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アリス
アリス-11
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「準備は良いな」
『もう乗り込んでる』
荒川尊史と対戦する直前だ。通信の向こうから聞こえる声は少し緊張しているらしい固さを感じ取れた。
『勝てるかな』
「どうした。珍しいな」
『いや、戦術研究で奴の動画は見たが、どうしてもここで畳みかける、というポイントが見つからなかったんだ。』
「そもそもアイツの動画はそれほど数が無い。そのうえ、肝心のランクマッチはほぼ格下が相手になってる試合しか無かったから、動きのクセなぞ見つけられんよ」
マッチメイクのやり取りをしている時も含め動画を探したが、何故か荒川の試合の動画が見当たらなかった。不自然なほどに。私が持っている権限であればほとんどのランクマッチ動画を確認できるはずなのだが、荒川に関連する動画が極端に少なかった。
ランクマッチで対戦した数程度はさすがに確認できるが、その数に対して荒川が試合した動画が少なすぎるのだ。古い動画だったりすると見つからないこともあるが、数か月参加していない程度で消されることは無いはずだった。
もしや、という思いも沸き起こってきたが、今は亮平のマネジメントを優先するべきと考え、大きく実害を出していないことは一旦棚上げすることにしていた。
「大丈夫だ。この対戦が終わったらどっちにしても昇格戦にチャレンジできる。それだけの実力が備わって来たということだ。一筋縄ではいかないだろうが、それでもお前が勝てる。それだけの訓練も経験もしてきただろう?」
『アリスがそんな言い方するとは思わなかったよ。そうだな。血反吐どころか、肋骨折ったりとかもしながら訓練したなあ……』
復讐のための戦闘訓練だった。だが、積み重ねた時間というのは感傷をもたらすものなのだろう。受けた本人は相当辛かっただろうが感慨深げに振り返っていた。
そんなやりとりをしているうち、試合開始位置へ移動するようアナウンスが流れる。
「行ってこい。ちゃんと……」
『わかってる。帰ってくるよ。勝って帰ってくる』
そう言って亮平はアコナイトをハンガーから試合開始位置に移動させていく。
これで、今の私に出来ることはやった……はずだ。いや、ヒトの形を捨てさせればより強い力を得ることは出来たが、その手段だけは絶対に採るわけにいかない。そんなことをすれば、確実に奴らにコアユニットとしての亮平が捕捉される。そうなれば、杉屋公正の想いが完全に無に帰してしまう。せっかくここまで奴らの計画を頓挫させられていたのに、亮平が奴らの手に渡れば、この都市だけでなく、この世界が崩壊する。
管理者がいるとは言え、もともとその管理者でさえ壊せないレベルの兵器なのだ。それを呼び起こすことはあってはならない。
だが、荒川の依頼が亮平がいた5番地で起こったこと、初めて荒川と対峙し敗北した事、また、今回の荒川が対戦した動画が見つからない事態。偶然にしては出来過ぎている気がする。
……師弟ごっこはこれで終わらせないとダメってことか。
そんな思いを胸に抱き、モニターに映し出された試合に目をやる。そこには、亮平のアコナイトが映し出されている。数秒機体の全身を映した後、カメラが切り替わり、荒川が乗る紅刃が映し出される。
武装は動画で確認したものと大きく変わっていない。誘導系の兵装は持たず、機動力のある相手には不利なバズーカ、背部には小型のグレネードランチャーを装備している。大口径、高火力のキャノン型は人と同じ脚タイプの場合射撃体勢を取る必要があるが、あのタイプだと機体重量があるFAVだとその必要が無くなる。
アコナイトが速度特化の機体であることから、バズーカでけん制しつつ、爆風と榴弾による破片で機体ダメージを溜めさせる腹積もりらしい。
