9 / 12
9.覚悟しろよ
しおりを挟む
「わかって……くれ、た?」
おずおずと紘星の顔を覗き込む。紘星は目を見開いていた。
「柊介」
紘星の声は低かった。怒っているのか、呆れているのか、感情が読み取れない。
「お前、俺にこんなことしておいて覚悟はできてるんだろうな?」
「へっ……?」
「お前に振られたとばかり思ってた俺が、『好きだ』と言われてキスまでされた。今の俺の気持ち、わかるか?」
「い、いや、あの、ごめん。お前を騙すつもりなんてなくて……」
本当にわざとじゃない。なんとなくそんな流れになってしまっただけだ。
「お前は本当酷い奴だな。彼女がいないくせにいると嘘をついたり、俺をどれだけ振り回したら満足するんだ?」
「それは……」
やばい。それは正真正銘、嘘をついた。
「もう許さねぇ。振り回されんのは嫌いなんだよ!」
「わ……っ!」
紘星に突き飛ばされるようにして後ろのベッドに押し倒される。
そして紘星は柊介のバスローブを割って入ってきて、柊介のものをいきなり掴んだ。
「おいやめろって、バカッ!」
「うるせぇ、俺はさっきから限界なんだよ! てめぇがバスローブ姿で出てきたときからこっちはおっ勃ってんだよ! 見えそうで見えない格好すんな! 無自覚に人を煽りやがって!」
嘘だろ紘星。俺を見て実は興奮してたのか……?!
「てめぇ……! あっ……はぁ……やめろって……」
紘星が柊介のものを上下に扱くものだからあっという間にそれが反応を示してしまい、それがめちゃくちゃ恥ずかしい。
「あっ……こうせぇ……だめ……ッ」
なんだこれ、なんだこれ。自分でするときと全然違う。紘星にされるとすごく気持ちいい。
もしかして紘星は手練れか?!
「くっそぉ……っ、この遊び人がよ……」
「うっせぇ」
「女だけじゃなく男も抱いてたんだ……ンぐっ……!」
紘星はいきなり柊介の唇を塞ぐようにしてキスを仕掛けてきた。しかもエロいやつ。全然軽くない。
「んーッ……!!」
こんなの無理だ。舌を絡ませてくるキスも感じるし、張り詰めた下半身は先端をクリッと弄られ、先ばしりの液が漏れだしている。
「紘星待っ……! あぁっ……!」
柊介は限界に達し、紘星の目の前で白濁を吐き出した。
「うわ、すげぇ元気。こんなとこまで撒き散らしてんじゃん」
「やめろ!」
そういうこと言うなよ……。こっちは羞恥で死にそうなのに!
紘星は柊介のバスローブの腰紐に手を掛けた。しゅるっと呆気なく解かれ、遠慮なしに左右をバッと開かれる。
「はあっ?! 脱がすな! 何すんだよ!」
「え? こっからが本番だろ?」
紘星は何かを手にしている。トロッとした透明の液体のような何か。それを紘星は柊介の下腹部に垂らしてきた。
「お前なんでそんなもん持ち歩いてんだよ!」
「だってこれがないと柊介痛いかなと思って」
いや違う。そっちの理由じゃなくて、なんでそういうアダルトなアイテムが今ここに存在しているかを訊いてんだ!
でも。
——紘星は俺の返事次第でヤる気だったってことだよな……。クリスマス、だし……。こんないいホテルで好き同士だったら、それは……。
「こら、足閉じんな、広げてろって!」
「嫌だ!」
バカかお前! そんなことしたら、恥ずかしいところがまる見えになるだろうが!
「とっとと見せろよ、どうせ可愛いんだから」
「可愛い?! どこが?!」
意味がわかんねぇぞ! 紘星!
「ほら、お前さっきから暴れて危ねぇから、自分で膝の裏に手を入れて持ってろ」
紘星は柊介の手を掴んで柊介の膝裏に誘導し、そこを持つように指示してきた。
全開した両足の膝裏を左右ともに持たされる。これじゃまるで自分から秘部を紘星に見せびらかしてるみたいじゃないか!
「も……無理っ……!」
こんな格好恥ずかしすぎる。誰にも見せられない。紘星以外には、誰にも。
「だってちゃんとやらなきゃ、柊介が痛い目に遭うんだぜ? どうせここ、初めてなんだろ?」
紘星の指がピタッと柊介の入口に触れた。触れられただけで柊介の身体がビクッと震えた。
「べ、別に平気……」
紘星にあのコトを伝えようと思っただけで、顔から火が出そうなくらいに熱くなってきた。
「は? 平気って?」
「じゅ、準備してきた、から……」
うわーっ! 言っちまった!
