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第162話 白狼族の噂
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白狼族の村はグレイベア村から北西に向って海に突き当たるまで進んだところにある。
その村の名前はリーコス村。
人魚村と同じく、この村も王国に暗黙に認められている隠れ里だ。
最初の交渉には、グレイベア村の住人である白狼族に向ってもらっているが、俺としては、今ここにヴィルがいてくれたらと切実に考えていた。
ヴィルフォランド―ルは、俺がこの異世界に来たばかりの頃に出会った白狼族の少年で、今では本当の家族のような存在だ。今は、生き別れの姉を探すために古大陸に渡っている。
「兄ちゃん! 白狼族との交渉なら、俺に任せてくれよ!」
想像の中で、ヴィルがそう言っている。
ヴィルになら、きっと俺は安心して任せられる。もし交渉が失敗しても「まぁ、なんとかなるさ!」とアイツの頭をガシガシ撫でて、お互い笑い合える。
今、交渉に向ってくれている白狼族の面々を信用していないわけではないが、もしこれがヴィルだったら、こうも胃をキリキリさせながら待つことはないだろう。
交渉から戻ってきた白狼族が王の間に駆け込んできて、
「皇帝! リーコス村村長との会談を取り付けました!」
と報告したとき、
「そっ、そうかぁぁぁ、よ、よかったぁぁぁぁ。みんなごくろさまぁぁぁ」
安堵するあまり、俺は玉座の上で崩れ落ちた。
これがヴィルだったら、一緒に跳びはねて喜んでいたんだろう。
今頃、ヴィルやマーカスはどうしてるんだろうか。
ヴィルは姉ちゃんとは会えたのかな。
会えてたらいいな。
~ リーコス村 ~
白狼族との会談にあたっては、俺は直接自分が向かうことになった。
これは自ら進んで申し出たことでもある。
白狼族のケモミミにモフモフしたいとか、白狼族の女性は巨乳が多いとか、そういうやましい下心があったからではない。
(下心があったこと自体は否定しない!)
(ココロチン:はぁ……そうですか)
(シリル:ライラさんと直接お話ができるようにできないか、今度スキル開発部に問い合わせてみますね)
(やめて! これ以上、開発部の皆さんに負担掛けるのやめたげて!)
下心以上に関心があったのは、ヴィルのことだ。
白狼族のヴィルこと、ヴィルフォランドールは生き別れの姉を探すために、今はマーカスと共に古大陸に渡っている。
白狼族の村で聞き込みをすれば、ヴィルのお姉さんに関する情報が何か得られるのではないかと思ったからだ。
何か情報が得られたからといって、それをヴィルに伝えることができるわけでもないのだが、ヴィルのために何かできることがあるのなら、それをやってみたいと思ったのだ。
そんなわけで、俺は白狼族の村に向っている。
「一般的には白狼族の村と取引しようとする商人はそう多くはありません」
移動中の馬車の中で、俺は今回、交渉の渡りをつけてくれた白狼族のヴィルフォラッシュから、白狼族の村についての説明を受けていた。
「白狼族というのは、その獰猛さから人間だけでなく魔族からも恐れられる傾向にあります」
「それって良く聞く話だけど、少なくとも俺が知ってる白狼族は温厚で優しいやつばかりだよ」
そう言いながら、俺はラッシュを指差した。ラッシュがニッコリと笑う。
「ありがとうございます。白狼族が獰猛と言われている理由は、その怒りの激しさによるものです。自分たちのことを言うのもこそばゆいですが、普通に付き合っている分には、他の種族と比べても白狼族は温厚な種族だと思います」
「彼の言う通りです」
御者を務めているフワデラさんが、俺たちの方を振り返りながら言った。
「白狼族は怒らせたときが一番やっかいです。いざ戦いになったときも同じで、我が身のことを一切顧みない戦い方は狂戦士を上回ります」
「そうなの? ……いや、それについては少し心当たりがあるな」
俺は、ヴィルと出会ったばかりの頃、コボルトたちの集団に攻め入ったときのことを思い出した。あの時、ネフューの作戦で、ヴィルはたった一人でコボルトの集団の中に入っていった。
あの時のヴィルの勇気ときたら、相当なものだった。少なくとも俺には絶対にできない。
