誰かの心臓になれたなら

心華

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何故こんな僕を助けるんだ?貴女の目的とはなんなのですか?

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雨がザァザァと降っている

ある日の夜の駅前僕は呆然と立ち尽くしていた
ほんの数時間前僕は家を出た
健太「はぁ…」
痺れを切らして家を出た
冷静になれば何処にも行く宛も無く
飲み食いする宛も無く途方に暮れていたその時
「ねぇ?君」
後ろから声を掛けられたので振り返った
「君?どうしたのかな?こんな夜遅くにさ」
女性が傘を指して僕の後ろに立っていた
健太「えっと…それは…」
女性「もしかして家出したでしょ」
何て勘のいい女性なんだろうか、何も喋ってないぞ
女性「ねぇ君さ暇?私の家来る?」
健太「貴女の…?」
何を言ってるんだこの人…
女性「ほら!行こ行こ!♪」
無邪気な笑顔を僕に見せて行こうと告げた
そうして僕は抵抗せず彼女の後を追って家に向かった

女性の家
健太「お…お邪魔……します…」
恐る恐る家のリビングに入る。女の人の家に入るなんて初めてだぞ
女性「そうだ、自己紹介してなかったね」
確かに自己紹介を忘れいたな。一応しとこう
健太「僕は健太…宮崎健太です」
双葉「私はね双葉だよ」
双葉…双葉さんか。双葉さん何で僕を家に入れたのか…
双葉「私さぁ…君を助けた理由はね」
急に言い出し始めた。気になった僕は黙り込む
双葉「誰かの役に立ちたかったんだ、私」
健太「誰かの役に…立ちたかった?」
双葉「そうだよ」
健太「偽善者ぶってるんですか?」
双葉「そうかもね」
そう優しく微笑む双葉さん、双葉はとても偽善者ぶっているとは思えない、本心からそう思っている
僕は……そんな気がした…でも…
何でだろうか…何故役に立ちたいからって僕を助けたんだろうか…

その理由を僕は何れ知る事になるのかな…
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