21 / 29
アリス
アリス-09
しおりを挟む
シノノメの依頼が終わり、拠点に帰還した翌日。ランクマッチにも復帰し、荒川と対戦するよう調整をすることに方針を固めていく。
ランクマッチにおいて荒川はそこまで精力的に参戦しておらず、ひとまず日々を堅実に過ごせるだけの稼ぎを得られればいい。
彼のランクマッチ戦ではそんな意図が読み取れるものが多かった。以前、亮平が一度心が折れる前に接触した際の戦い方や、少ないながらも残っているランクマッチのリプレイを見ると、実力はそれなりにあるはずなのだが、機体をわざと枷にしているのか、実力を隠している節が見て取れる。
まるで、誰かからの監視をかわそうとしているような、そんな意思も見て取れた。そのおかげ、というべきか、ランク帯では亮平がいるランク帯の一つ上に荒川は滞留しており、しかも降格ラインに近いことから次の対戦相手として彼を指名可能になっていた。
「あの男とランクマッチで対戦しろっていうのかよ」
「そうだ」
「ランクマッチじゃあ殺せないだろ」
「やりようが無いわけじゃない」
興行目的であるランクマッチは、基本的に興行主が設定した機体の耐久度レベルがあり、そのダメージレベルを超えると自動的に双方のFCSや機体の駆動系にロックがかかり、試合終了となる。
本来、こういった決闘であれば双方どちらかが死ぬことが常だが、片方を殺すような興行では早晩立ち行かなくなるのは判り切っていた。このため、多少のけがを負うリスクは残るが、それでもランクマッチという興行はこの世界における最大級の娯楽になっている。上はシノノメやライズテックといった大企業の幹部、下は一般市民に至るまで、FAVをはじめとした機動兵器同士による戦いに興奮しているのだ。
では、そんなルールの中でどうやって荒川を撃破し、死に至らしめるのか。
ランクマッチはでは対戦者同士の合意があれば特別ルールを採用することができる。また、特別ルールに依らず、不慮の事故を装って亮平の機体を停止させない細工をして、試合終了後にさらに荒川へ攻撃を加え、機体もろとも亡き者にする方法。
特別ルールについては荒川の方が応じない可能性が高い。というのも、こちらは復讐を成就させる、という目的があってのルール設定だが、荒川の方はそう言った目的は無い。強いて言えば、復讐者である亮平を返り討ちにし、抹殺することで追跡を振り切ることができる。
亮平を邪魔な存在であると認識しているのであれば、こちらの提案に乗る可能性はあるが、今のところ、以前ヤツと会った作戦以来、荒川とのやり取りはおろか、依頼などで接触することも皆無だ。
特に大きく関わってもいない、新人と中堅傭兵とで特別ルールマッチをする理由はないように見える。
とはいえ、実際に試合をする亮平が知らない事を教える必要があるので、説明する。
「普通、ランクマッチはどちらかの機体中枢に中破から大破程度のダメージが入るとそこで終了となる。これはお前も知っているだろう。そこで、特別ルールの一つにデスマッチがある。……端的に言えば、敵の機体を完全に破壊するまでやり合う、という試合だ。」
デスマッチの説明をしたところで、亮平の表情が変わる。完全に破壊する、というあたりが気に入ったのだろう。
だが、これについては荒川の方が受けると思えない。実際、どちらにもメリットは少なく、勝者も障害が残る程度の重傷を負ってデスマッチを勝ち抜いた例もあり、そこまでのリスクを考えれば受ける必要が無いのだ。デスマッチルールは、LASに所属している傭兵同士でとことん揉めた際などに、最終手段としてFAV同士で喧嘩することを想定して制定されたらしい。
だが、蓋を開けてみればランクマッチでデスマッチルールを採用する試合はほぼ無いに等しいレベルだった。揉めたところで、示談になるのだ。LASが係争の仲裁、調整役として入り込み、金銭やら何やらで手打ちをさせることで、傭兵同士で表立ったもめ事は現状解消されることがほとんどらしい。
