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最高のメイク
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宝石箱のような時間。目を閉じるとあの感動が。
「芽愛!後夜祭行くよね?」
「あーうん。行こうかな」
汗ばむ七月。水分を摂っても摂ってもすぐに身体から蒸発してしまいそうな暑さ。水分不足だろうか。頭がぽーっとして意識がどこかへ行ってしまいそうな中、莉子に質問を投げかけられた。本当は帰りたかったけれど、高校生最後の夏。せっかくなのでこの学校祭を最後まで堪能してみよう。そう思った。
「始まりました!後夜祭!本日司会を務めますのは…」
生徒会選挙で見たことのあるような顔ぶれ。
「最初は二年C組のムードメーカーと二年D組のリーダーのラップバトルです!」
赤、黄、緑、青。クラブのような目まぐるしい色合いの照明。酔いそうだ。なんで来てしまったのだろうか。一刻も早く帰りたい。
次のカラオケ大会という名の歌自慢。時計とにらめっこしながら最後のダンス部の発表まできた。
あとちょっとで帰れる。わくわくしながら発表を見ようとしていた時、私の見方が百八十度変わってしまった。
某アイドルの曲を流しながら入場してくる部員たち。
みんなおそろいのチームTシャツに黒色のズボンやスカート。長さや形状に違いは多少あるけれど全員がモノトーンのコーデ。さほど個性はない。
けれどみんな個性の塊だ。踊り方に癖があるからだけじゃない。表情だ。二十人弱ほどの部員。センターで踊っている人に視線がいきがちだろうが、私は違った。
右から三番目。真ん中より右端の方が近い人。その子に視線を奪われた。目が離せない。
記憶に残したい。この瞬間を。そうだ。スマホに収めよう。
小さな媒体にキラキラを収納する。
「宝石箱」まさにこの言葉が似合う瞬間だった。
二曲目、三曲目。着々と終わりに近づいていく。
終わるな…。終わるな。さっきまでとは違う。終わってほしくないんだ。この時間が。
忘れたくない。
だから自分の細胞一つ一つに記憶させた。脳だけじゃない。目にも耳にも肌にも。
「ありがとうございました!」
音源以外の音が私の耳に届いた。あぁ。終わってしまった。
「後夜祭も終わりの時間が近づいてきました…」
司会の人が宴の終わりを告げる。
興奮が収まらない私は隣にいた莉子に聞く。
「あの人誰!」
「あ、あの人?」
体育館にいた人たちが帰っている中、落ち着きを取り戻した私は事細かに説明をする。
「結愛ちゃんのこと?」
顔の広い莉子は心当たりがあるようだった。名前が判明したので水を得た魚のようにまた騒ぎ出す。
森野結愛ちゃん。名前からしてもかわいい女の子。直接感想が言いたい。週明け私は結愛ちゃんのクラスへ行ってみることにした。
確かこのクラス。莉子に聞いたクラスは隣のクラスだった。隣なのに初めて見る子が大半を占めていた。まあ私がほとんどの人とのかかわりを遮断しているのが理由の一つであった。いや理由は一つしかないのかもしれない。
ステージで見た顔の女の子を探す。
………?
いない?部活の集まりがあって教室を留守にしているだけかもしれない。出直そう。
踵を返した。その時。
「芽愛!」
見知った声が私の名を呼んだ。
「なーにしてんの!」
「結愛ちゃん探してて」
「あっいるじゃん。話せた?」
「え?いなかったよ」
「へ?」
莉子の目線の先を見ると確かにひとりの女子がいた。感情がゼロのような面をまとった女子が。
「確かに顔は似てるけど雰囲気が全然ちが…」
ちょうどクラスメイトと話していたみたいで、笑顔が見れた。
あっっっっっっ!