フワデラさんの隣に座っているシュモネー夫人も、俺の方を振り返って白狼族についての噂話を教えてくれた。
「皇帝陛下におかれましては、白狼族の男女が浮気した恋人とその相手に対して、どのような復讐を行なうのか具体的なお話した方が理解しやすいかもしれませんね」
「その噂もよく聞くけど、というか聞きたくないんだけど!」
とシュモネー夫人に返答しつつ、俺はヴィルフォラッシュに目を向けた。
「あ、あの噂って本当なの?」
「えぇ。多少は誇張されている噂もあるようですが、だいたい合ってます」
マジだったのか……。
いやいや思い出すのはやめよう。またしばらく肉が食べられなくなる。
そんな俺の内心を察したのか、ヴィルフォラッシュは話を別方向に向けてくれた。
「とくに裏切に対して私たちの怒りは激しいものです。そういうわけで、商人たちの中には我々の復讐によって酷い目に会ったものも少なくありません。商売なんて、お互いが裏切り会うような側面もありますからね。何を裏切りと取るかによりますが……ともかくトラブルが多かったことは間違いありません。なので白狼族との取引は基本避けられる傾向にあります」
ヴィルフォラッシュが欧米人風の「仕方ないね」ポーズを取る。
「逆に言えば、白狼族との取引が長く継続しているということは、その商人が誠実な商売をしているという評価に繋がることもあります。自分たちの商売に信頼度を高めようと、敢えて白狼族との取引を望むものもいることにはいますね」
「グレイベア村もそうなるといいね」
「ハハッ、それは大丈夫ですよ。リーコス村の村長は、グレイベア村が俺たちを受け入れてくれていることを知って、とても喜んでいました。よほどのことがないかぎり、この交渉は成功するはずです」
「そっか。それを聞いて安心したよ」
俺がほっと安堵の息を吐いたとき、シュモネー夫人がチラリとこちらを見た。
「ですので、皇帝陛下におかれましては、くれぐれも白狼族の女性の胸に目をくぎ付けにされませぬよう。若い白狼族の中には、想い人に向けられる邪念に対して怒りを覚えるものが少なくないと聞いておりますので」
フワデラさんとヴィフォラッシュはシュモネー夫人の言葉を聞いて大爆笑していた。
が、俺だけは顔面蒼白になって、シュモネー夫人の言葉を重々しく受け止めていた。
そして間もなく、
リーコス村が見えてきた。
その村の名前はリーコス村。
人魚村と同じく、この村も王国に暗黙に認められている隠れ里だ。
最初の交渉には、グレイベア村の住人である白狼族に向ってもらっているが、俺としては、今ここにヴィルがいてくれたらと切実に考えていた。
ヴィルフォランド―ルは、俺がこの異世界に来たばかりの頃に出会った白狼族の少年で、今では本当の家族のような存在だ。今は、生き別れの姉を探すために古大陸に渡っている。
「兄ちゃん! 白狼族との交渉なら、俺に任せてくれよ!」
想像の中で、ヴィルがそう言っている。
ヴィルになら、きっと俺は安心して任せられる。もし交渉が失敗しても「まぁ、なんとかなるさ!」とアイツの頭をガシガシ撫でて、お互い笑い合える。
今、交渉に向ってくれている白狼族の面々を信用していないわけではないが、もしこれがヴィルだったら、こうも胃をキリキリさせながら待つことはないだろう。
交渉から戻ってきた白狼族が王の間に駆け込んできて、
「皇帝! リーコス村村長との会談を取り付けました!」
と報告したとき、
「そっ、そうかぁぁぁ、よ、よかったぁぁぁぁ。みんなごくろさまぁぁぁ」
安堵するあまり、俺は玉座の上で崩れ落ちた。
これがヴィルだったら、一緒に跳びはねて喜んでいたんだろう。
今頃、ヴィルやマーカスはどうしてるんだろうか。
ヴィルは姉ちゃんとは会えたのかな。
会えてたらいいな。
~ リーコス村 ~
白狼族との会談にあたっては、俺は直接自分が向かうことになった。
これは自ら進んで申し出たことでもある。
白狼族のケモミミにモフモフしたいとか、白狼族の女性は巨乳が多いとか、そういうやましい下心があったからではない。
(下心があったこと自体は否定しない!)
(ココロチン:はぁ……そうですか)
(シリル:ライラさんと直接お話ができるようにできないか、今度スキル開発部に問い合わせてみますね)
(やめて! これ以上、開発部の皆さんに負担掛けるのやめたげて!)
