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中学生と婚約解消
商談の前に…遥
しおりを挟むホテルを出て、沿道沿いを歩く。
その横には、ゆかり嬢がガッチリと腕を掴んでる。後ろから姉が付いて来る。
俺は、自分の腕を強引に奪おうとしながら、社長の携帯に電話を掛ける。
truuuuutruuuuu……。
何度かのコールオンの後に。
『やあ、遥くん。君が社用に電話してくるなんて、珍しいね。仕事絡みかな?』
って、呑気な声が返ってくる。
朝に顔を会わせてるからなぁ。
っていうか、ゆかり嬢本当邪魔。どっか行って欲しいぜ。
後ろを振り向けば、姉がおろおろしてるし……。
「えぇ、ちょっと頼みたいことがありまして」
俺は言葉を濁しながらそう言えば。
『ビジネスの頼み? うちとしては、利益が出るなら請け負うよ。それに遥くんの頼み何て滅多にないしね。』
あぁ、もう。この人は食えないわ。
『取り敢えず、本社に来て。それから話し合おうじゃないか。今日は、急な予定が入らない限り、居るからさ遥くんがいい時間に来てくれればいいよ。受け付けにはそう伝えておくから』
穏やかな口調で告げられれば、行くしかないだろう。
「有り難うございます。では、後程伺わせていただきます」
俺は、電話を切り自分の腕を取り戻すと後ろを振り向く。
心配そうな姉の顔。
「遥、社長さんは何て?」
「ん? これから会える用に計らってくれたよ。商談も、利益が出るものなら乗ってくれるってさ。向こうが飛び付くような、利益が出る企画ある?」
姉の顔を伺いながら、聞けば。
「在るにはあるんだけど、頓挫してる企画があるの。ただ、他社に話すほどまでいってないの」
ふ~ん、そんなのあるんだ。
だったら、それ俺がやればいいよね。
「それ、俺にやらせてくれない?」
そう口にすれば。
「遥が?」
姉が驚いた顔をする。
「あんた、本業はどうするのよ」
「ん? あぁ、有給が貯まってるから、纏めて使ってしまおうかと思って……」
有給は、亜耶の行事関係以外で使ったことがないから(しかも、大体が半休)。
消化しきれてないんだよね。
「わかった」
姉が苦笑しながらそう言う。
「兎に角、その案件内用見せて。そこから案を練り直し社長に持ちかけるから……」
俺がそう告げると。
「遥がそういうのなら、一旦会社に戻らないとね」
姉のやる気に火が就いたみたいだ。
その間、俺たちのやり取りを只ボー然と見てるゆかり嬢。
このやり取りについていけないのは、ちょっと不味くないか?
一様、社長令嬢なんだよな。
そもそもこのお嬢さん、仕事してるのだろうか?
疑問が湧くが、今はそれどころではない。
会社に戻ってやることをせねば……。
俺たちは、ゆかり嬢をその場に残し姉の車が有る駐車場に向かった。
この場を亜耶が目撃してるとは、思っても見なかった。
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