単純に機体同士の相性で見れば亮平が有利な対戦相手だった。だが、今回のフィールドは破壊可能な障害物が配置されているため、センサー性能がいい装備をしている場合、隠れている壁ごと攻撃される可能性がある。
熱源探知などで隠れている場所を看破されてしまうのだ。内蔵している兵装までは情報がないため、各パーツから推測するしかない。見て取れるところでは高品位のセンサーを搭載しているパーツは見えなかった。
カウントダウンが始まる。ゼロを迎えた時、開くのは明日への扉か。それとも。
「……確かにあの子は禁忌の子だ。だが、ヒトとしての心を、魂を獲得してしまった以上、幸せになる権利はあるだろう」
いつだったか杉屋公正が放った言葉が何故か今思い出される。
だが今は感傷に浸っている場合ではない。亮平の試合に集中しなければ。
カウントがゼロになり、亮平は全力のブーストダッシュからそのままジャンプ。事前に予定していた通り、一定の距離を保ったところでクラスターミサイルを放つ。だが、荒川の機体が持つ迎撃機能とグレネード弾の空中爆散により、内蔵したロケットをばらまくことなくミサイルは撃破される。だが、亮平は意にも介さず続けざまにミサイルを放つ。ミサイル残弾はあと1だが、もとより切り離す予定なので問題は無いはずだ。
だが。目論見がうまく運ぶことは無かった。荒川は腐っても経験のある傭兵だったのだ。放たれるミサイルを見るや、ミサイルの追撃を躱しつつそのまま亮平の真下に入る様に、ブーストダッシュする。ジェネレーターがオーバーヒートしないようにブースト点火は点々としているが、大きく機動力を落とさず、追跡をかわし、ついにはミサイルから逃れた。
ちょうどアコナイトの右後方150メートルくらいの位置に躍り出た紅刃は、右手に構えたバズーカを咆哮させる。丁度カメラがアコナイトの背面を映す格好になっており、マズルファイアが画面を一瞬白飛びさせた。
直撃を喰らえばただでは済まない砲弾を間一髪のところでアコナイトは回避した。しかし、無理な機動だったためかあわや転倒するくらいに機体が傾いてしまう。そこへさらに追い打ちで榴弾が飛んできた。
溜まらずブースターを最大に噴かせ、近くにあった建造物の屋上に立つアコナイト。紅い巨体を見失い探している様だった。ほぼ棒立ちになっているアコナイトの足元へバズーカの砲弾が突っ込んでくる!破砕した建造物の破片で脚部に軽度の損傷を負いながら、アコナイトは跳躍し、紅刃を捉えたかに見えたが、巧みな機動で射線を切り、亮平にロックオンさせる隙を与えない。何とかロック範囲内に紅刃を捉えたのだろうが、しびれを切らした亮平がタイミングを無視した様子で最後のミサイルを放った。
「ダメだっ!荒川の意図はこっちが弾切れになる様に動いてる……!」
思わず声が出る。セコンドとしてアドバイスするなどランクマッチではできないため、私の声は誰に届くことも無く、控室にむなしく響いていった。
おそらく亮平はその意図に気づけていない。おそらくこのままでは早々に弾切れになり、格闘戦に持ち込むしかなくなる。
焦って放たれたクラスターミサイルだが、敵機との距離が一定まで近づくとその内蔵物をばらまく。今回採用しているタイプはマイクロロケットを数十発、進行方向を軸にして放射状にばらまくタイプだった。荒川はそれを心得ていた様子で、マイクロロケットがパージされた瞬間、自分の正面にグレネード弾を放つ。多少なりとも機体にダメージが入るはずだが、それも計算に入れての回避行動だった。まともに数発のロケットを喰らうよりマシと捉えての回避行動なのだろう。頭のネジが数本飛んでいるとしか思えないやり方だが。
そして荒川のギャンブル性の高い回避は完全に成功した言って良いだろう。爆炎の向こうに炎より紅い巨体が立っている。
強装弾を装備したため、装弾数がいつもより少ない。重装甲タイプを相手にするセオリーを思い出してくれていればまだ勝機はあるが、これまでの荒川の機動から見ると、その勝率も大分下方修正されることになる。だがそれでも、ここまで培われた亮平の機動はここまで見てきた荒川に肉薄できるとこの時はまだ思っていた。