下心以上に関心があったのは、ヴィルのことだ。
白狼族のヴィルこと、ヴィルフォランドールは生き別れの姉を探すために、今はマーカスと共に古大陸に渡っている。
白狼族の村で聞き込みをすれば、ヴィルのお姉さんに関する情報が何か得られるのではないかと思ったからだ。
何か情報が得られたからといって、それをヴィルに伝えることができるわけでもないのだが、ヴィルのために何かできることがあるのなら、それをやってみたいと思ったのだ。
そんなわけで、俺は白狼族の村に向っている。
「一般的には白狼族の村と取引しようとする商人はそう多くはありません」
移動中の馬車の中で、俺は今回、交渉の渡りをつけてくれた白狼族のヴィルフォラッシュから、白狼族の村についての説明を受けていた。
「白狼族というのは、その獰猛さから人間だけでなく魔族からも恐れられる傾向にあります」
「それって良く聞く話だけど、少なくとも俺が知ってる白狼族は温厚で優しいやつばかりだよ」
そう言いながら、俺はラッシュを指差した。ラッシュがニッコリと笑う。
「ありがとうございます。白狼族が獰猛と言われている理由は、その怒りの激しさによるものです。自分たちのことを言うのもこそばゆいですが、普通に付き合っている分には、他の種族と比べても白狼族は温厚な種族だと思います」
「彼の言う通りです」
御者を務めているフワデラさんが、俺たちの方を振り返りながら言った。
「白狼族は怒らせたときが一番やっかいです。いざ戦いになったときも同じで、我が身のことを一切顧みない戦い方は狂戦士を上回ります」
「そうなの? ……いや、それについては少し心当たりがあるな」
俺は、ヴィルと出会ったばかりの頃、コボルトたちの集団に攻め入ったときのことを思い出した。あの時、ネフューの作戦で、ヴィルはたった一人でコボルトの集団の中に入っていった。
あの時のヴィルの勇気ときたら、相当なものだった。少なくとも俺には絶対にできない。
フワデラさんの隣に座っているシュモネー夫人も、俺の方を振り返って白狼族についての噂話を教えてくれた。
「皇帝陛下におかれましては、白狼族の男女が浮気した恋人とその相手に対して、どのような復讐を行なうのか具体的なお話した方が理解しやすいかもしれませんね」
「その噂もよく聞くけど、というか聞きたくないんだけど!」
とシュモネー夫人に返答しつつ、俺はヴィルフォラッシュに目を向けた。
「あ、あの噂って本当なの?」
「えぇ。多少は誇張されている噂もあるようですが、だいたい合ってます」
マジだったのか……。
いやいや思い出すのはやめよう。またしばらく肉が食べられなくなる。
そんな俺の内心を察したのか、ヴィルフォラッシュは話を別方向に向けてくれた。
「とくに裏切に対して私たちの怒りは激しいものです。そういうわけで、商人たちの中には我々の復讐によって酷い目に会ったものも少なくありません。商売なんて、お互いが裏切り会うような側面もありますからね。何を裏切りと取るかによりますが……ともかくトラブルが多かったことは間違いありません。なので白狼族との取引は基本避けられる傾向にあります」
ヴィルフォラッシュが欧米人風の「仕方ないね」ポーズを取る。
「逆に言えば、白狼族との取引が長く継続しているということは、その商人が誠実な商売をしているという評価に繋がることもあります。自分たちの商売に信頼度を高めようと、敢えて白狼族との取引を望むものもいることにはいますね」
「グレイベア村もそうなるといいね」
「ハハッ、それは大丈夫ですよ。リーコス村の村長は、グレイベア村が俺たちを受け入れてくれていることを知って、とても喜んでいました。よほどのことがないかぎり、この交渉は成功するはずです」
「そっか。それを聞いて安心したよ」
俺がほっと安堵の息を吐いたとき、シュモネー夫人がチラリとこちらを見た。
「ですので、皇帝陛下におかれましては、くれぐれも白狼族の女性の胸に目をくぎ付けにされませぬよう。若い白狼族の中には、想い人に向けられる邪念に対して怒りを覚えるものが少なくないと聞いておりますので」
フワデラさんとヴィフォラッシュはシュモネー夫人の言葉を聞いて大爆笑していた。
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