聖女は憎悪で黒くなる

自己紹介

「そういえば、まだきちんとした自己紹介がまだでしたね。」

私達は今、私の家のリビングにいる。

「私の名前はアリサ。この村の人々の手助けをさせてもらっています。」

そういうと、勇者がいきなり立ち上がった。

「俺の名前はカインだ。よろしく、アリサ。」

カインは赤髪短髪で優しげな瞳、鍛えられて引き締まった肉体はとても頼もしく感じられた。

カインは私の手を握り上下にブンブンと振った。

「俺はダリル。よろしく。」

声のした方を向くと、槍を持った男がいた。

ダリルと名乗った男は肩辺りまで伸びた黒髪長髪で細身の高身長で手には身長と同じくらいの長い槍を持っている。

「じゃあ次は俺だな！俺はジルだ！よろしくな嬢ちゃん！」

次は少し暑苦しそうな男が言った。

すこし刈り上げた茶髪で大柄な体格、そして服の上からでもひと目でわかる筋肉。

筋肉の付き方や装備から考えるに恐らく武闘家だろう。

「次はウチやな！ウチはユーリ。踊り子やってるで！よろしく！」

聞いたことのない話し方だったので少し戸惑った。

ユーリと言った彼女は腰まで届く銀髪で、銀色の瞳、身につけている服は全て白一色で動きやすそうな軽装だが色んな所が露出している。

「・・・私はリリィです・・・・・・。」

最後の一人、彼女はそれっきり一言も発さなかった。

小柄な彼女は、全身をローブで覆っていてあまり良く特徴が分からない。

「リリィは普段から無口なんだ。別に警戒しているとかそういう訳じゃないから安心して。」

そう言ってカインはリリィの肩を寄せた。

リリィの顔が若干赤くなった。

｢では、私は夕食を作るのでキッチンに行きますね。何か要件があるなら何でも言ってくださいね！｣

私はカイン達にどんなご馳走を作ってあげようか考えながらキッチンに向かった。