アコナイトが一旦距離を取り、紅刃から隠れて背部武装をパージする。これで、最大速度を出せるはずだ。先ほどのダメージがどれほどのレベルか読めていないところはあるが、多少の無茶は受け止められるレベルのはずだ。亮平もおそらくそう判断したのだろう。
隠れていた障害物から躍り出て、おもむろにブースターへ火を入れる。
最大戦速で飛び出した機体は、紅い巨体へ向けて散弾を放つ!受けたダメージの高さが予想以上だったのか、紅刃はやや慌てた様子で回避機動をとった。
そして、アコナイトをその射線上に捉えるようブーストとローラーダッシュを駆使し、バズーカが必中になる距離へ移動した。その間も紅刃は強装弾を被弾してダメージを蓄積するが、急所と言える部位に当たらないため、その動きには余裕さえ見え始める。
そして戦局が大きく動いた。
またしても焦れた亮平が紅刃へ突撃。発射されたバズーカを砲弾を見て躱しているように見える回避を見せる。だが、それも3発までだった。荒川はまるきり外れる様にバズーカを放ち、隙を見せる。これを勝機と見た亮平はアコナイトの速度をさらに上げ、紅刃の胴体接合部めがけてショットガンを乱射。しかし数発放ったところでマガジンが空になったため、そのままさらに突撃し、格闘戦に持ち込む。そう思われた時だった。
巨体がそのまま自分の真後ろに飛び、振るわれたブレードが空振りになる。そこへすかさず、再装填を終えた荒川はバズーカを連続で発砲する。一発はアコナイトの左足を吹き飛ばし、さらに一発が右肩部にあたり、肩部保護アーマーがひしゃげ、右腕も大破した。もんどりうって倒れるアコナイト。うつ伏せに倒れる格好となり、なんとか立ち上がる動作を試みるが、こちらからは見えない部分にダメージがあるのか動作が緩慢になっていた。
そこにとどめとばかりに倒れ伏しているアコナイトへ榴弾が打ち込まれる。
そこまでだった。
アコナイトは大破沈黙。パイロットは生死不明状態になる。
私は自分のものと思えない叫びをあげ、控室から飛び出していた。
『もう乗り込んでる』
荒川尊史と対戦する直前だ。通信の向こうから聞こえる声は少し緊張しているらしい固さを感じ取れた。
『勝てるかな』
「どうした。珍しいな」
『いや、戦術研究で奴の動画は見たが、どうしてもここで畳みかける、というポイントが見つからなかったんだ。』
「そもそもアイツの動画はそれほど数が無い。そのうえ、肝心のランクマッチはほぼ格下が相手になってる試合しか無かったから、動きのクセなぞ見つけられんよ」
マッチメイクのやり取りをしている時も含め動画を探したが、何故か荒川の試合の動画が見当たらなかった。不自然なほどに。私が持っている権限であればほとんどのランクマッチ動画を確認できるはずなのだが、荒川に関連する動画が極端に少なかった。
ランクマッチで対戦した数程度はさすがに確認できるが、その数に対して荒川が試合した動画が少なすぎるのだ。古い動画だったりすると見つからないこともあるが、数か月参加していない程度で消されることは無いはずだった。
もしや、という思いも沸き起こってきたが、今は亮平のマネジメントを優先するべきと考え、大きく実害を出していないことは一旦棚上げすることにしていた。
「大丈夫だ。この対戦が終わったらどっちにしても昇格戦にチャレンジできる。それだけの実力が備わって来たということだ。一筋縄ではいかないだろうが、それでもお前が勝てる。それだけの訓練も経験もしてきただろう?」
『アリスがそんな言い方するとは思わなかったよ。そうだな。血反吐どころか、肋骨折ったりとかもしながら訓練したなあ……』
復讐のための戦闘訓練だった。だが、積み重ねた時間というのは感傷をもたらすものなのだろう。受けた本人は相当辛かっただろうが感慨深げに振り返っていた。
そんなやりとりをしているうち、試合開始位置へ移動するようアナウンスが流れる。
「行ってこい。ちゃんと……」