紘星の前で足を広げてみせて、んなこと言ったらクソビッチだと思われたかな……。
「……はっ?? はぁ?!」
やばいやばいやばいやばい!
紘星が呆れてる、紘星が呆れてる、紘星が……。
「お前が?! ここを?!」
「うっせぇ、それ以上言うな……っ!」
バカ紘星! そんなびっくりした顔するなよぉ……。
「うぁ……っ! あっ……」
紘星が柊介の中に指を侵入させてきた。その瞬間、柊介は目を固く閉じて、与えられる刺激を受け入れる。
「やべぇ、マジだ……すんなり二本入った……」
「……あっ……ん……ッ!」
紘星の指は遠慮がない。柊介の内壁を淫らに擦り上げ、それがまたクチュクチュといやらしい音を立てるから更に恥ずかしくなる。
自分でやったときと全然違う。やばいぞこれは、想像以上に——。
おずおずと紘星の顔を覗き込む。紘星は目を見開いていた。
「柊介」
紘星の声は低かった。怒っているのか、呆れているのか、感情が読み取れない。
「お前、俺にこんなことしておいて覚悟はできてるんだろうな?」
「へっ……?」
「お前に振られたとばかり思ってた俺が、『好きだ』と言われてキスまでされた。今の俺の気持ち、わかるか?」
「い、いや、あの、ごめん。お前を騙すつもりなんてなくて……」
本当にわざとじゃない。なんとなくそんな流れになってしまっただけだ。
「お前は本当酷い奴だな。彼女がいないくせにいると嘘をついたり、俺をどれだけ振り回したら満足するんだ?」
「それは……」
やばい。それは正真正銘、嘘をついた。
「もう許さねぇ。振り回されんのは嫌いなんだよ!」
「わ……っ!」
紘星に突き飛ばされるようにして後ろのベッドに押し倒される。
そして紘星は柊介のバスローブを割って入ってきて、柊介のものをいきなり掴んだ。
「おいやめろって、バカッ!」
「うるせぇ、俺はさっきから限界なんだよ! てめぇがバスローブ姿で出てきたときからこっちはおっ勃ってんだよ! 見えそうで見えない格好すんな! 無自覚に人を煽りやがって!」
嘘だろ紘星。俺を見て実は興奮してたのか……?!
「てめぇ……! あっ……はぁ……やめろって……」
紘星が柊介のものを上下に扱くものだからあっという間にそれが反応を示してしまい、それがめちゃくちゃ恥ずかしい。
「あっ……こうせぇ……だめ……ッ」
なんだこれ、なんだこれ。自分でするときと全然違う。紘星にされるとすごく気持ちいい。
もしかして紘星は手練れか?!
「くっそぉ……っ、この遊び人がよ……」
「うっせぇ」
「女だけじゃなく男も抱いてたんだ……ンぐっ……!」
紘星はいきなり柊介の唇を塞ぐようにしてキスを仕掛けてきた。しかもエロいやつ。全然軽くない。
「んーッ……!!」
こんなの無理だ。舌を絡ませてくるキスも感じるし、張り詰めた下半身は先端をクリッと弄られ、先ばしりの液が漏れだしている。
「紘星待っ……! あぁっ……!」
柊介は限界に達し、紘星の目の前で白濁を吐き出した。
「うわ、すげぇ元気。こんなとこまで撒き散らしてんじゃん」
「やめろ!」
そういうこと言うなよ……。こっちは羞恥で死にそうなのに!
紘星は柊介のバスローブの腰紐に手を掛けた。しゅるっと呆気なく解かれ、遠慮なしに左右をバッと開かれる。
「はあっ?! 脱がすな! 何すんだよ!」
「え? こっからが本番だろ?」
紘星は何かを手にしている。トロッとした透明の液体のような何か。それを紘星は柊介の下腹部に垂らしてきた。
「お前なんでそんなもん持ち歩いてんだよ!」
「だってこれがないと柊介痛いかなと思って」
いや違う。そっちの理由じゃなくて、なんでそういうアダルトなアイテムが今ここに存在しているかを訊いてんだ!
でも。
——紘星は俺の返事次第でヤる気だったってことだよな……。クリスマス、だし……。こんないいホテルで好き同士だったら、それは……。
「こら、足閉じんな、広げてろって!」
「嫌だ!」
バカかお前! そんなことしたら、恥ずかしいところがまる見えになるだろうが!