このような実情や懸念点を説明した後、もう一つの手段についても説明する。
「ひとまず、荒川サイドが了承するかは微妙だが、交渉はしてみるよ。それから、もう一つ。失敗するとLASで活動はできなくなるが、試合終了による機体ロック命令を解除し、荒川を叩き潰す、という方法もある。」
ランクマッチではどちらかの胴パーツなどに深刻なダメージが入ることで試合は止まるが、今回はそのロック信号を受け付けないようにアコナイトへ細工する。相手側の機体は動かないが、攻撃を続けられれば結果として機体もろとも荒川を亡き者にできるわけだ。
「できるのか?」
「やれないことは無い。ただ、整備クルーや、試合中の機体ステータス確認の信号を欺瞞する必要があるがな。……とりあえず、ランクマッチで荒川を撃破、死亡させるにあたって二パターンあるが、どっちにする?」
これは亮平の復讐だ。なるべく彼の希望に沿う形で成し遂げさせる。
「どっちも、だ。デスマッチを荒川が呑まなければ、細工をしよう」
「欲張りな奴だな。まあ、そう来るとは思ってたから準備はしておくぞ」
事前の説明は必要なかったのではないか、と思える話だが、通常のランクマッチでは相手を殺すことはできない。荒川が受けた依頼にまた参戦し、潰す方法もある。あの時は偶然、依頼を受諾した後に予測戦力について調査していたところ、荒川が参戦することがわかっていたのだが、常にそう言った情報を受け取れるとは限らない。空振りに終わる恐れも十分ある。
だからこそ、ほぼ確実に対戦できる上に、接敵するまで機体ダメージも無く、弾薬も十分に確保できている状態でスタートするランクマッチの方がまだ勝機は見えると判断したため、ランクマッチで荒川と対峙する方向で調整することにしたのだ。
「仮に計画が実現できなかったとしても、全力で荒川を叩き伏せてやる。」
昏い光を目に宿し、その意思を貫徹することを宣言する。形がどうであれ、荒川にこれ以上敗ける気はない。その貌は燃え上がる決意の色を強めていた。
ランクマッチにおいて荒川はそこまで精力的に参戦しておらず、ひとまず日々を堅実に過ごせるだけの稼ぎを得られればいい。
彼のランクマッチ戦ではそんな意図が読み取れるものが多かった。以前、亮平が一度心が折れる前に接触した際の戦い方や、少ないながらも残っているランクマッチのリプレイを見ると、実力はそれなりにあるはずなのだが、機体をわざと枷にしているのか、実力を隠している節が見て取れる。
まるで、誰かからの監視をかわそうとしているような、そんな意思も見て取れた。そのおかげ、というべきか、ランク帯では亮平がいるランク帯の一つ上に荒川は滞留しており、しかも降格ラインに近いことから次の対戦相手として彼を指名可能になっていた。
「あの男とランクマッチで対戦しろっていうのかよ」
「そうだ」
「ランクマッチじゃあ殺せないだろ」
「やりようが無いわけじゃない」
興行目的であるランクマッチは、基本的に興行主が設定した機体の耐久度レベルがあり、そのダメージレベルを超えると自動的に双方のFCSや機体の駆動系にロックがかかり、試合終了となる。
本来、こういった決闘であれば双方どちらかが死ぬことが常だが、片方を殺すような興行では早晩立ち行かなくなるのは判り切っていた。このため、多少のけがを負うリスクは残るが、それでもランクマッチという興行はこの世界における最大級の娯楽になっている。上はシノノメやライズテックといった大企業の幹部、下は一般市民に至るまで、FAVをはじめとした機動兵器同士による戦いに興奮しているのだ。
では、そんなルールの中でどうやって荒川を撃破し、死に至らしめるのか。
ランクマッチはでは対戦者同士の合意があれば特別ルールを採用することができる。また、特別ルールに依らず、不慮の事故を装って亮平の機体を停止させない細工をして、試合終了後にさらに荒川へ攻撃を加え、機体もろとも亡き者にする方法。
特別ルールについては荒川の方が応じない可能性が高い。というのも、こちらは復讐を成就させる、という目的があってのルール設定だが、荒川の方はそう言った目的は無い。強いて言えば、復讐者である亮平を返り討ちにし、抹殺することで追跡を振り切ることができる。
亮平を邪魔な存在であると認識しているのであれば、こちらの提案に乗る可能性はあるが、今のところ、以前ヤツと会った作戦以来、荒川とのやり取りはおろか、依頼などで接触することも皆無だ。
特に大きく関わってもいない、新人と中堅傭兵とで特別ルールマッチをする理由はないように見える。
とはいえ、実際に試合をする亮平が知らない事を教える必要があるので、説明する。
「普通、ランクマッチはどちらかの機体中枢に中破から大破程度のダメージが入るとそこで終了となる。これはお前も知っているだろう。そこで、特別ルールの一つにデスマッチがある。……端的に言えば、敵の機体を完全に破壊するまでやり合う、という試合だ。」
デスマッチの説明をしたところで、亮平の表情が変わる。完全に破壊する、というあたりが気に入ったのだろう。
だが、これについては荒川の方が受けると思えない。実際、どちらにもメリットは少なく、勝者も障害が残る程度の重傷を負ってデスマッチを勝ち抜いた例もあり、そこまでのリスクを考えれば受ける必要が無いのだ。デスマッチルールは、LASに所属している傭兵同士でとことん揉めた際などに、最終手段としてFAV同士で喧嘩することを想定して制定されたらしい。
だが、蓋を開けてみればランクマッチでデスマッチルールを採用する試合はほぼ無いに等しいレベルだった。揉めたところで、示談になるのだ。LASが係争の仲裁、調整役として入り込み、金銭やら何やらで手打ちをさせることで、傭兵同士で表立ったもめ事は現状解消されることがほとんどらしい。
このような実情や懸念点を説明した後、もう一つの手段についても説明する。
「ひとまず、荒川サイドが了承するかは微妙だが、交渉はしてみるよ。それから、もう一つ。失敗するとLASで活動はできなくなるが、試合終了による機体ロック命令を解除し、荒川を叩き潰す、という方法もある。」
ランクマッチではどちらかの胴パーツなどに深刻なダメージが入ることで試合は止まるが、今回はそのロック信号を受け付けないようにアコナイトへ細工する。相手側の機体は動かないが、攻撃を続けられれば結果として機体もろとも荒川を亡き者にできるわけだ。
「できるのか?」
「やれないことは無い。ただ、整備クルーや、試合中の機体ステータス確認の信号を欺瞞する必要があるがな。……とりあえず、ランクマッチで荒川を撃破、死亡させるにあたって二パターンあるが、どっちにする?」
これは亮平の復讐だ。なるべく彼の希望に沿う形で成し遂げさせる。
「どっちも、だ。デスマッチを荒川が呑まなければ、細工をしよう」
「欲張りな奴だな。まあ、そう来るとは思ってたから準備はしておくぞ」
事前の説明は必要なかったのではないか、と思える話だが、通常のランクマッチでは相手を殺すことはできない。荒川が受けた依頼にまた参戦し、潰す方法もある。あの時は偶然、依頼を受諾した後に予測戦力について調査していたところ、荒川が参戦することがわかっていたのだが、常にそう言った情報を受け取れるとは限らない。空振りに終わる恐れも十分ある。
だからこそ、ほぼ確実に対戦できる上に、接敵するまで機体ダメージも無く、弾薬も十分に確保できている状態でスタートするランクマッチの方がまだ勝機は見えると判断したため、ランクマッチで荒川と対峙する方向で調整することにしたのだ。
「仮に計画が実現できなかったとしても、全力で荒川を叩き伏せてやる。」
昏い光を目に宿し、その意思を貫徹することを宣言する。形がどうであれ、荒川にこれ以上敗ける気はない。その貌は燃え上がる決意の色を強めていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる