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3 好きなのかな
3-5
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さっきまでの有馬は、本当にいつもどおりだった。
クールで、勉強ができて、優等生の有馬。メガネと髪型が激変した以外は、いたって普通だった。
女子からの反響がすごくて、有馬の言う曖昧な告白は、あのときの私のことかもって言いだす人もいるし、ビジュ変した有馬を見て今の有馬くん好きとか言いだす人までいた。
そんなものもクールに受け流していた。
なのに、放課後ふたりきりになった途端になんか様子がおかしい。
俺と有馬は隣同士机をくっつけて勉強している。ちなみに部活での使用がなければ、規定の時刻まで教室を自習室としてもいい決まりになっている。
で、俺たちはいつものように勉強会をしているんだけど、妙に視線を感じる。
「な、なに……?」
気になりすぎた俺はチラッと有馬のほうを向く。
「いや。真剣な顔も可愛いなと思って」
「はぁっ? 可愛いって俺のことっ……?」
「他に誰がいるの?」
なんかそんな当たり前みたいに返されても困るんだけど。
「いやーっ、あの……」
俺には返す言葉がない。男が男に可愛いって言われてどんな反応を返したらいいんだよ。
「七沢、さっきから手が止まってる。この問題難しい?」
違うわ! 有馬が俺をガン見してくるからだろ!
「これね、いい解法があるんだ」
有馬は「貸して」と俺の手からシャーペンを奪い取ろうとする。
そのとき、ふと指が触れた。
あっと思って俺は咄嗟に手を引いた。
有馬、変に思ったかな……?
俺は心配してたけど、有馬は特に何を言うでもなく、シャーペンを手に取り「ここに式、書いていい?」と俺の有馬ノートに数式を書いていく。
よかった。変に避けてるとか思われなかったみたいだ。
「わ、すっげ!」
有馬の教えてくれた解き方は神がかっていて、とある公式ひとつ覚えれば、問題がスイスイ解ける。
「この公式便利なんだ。覚えておいて。このノートの端に書いておくから」
「うん、ありがと」
有馬がさっきの公式を俺の有馬ノートに書いてくれた。でも、公式の横にあのお間抜けヅラのゲームキャラクターがいる。しかも二匹。
しかも画力高っ! めっちゃうまい。
俺の視線が絵に向いていることに気がついて、有馬が微笑みかけてきた。
「これ、七沢と俺」
は……?
よく見ると、二匹はとても仲良しだ。なんか頭ごっつんこして仲睦まじい感じ。
「か、可愛い~」
可愛いんだ。たしかにすっごく可愛い。
でも、なんで俺と有馬っ?
「七沢のほうに、リボンつけとこうか?」
「えっ、やめろよっ」
「なんで、可愛くなるのに」
「だーめ」
俺は有馬の手からシャーペンを奪い返そうとするのに、有馬がシャーペンを手放さない。
「おいこら、それ俺のっ!」
俺が躍起になって有馬の手から取り返そうとしていたとき、教室に誰か入ってきた。
あっと思って手を離したけど、時すでに遅し。
荷物を取りに来たであろう女子は、俺たちになんとも言えない視線を向けてくる。
まさか俺たちが手と手を握り合ってたなんて思ってない、よな……?
あれ。あの子の持ってるクリアファイルの絵柄、なんかBがLしてる感じ。
「大丈夫ですっ、誰にも言いませんっ」
ものすごく空気の読める女子は、その場からサーっといなくなってくれたけど、嫌な予感がする。
なんか、めっちゃ誤解されてない……?
俺と有馬は違うよっ? 別に付き合ってない!
「どうしよう有馬」
俺は隣にいる有馬に助けを求めたのに、有馬は「あの子なら絶対に黙っててくれる」とか、まるで俺たちが秘密を抱えてるみたいなこと言ってる!
おい!
学校で妄想をはかどらせないでくれ!
クールで、勉強ができて、優等生の有馬。メガネと髪型が激変した以外は、いたって普通だった。
女子からの反響がすごくて、有馬の言う曖昧な告白は、あのときの私のことかもって言いだす人もいるし、ビジュ変した有馬を見て今の有馬くん好きとか言いだす人までいた。
そんなものもクールに受け流していた。
なのに、放課後ふたりきりになった途端になんか様子がおかしい。
俺と有馬は隣同士机をくっつけて勉強している。ちなみに部活での使用がなければ、規定の時刻まで教室を自習室としてもいい決まりになっている。
で、俺たちはいつものように勉強会をしているんだけど、妙に視線を感じる。
「な、なに……?」
気になりすぎた俺はチラッと有馬のほうを向く。
「いや。真剣な顔も可愛いなと思って」
「はぁっ? 可愛いって俺のことっ……?」
「他に誰がいるの?」
なんかそんな当たり前みたいに返されても困るんだけど。
「いやーっ、あの……」
俺には返す言葉がない。男が男に可愛いって言われてどんな反応を返したらいいんだよ。
「七沢、さっきから手が止まってる。この問題難しい?」
違うわ! 有馬が俺をガン見してくるからだろ!
「これね、いい解法があるんだ」
有馬は「貸して」と俺の手からシャーペンを奪い取ろうとする。
そのとき、ふと指が触れた。
あっと思って俺は咄嗟に手を引いた。
有馬、変に思ったかな……?
俺は心配してたけど、有馬は特に何を言うでもなく、シャーペンを手に取り「ここに式、書いていい?」と俺の有馬ノートに数式を書いていく。
よかった。変に避けてるとか思われなかったみたいだ。
「わ、すっげ!」
有馬の教えてくれた解き方は神がかっていて、とある公式ひとつ覚えれば、問題がスイスイ解ける。
「この公式便利なんだ。覚えておいて。このノートの端に書いておくから」
「うん、ありがと」
有馬がさっきの公式を俺の有馬ノートに書いてくれた。でも、公式の横にあのお間抜けヅラのゲームキャラクターがいる。しかも二匹。
しかも画力高っ! めっちゃうまい。
俺の視線が絵に向いていることに気がついて、有馬が微笑みかけてきた。
「これ、七沢と俺」
は……?
よく見ると、二匹はとても仲良しだ。なんか頭ごっつんこして仲睦まじい感じ。
「か、可愛い~」
可愛いんだ。たしかにすっごく可愛い。
でも、なんで俺と有馬っ?
「七沢のほうに、リボンつけとこうか?」
「えっ、やめろよっ」
「なんで、可愛くなるのに」
「だーめ」
俺は有馬の手からシャーペンを奪い返そうとするのに、有馬がシャーペンを手放さない。
「おいこら、それ俺のっ!」
俺が躍起になって有馬の手から取り返そうとしていたとき、教室に誰か入ってきた。
あっと思って手を離したけど、時すでに遅し。
荷物を取りに来たであろう女子は、俺たちになんとも言えない視線を向けてくる。
まさか俺たちが手と手を握り合ってたなんて思ってない、よな……?
あれ。あの子の持ってるクリアファイルの絵柄、なんかBがLしてる感じ。
「大丈夫ですっ、誰にも言いませんっ」
ものすごく空気の読める女子は、その場からサーっといなくなってくれたけど、嫌な予感がする。
なんか、めっちゃ誤解されてない……?
俺と有馬は違うよっ? 別に付き合ってない!
「どうしよう有馬」
俺は隣にいる有馬に助けを求めたのに、有馬は「あの子なら絶対に黙っててくれる」とか、まるで俺たちが秘密を抱えてるみたいなこと言ってる!
おい!
学校で妄想をはかどらせないでくれ!
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