「とっとと見せろよ、どうせ可愛いんだから」
「可愛い?! どこが?!」
意味がわかんねぇぞ! 紘星!
「ほら、お前さっきから暴れて危ねぇから、自分で膝の裏に手を入れて持ってろ」
紘星は柊介の手を掴んで柊介の膝裏に誘導し、そこを持つように指示してきた。
全開した両足の膝裏を左右ともに持たされる。これじゃまるで自分から秘部を紘星に見せびらかしてるみたいじゃないか!
「も……無理っ……!」
こんな格好恥ずかしすぎる。誰にも見せられない。紘星以外には、誰にも。
「だってちゃんとやらなきゃ、柊介が痛い目に遭うんだぜ? どうせここ、初めてなんだろ?」
紘星の指がピタッと柊介の入口に触れた。触れられただけで柊介の身体がビクッと震えた。
「べ、別に平気……」
紘星にあのコトを伝えようと思っただけで、顔から火が出そうなくらいに熱くなってきた。
「は? 平気って?」
「じゅ、準備してきた、から……」
うわーっ! 言っちまった!
紘星の前で足を広げてみせて、んなこと言ったらクソビッチだと思われたかな……。
「……はっ?? はぁ?!」
やばいやばいやばいやばい!
紘星が呆れてる、紘星が呆れてる、紘星が……。
「お前が?! ここを?!」
「うっせぇ、それ以上言うな……っ!」
バカ紘星! そんなびっくりした顔するなよぉ……。
「うぁ……っ! あっ……」
紘星が柊介の中に指を侵入させてきた。その瞬間、柊介は目を固く閉じて、与えられる刺激を受け入れる。
「やべぇ、マジだ……すんなり二本入った……」
「……あっ……ん……ッ!」
紘星の指は遠慮がない。柊介の内壁を淫らに擦り上げ、それがまたクチュクチュといやらしい音を立てるから更に恥ずかしくなる。
自分でやったときと全然違う。やばいぞこれは、想像以上に——。
164
あなたにおすすめの小説
「じゃあ、別れるか」
万年青二三歳
BL
三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。
期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。
ケンカップル好きへ捧げます。
ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。
学園一のスパダリが義兄兼恋人になりました
すいかちゃん
BL
母親の再婚により、名門リーディア家の一員となったユウト。憧れの先輩・セージュが義兄となり喜ぶ。だが、セージュの態度は冷たくて「兄弟になりたくなかった」とまで言われてしまう。おまけに、そんなセージュの部屋で暮らす事になり…。
第二話「兄と呼べない理由」
セージュがなぜユウトに冷たい態度をとるのかがここで明かされます。
第三話「恋人として」は、9月1日(月)の更新となります。
躊躇いながらもセージュの恋人になったユウト。触れられたりキスされるとドキドキしてしまい…。
そして、セージュはユウトに恋をした日を回想します。
第四話「誘惑」
セージュと親しいセシリアという少女の存在がユウトの心をざわつかせます。
愛される自信が持てないユウトを、セージュは洗面所で…。
第五話「月夜の口づけ」
セレストア祭の夜。ユウトはある人物からセージュとの恋を反対され…という話です。
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
弟勇者と保護した魔王に狙われているので家出します。
あじ/Jio
BL
父親に殴られた時、俺は前世を思い出した。
だが、前世を思い出したところで、俺が腹違いの弟を嫌うことに変わりはない。
よくある漫画や小説のように、断罪されるのを回避するために、弟と仲良くする気は毛頭なかった。
弟は600年の眠りから醒めた魔王を退治する英雄だ。
そして俺は、そんな弟に嫉妬して何かと邪魔をしようとするモブ悪役。
どうせ互いに相容れない存在だと、大嫌いな弟から離れて辺境の地で過ごしていた幼少期。
俺は眠りから醒めたばかりの魔王を見つけた。
そして時が過ぎた今、なぜか弟と魔王に執着されてケツ穴を狙われている。
◎1話完結型になります
ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目
カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
幼馴染みのハイスペックαから離れようとしたら、Ωに転化するほどの愛を示されたβの話。
叶崎みお
BL
平凡なβに生まれた千秋には、顔も頭も運動神経もいいハイスペックなαの幼馴染みがいる。
幼馴染みというだけでその隣にいるのがいたたまれなくなり、距離をとろうとするのだが、完璧なαとして周りから期待を集める幼馴染みαは「失敗できないから練習に付き合って」と千秋を頼ってきた。
大事な幼馴染みの願いならと了承すれば、「まずキスの練習がしたい」と言い出して──。
幼馴染みαの執着により、βから転化し後天性Ωになる話です。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる