グギグギグギギッ!
と音を立てたかと思うと、仮面の男の顔が縦に割れ、ギザギザの牙が無数に生えた内部が露わにしました。
割れたその頭が、
グニュ~!
と奇妙な音を立てて、地面に倒れている女性を捕食しようと伸びて行きます。
「ひぃいいいい!」
死を前にした女性が、思わず目を閉じたそのとき、
ドゴーーンッ!
と大きな衝撃音が耳に入ってきました。
その音に驚いた女性が、薄目を開けてみると、
グ……ギッ……グ……。
仮面の男が左の建物の壁に、その黒い身体をめり込ませていたのです。
スルスルッ!
仮面の男の足元から黒い触手が下がっていきました。
その行方を目で追った女性は、それが触手ではなく巨大な蛇の尾であることに気づきます。そしてその尾の持ち主こそ、仮面の美女であることに気づいたのでした。
「あなたは……」
新たな魔物が現れたのではと絶望していた女性の瞳に、希望の光が浮かびます。
「危ない!」
女性の身体に蛇の尾が巻きついたかと思うと、そのまま彼女は仮面の美女の背後へと運ばれました。
呆然とする女性の目には、壁にめり込んでいる仮面の悪魔が、先程まで自分がへたり込んでいた場所に、恐ろしい仮面の首を伸ばしているのが見えました。
「ひぃいぃいい!」
あのままへたり込んでいたら、今頃自分は食べられていただろうことが分かり、再び女性は悲鳴を上げました。
「あなた! 早く逃げなさい!」
仮面の美女が女性に向って声を上げます。
「で、でも……」
「いいから早く逃げなさい!」
女性はラミアの尻尾に掴まって立ち上がると、そのまま走り去っていきました。
得物を逃すまいと、壁から出て来た仮面の男が女性を追いかけようとします。
ブォオン!
その黒い身体を丸太のように太い尻尾が叩きつけられました。
ドゴーーンッ!
仮面の男が再び壁面に叩きつけられます。
「追わせるわけがないでしょう」
ブォオン!
ドゴーーンッ!
仮面ラミアーBlackが、さらなる打撃を加えます。仮面の男は、フラフラになりながらも、なおも女性を追い続けようとしました。
「仕方ないわね。これでとどめよ! ラミアー尻尾パンチ!」
ズシュンッ!
鋭いラミアの尾による刺突が、仮面の男の身体を貫きました。
「そういえば尻尾だからパンチじゃなくて、ラミアー尻尾キックなのかしら?」
崩れ落ちる仮面の男をみながら、仮面ラミアーBlackがそんなことを考えていました。そして念のためにもう一撃を加えようとした瞬間、
シュルルルルルッ!
仮面の男は、まるで投げ出されていたロープが巻かれていくように、闇の中へと消えていくのでした。
「逃がしてしまった……のかしら……。やっぱりスパイダーレディを連れてくるべきだったわ。きっと彼女なら糸で妖異を拘束できたでしょう」
仮面の男が消えて行った闇を見つめながら、そうつぶやく仮面ラミアーBlackなのでした。
~ キモオタ邸建設現場 ~
「お嬢様がた! お昼の食事を持ってきたでござるよぉお!」
食材が山のように乗せられた荷車を押しながら、キモヲタがラミアたちの働いている現場にやってきました。
キモヲタがテーブルに食材を並べ始めると、キーラとソフィアもそれを手伝います。
「キモヲタ様、いつもありがとうございます」
「わーい! キモヲタ様大好きぃい!」
「本当に助かります」
「やった! 一角牛の肉串がたくさんある!」
「キーラちゃん、ソフィアちゃん、ありがとう!」
次々と並べられていく食べ物の山に、ラミアたちが歓喜の声を上げました。
「デュフフ。遠慮はいらんでござるよ。ここにいる間は、ラミア殿にはたっぷりと食事を楽しんでいただきたいのでござる」
ラミアたちの好感度を上げるのが、食であるということを知ったキモヲタは、こうして毎日のように彼女たちに食事を運んでいるのでした。
大食であるラミアたちの食費はかなりの額になりました。
しかし、ラミアたちへの食の提供はソープランド建設に必要な予算であるというキモヲタの主張が通り、すべてキモヲタ基金から出ることになっていたのです。
なので手元の懐が痛むことのないキモヲタは、ラミアたちを満足させる十分な食事を提供することができたのでした。
「おや、今日もラモーネ夫人はいらっしゃらないですな」
ラモーネ夫人に地下水道の黒スライム退治の手伝いをしてもらっていたキモヲタは、ここ数日の間、彼女の姿を見ていません。
紫髪の巨乳美人ラミア、エレノーラがキモヲタに答えてくれました。
「ラモーネは王国から別の仕事を受けていまして。深夜に働いているものですから、昼の間は眠っているのです」
「よ、夜のお仕事ですか……」
キョドるキモヲタのお尻にキーラの蹴りが入るのでした。
あわやというところで、現れたのは黒髪ポニーテイル巨乳な背の高い美女でした。
「ひぃっ!?」
助けが来たものと期待をしていた女性は、その美女の姿を見て悲鳴を上げました。なぜならその美女が、大きな赤い目がついた黒い仮面を被っていたからでした。
二本の触角がついたその仮面は、昆虫の魔物のようにも見えます。
そんな仮面をつけているにも関わらず、その中身が美女であることがわかってしまう美女オーラがムンムンと出ていました。
その黒い仮面の美女が、ビシッ! と指を仮面の男につきつけます。
「王都を跋扈する邪悪な妖異! お前が仮面の男ね! 聖樹の恵みがある限り! 仮面ラミアーBlackは妖異を鎧袖一触です」
そんな名乗りをジッと見ていた仮面の男は、目の前に現れた仮面の女をどうするか考えているようでした。
突然、
グギッ! グギグギグギギッ!
と音を立てたかと思うと、仮面の男の顔が縦に割れ、ギザギザの牙が無数に生えた内部が露わにしました。
割れたその頭が、
グニュ~!
と奇妙な音を立てて、地面に倒れている女性を捕食しようと伸びて行きます。
「ひぃいいいい!」
死を前にした女性が、思わず目を閉じたそのとき、
ドゴーーンッ!
と大きな衝撃音が耳に入ってきました。
その音に驚いた女性が、薄目を開けてみると、
グ……ギッ……グ……。
仮面の男が左の建物の壁に、その黒い身体をめり込ませていたのです。
スルスルッ!
仮面の男の足元から黒い触手が下がっていきました。
その行方を目で追った女性は、それが触手ではなく巨大な蛇の尾であることに気づきます。そしてその尾の持ち主こそ、仮面の美女であることに気づいたのでした。
「あなたは……」
新たな魔物が現れたのではと絶望していた女性の瞳に、希望の光が浮かびます。
「危ない!」
女性の身体に蛇の尾が巻きついたかと思うと、そのまま彼女は仮面の美女の背後へと運ばれました。
呆然とする女性の目には、壁にめり込んでいる仮面の悪魔が、先程まで自分がへたり込んでいた場所に、恐ろしい仮面の首を伸ばしているのが見えました。
「ひぃいぃいい!」
あのままへたり込んでいたら、今頃自分は食べられていただろうことが分かり、再び女性は悲鳴を上げました。
「あなた! 早く逃げなさい!」
仮面の美女が女性に向って声を上げます。
「で、でも……」
「いいから早く逃げなさい!」
女性はラミアの尻尾に掴まって立ち上がると、そのまま走り去っていきました。
得物を逃すまいと、壁から出て来た仮面の男が女性を追いかけようとします。
ブォオン!
その黒い身体を丸太のように太い尻尾が叩きつけられました。
ドゴーーンッ!
仮面の男が再び壁面に叩きつけられます。
「追わせるわけがないでしょう」
ブォオン!
ドゴーーンッ!
仮面ラミアーBlackが、さらなる打撃を加えます。仮面の男は、フラフラになりながらも、なおも女性を追い続けようとしました。
「仕方ないわね。これでとどめよ! ラミアー尻尾パンチ!」
ズシュンッ!
鋭いラミアの尾による刺突が、仮面の男の身体を貫きました。
「そういえば尻尾だからパンチじゃなくて、ラミアー尻尾キックなのかしら?」
崩れ落ちる仮面の男をみながら、仮面ラミアーBlackがそんなことを考えていました。そして念のためにもう一撃を加えようとした瞬間、
シュルルルルルッ!
仮面の男は、まるで投げ出されていたロープが巻かれていくように、闇の中へと消えていくのでした。
「逃がしてしまった……のかしら……。やっぱりスパイダーレディを連れてくるべきだったわ。きっと彼女なら糸で妖異を拘束できたでしょう」
仮面の男が消えて行った闇を見つめながら、そうつぶやく仮面ラミアーBlackなのでした。
~ キモオタ邸建設現場 ~
「お嬢様がた! お昼の食事を持ってきたでござるよぉお!」
食材が山のように乗せられた荷車を押しながら、キモヲタがラミアたちの働いている現場にやってきました。
キモヲタがテーブルに食材を並べ始めると、キーラとソフィアもそれを手伝います。
「キモヲタ様、いつもありがとうございます」
「わーい! キモヲタ様大好きぃい!」
「本当に助かります」
「やった! 一角牛の肉串がたくさんある!」
「キーラちゃん、ソフィアちゃん、ありがとう!」
次々と並べられていく食べ物の山に、ラミアたちが歓喜の声を上げました。
「デュフフ。遠慮はいらんでござるよ。ここにいる間は、ラミア殿にはたっぷりと食事を楽しんでいただきたいのでござる」
ラミアたちの好感度を上げるのが、食であるということを知ったキモヲタは、こうして毎日のように彼女たちに食事を運んでいるのでした。
大食であるラミアたちの食費はかなりの額になりました。
しかし、ラミアたちへの食の提供はソープランド建設に必要な予算であるというキモヲタの主張が通り、すべてキモヲタ基金から出ることになっていたのです。
なので手元の懐が痛むことのないキモヲタは、ラミアたちを満足させる十分な食事を提供することができたのでした。
「おや、今日もラモーネ夫人はいらっしゃらないですな」
ラモーネ夫人に地下水道の黒スライム退治の手伝いをしてもらっていたキモヲタは、ここ数日の間、彼女の姿を見ていません。
紫髪の巨乳美人ラミア、エレノーラがキモヲタに答えてくれました。
「ラモーネは王国から別の仕事を受けていまして。深夜に働いているものですから、昼の間は眠っているのです」
「よ、夜のお仕事ですか……」
キョドるキモヲタのお尻にキーラの蹴りが入るのでした。
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