『わかってる。帰ってくるよ。勝って帰ってくる』
そう言って亮平はアコナイトをハンガーから試合開始位置に移動させていく。
これで、今の私に出来ることはやった……はずだ。いや、ヒトの形を捨てさせればより強い力を得ることは出来たが、その手段だけは絶対に採るわけにいかない。そんなことをすれば、確実に奴らにコアユニットとしての亮平が捕捉される。そうなれば、杉屋公正の想いが完全に無に帰してしまう。せっかくここまで奴らの計画を頓挫させられていたのに、亮平が奴らの手に渡れば、この都市だけでなく、この世界が崩壊する。
管理者がいるとは言え、もともとその管理者でさえ壊せないレベルの兵器なのだ。それを呼び起こすことはあってはならない。
だが、荒川の依頼が亮平がいた5番地で起こったこと、初めて荒川と対峙し敗北した事、また、今回の荒川が対戦した動画が見つからない事態。偶然にしては出来過ぎている気がする。
……師弟ごっこはこれで終わらせないとダメってことか。
そんな思いを胸に抱き、モニターに映し出された試合に目をやる。そこには、亮平のアコナイトが映し出されている。数秒機体の全身を映した後、カメラが切り替わり、荒川が乗る紅刃が映し出される。
武装は動画で確認したものと大きく変わっていない。誘導系の兵装は持たず、機動力のある相手には不利なバズーカ、背部には小型のグレネードランチャーを装備している。大口径、高火力のキャノン型は人と同じ脚タイプの場合射撃体勢を取る必要があるが、あのタイプだと機体重量があるFAVだとその必要が無くなる。
アコナイトが速度特化の機体であることから、バズーカでけん制しつつ、爆風と榴弾による破片で機体ダメージを溜めさせる腹積もりらしい。
単純に機体同士の相性で見れば亮平が有利な対戦相手だった。だが、今回のフィールドは破壊可能な障害物が配置されているため、センサー性能がいい装備をしている場合、隠れている壁ごと攻撃される可能性がある。
熱源探知などで隠れている場所を看破されてしまうのだ。内蔵している兵装までは情報がないため、各パーツから推測するしかない。見て取れるところでは高品位のセンサーを搭載しているパーツは見えなかった。
カウントダウンが始まる。ゼロを迎えた時、開くのは明日への扉か。それとも。
「……確かにあの子は禁忌の子だ。だが、ヒトとしての心を、魂を獲得してしまった以上、幸せになる権利はあるだろう」
いつだったか杉屋公正が放った言葉が何故か今思い出される。
だが今は感傷に浸っている場合ではない。亮平の試合に集中しなければ。
カウントがゼロになり、亮平は全力のブーストダッシュからそのままジャンプ。事前に予定していた通り、一定の距離を保ったところでクラスターミサイルを放つ。だが、荒川の機体が持つ迎撃機能とグレネード弾の空中爆散により、内蔵したロケットをばらまくことなくミサイルは撃破される。だが、亮平は意にも介さず続けざまにミサイルを放つ。ミサイル残弾はあと1だが、もとより切り離す予定なので問題は無いはずだ。
だが。目論見がうまく運ぶことは無かった。荒川は腐っても経験のある傭兵だったのだ。放たれるミサイルを見るや、ミサイルの追撃を躱しつつそのまま亮平の真下に入る様に、ブーストダッシュする。ジェネレーターがオーバーヒートしないようにブースト点火は点々としているが、大きく機動力を落とさず、追跡をかわし、ついにはミサイルから逃れた。
ちょうどアコナイトの右後方150メートルくらいの位置に躍り出た紅刃は、右手に構えたバズーカを咆哮させる。丁度カメラがアコナイトの背面を映す格好になっており、マズルファイアが画面を一瞬白飛びさせた。
直撃を喰らえばただでは済まない砲弾を間一髪のところでアコナイトは回避した。しかし、無理な機動だったためかあわや転倒するくらいに機体が傾いてしまう。そこへさらに追い打ちで榴弾が飛んできた。
溜まらずブースターを最大に噴かせ、近くにあった建造物の屋上に立つアコナイト。紅い巨体を見失い探している様だった。ほぼ棒立ちになっているアコナイトの足元へバズーカの砲弾が突っ込んでくる!破砕した建造物の破片で脚部に軽度の損傷を負いながら、アコナイトは跳躍し、紅刃を捉えたかに見えたが、巧みな機動で射線を切り、亮平にロックオンさせる隙を与えない。何とかロック範囲内に紅刃を捉えたのだろうが、しびれを切らした亮平がタイミングを無視した様子で最後のミサイルを放った。
「ダメだっ!荒川の意図はこっちが弾切れになる様に動いてる……!」
思わず声が出る。セコンドとしてアドバイスするなどランクマッチではできないため、私の声は誰に届くことも無く、控室にむなしく響いていった。
おそらく亮平はその意図に気づけていない。おそらくこのままでは早々に弾切れになり、格闘戦に持ち込むしかなくなる。
焦って放たれたクラスターミサイルだが、敵機との距離が一定まで近づくとその内蔵物をばらまく。今回採用しているタイプはマイクロロケットを数十発、進行方向を軸にして放射状にばらまくタイプだった。荒川はそれを心得ていた様子で、マイクロロケットがパージされた瞬間、自分の正面にグレネード弾を放つ。多少なりとも機体にダメージが入るはずだが、それも計算に入れての回避行動だった。まともに数発のロケットを喰らうよりマシと捉えての回避行動なのだろう。頭のネジが数本飛んでいるとしか思えないやり方だが。
そして荒川のギャンブル性の高い回避は完全に成功した言って良いだろう。爆炎の向こうに炎より紅い巨体が立っている。
強装弾を装備したため、装弾数がいつもより少ない。重装甲タイプを相手にするセオリーを思い出してくれていればまだ勝機はあるが、これまでの荒川の機動から見ると、その勝率も大分下方修正されることになる。だがそれでも、ここまで培われた亮平の機動はここまで見てきた荒川に肉薄できるとこの時はまだ思っていた。
アコナイトが一旦距離を取り、紅刃から隠れて背部武装をパージする。これで、最大速度を出せるはずだ。先ほどのダメージがどれほどのレベルか読めていないところはあるが、多少の無茶は受け止められるレベルのはずだ。亮平もおそらくそう判断したのだろう。
隠れていた障害物から躍り出て、おもむろにブースターへ火を入れる。
最大戦速で飛び出した機体は、紅い巨体へ向けて散弾を放つ!受けたダメージの高さが予想以上だったのか、紅刃はやや慌てた様子で回避機動をとった。
そして、アコナイトをその射線上に捉えるようブーストとローラーダッシュを駆使し、バズーカが必中になる距離へ移動した。その間も紅刃は強装弾を被弾してダメージを蓄積するが、急所と言える部位に当たらないため、その動きには余裕さえ見え始める。
そして戦局が大きく動いた。
またしても焦れた亮平が紅刃へ突撃。発射されたバズーカを砲弾を見て躱しているように見える回避を見せる。だが、それも3発までだった。荒川はまるきり外れる様にバズーカを放ち、隙を見せる。これを勝機と見た亮平はアコナイトの速度をさらに上げ、紅刃の胴体接合部めがけてショットガンを乱射。しかし数発放ったところでマガジンが空になったため、そのままさらに突撃し、格闘戦に持ち込む。そう思われた時だった。
巨体がそのまま自分の真後ろに飛び、振るわれたブレードが空振りになる。そこへすかさず、再装填を終えた荒川はバズーカを連続で発砲する。一発はアコナイトの左足を吹き飛ばし、さらに一発が右肩部にあたり、肩部保護アーマーがひしゃげ、右腕も大破した。もんどりうって倒れるアコナイト。うつ伏せに倒れる格好となり、なんとか立ち上がる動作を試みるが、こちらからは見えない部分にダメージがあるのか動作が緩慢になっていた。
そこにとどめとばかりに倒れ伏しているアコナイトへ榴弾が打ち込まれる。
そこまでだった。
アコナイトは大破沈黙。パイロットは生死不明状態になる。
私は自分のものと思えない叫びをあげ、控室から飛び出していた。
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