「あの!」
ここ最近で一番大きな声が出た。脳より先に体が動く。気づいたら結愛ちゃんの目の前にいた。
「こ、この前の後夜祭みてました!」
「あ…ありがとうございます?」
困惑している推しを置いて私は続ける。
「表情管理えぐすぎて、見入っちゃいました!きらきらしてて笑顔もかわいくて…!」
止まらない。まとまってない言葉が止まらない。
「惚れました!推しになりました!私、芽愛っていうんですけど。結愛と芽愛どっちも愛って漢字入ってて運命なのかなーなんて思っちゃたり」
「あっ。ごめんなさい。語彙力ないんですけどどうしても伝えたくて…。一人で突っ走っちゃいました。忘れてください」
そう言って逃げた。信じられなかった。自分にこんな行動力があるなんて。けど恥ずかしすぎて穴があったら入りたかった。
「芽愛いた」
ちょっと息が上がっている莉子。
「急に逃げ出すからびっくりしちゃったよ」
追いかけてきてくれたみたいだった。
「ごめん。けど、けど!」
「うんうん。ちゃんと聞くから落ち着いて?」
深呼吸。その辺にある酸素をすべて吸い込む勢いで呼吸をする。
「さっきの人とステージ上の結愛ちゃんが同一人物だなんて思えなくて」
「それはなんで?」
「ステージの結愛ちゃんは笑顔がかわいくてキラキラしてて。けどさっきの子は表情に覇気がない感じで…」
「あー確かにね。どっちかといえば無表じょ」
「で!も!」
共感してくれている莉子の言葉遮る。
「さっき一瞬笑ってたの同じだった!失礼な話なんだけどさ。近くで見たら化粧っ気がなくてアイドルっぽくなんかないけど!笑った顔はとってもかわいくて!笑顔って最高のメイクなんだなぁって思ったの!」
「そっかそっか。よかったね」
私が興奮して長文を発するなんて珍しい。って言いたげなまなざしを私に向けていた。
「やっと見つけた」
莉子以外の声が耳に届いた。声の主は。
「さっきは褒めてくれてありがと」
口をとがらせて言う結愛ちゃん。ぶっきらぼうに一枚の紙を渡してくる。
「今度ここで踊るからよかったら来てよ」
「……!」
びっくりして声が出ない。
「ごめん。いやなら無理して来なくても。断っていいよ」
「いや行かせてください!」
地域のショッピングセンターに来た。ここで私の推しが踊るらしい。
「芽愛が最近生き生きしてて私は安心だよ」
母親の顔をした莉子が隣から声をかける。
「結愛ちゃんのオタクなんで!」
なんて会話していると曲が始まった。
この前の女の子らしいダンスと異なり、今日のはクールだ。表情。表情が…!身体の動きが繊細かつしなやかでダンスがうまいのなんて言うまでもない。結愛ちゃんは表情管理がえぐいのだ!普段のけだるそうな顔とはうって変わりその曲に合った表情を見せてくれる結愛ちゃんが神なのだ。
はぁぁぁぁ。今日も推しが尊い。尊すぎるぞ!結愛ちゃん!
『ちゅっ』
投げキッスの振りが入る。いま!いま!
今日もまたすぐ終わってしまった。幸せな時間。
「莉子!きいて!」
「はいはい。どうしたのかなー?」
「投げキッスの時私の方見てしてたんだよ!やばくない?」
「やばいのはあんたのテンションだよ」
「へ?」
「んー?なんでもないよー。ファンサしてもらえてよかったね」
「うん!」
「芽愛ちゃん。莉子ちゃん」
私たちの名前を呼んでくれたのは!
「結愛ちゃん!今日も一番かわいかったです!最高でしたぁ」
さっきとは違う表情を向けてくる結愛ちゃん。いろいろな表情を見れるなんて私は幸せ者過ぎて明日死ぬのかもしれない。
「今日は来てくれてありがとう。うれしかった」
ちょっと微笑んでくれる結愛ちゃん。
「わらってるぅ」
「えぇ…」
困惑する結愛ちゃん。それすらもかわいい。
「あ。この変な人は無視していいよー」
莉子が間に入ってくれたので困惑結愛ちゃんはすぐに消え去った。
「今日は一つ提案があるんだよね」
「どうしたの?結愛ちゃん」
「芽愛ちゃんになんだけど。ダンス部のマネ募集してるんだよね」
「つまり…!近くで推せるってことですか?」
「推すとかよくわかんないけど」
言いづらそうな表情を浮かべて言う。
「芽愛ちゃんがマネしてくれたらうれしいなって」
「うっっっっ」
「芽愛ー?しぬなー?」
「マネやります!やらせてください!」
勢いよく言った私に最高のメイクをまとった顔を向けて言う。
「あ、ありがとう…!」
あぁ。この子からもう目が離せない。
「一生推させてください!」
「芽愛!後夜祭行くよね?」
「あーうん。行こうかな」
汗ばむ七月。水分を摂っても摂ってもすぐに身体から蒸発してしまいそうな暑さ。水分不足だろうか。頭がぽーっとして意識がどこかへ行ってしまいそうな中、莉子に質問を投げかけられた。本当は帰りたかったけれど、高校生最後の夏。せっかくなのでこの学校祭を最後まで堪能してみよう。そう思った。
「始まりました!後夜祭!本日司会を務めますのは…」
生徒会選挙で見たことのあるような顔ぶれ。
「最初は二年C組のムードメーカーと二年D組のリーダーのラップバトルです!」
赤、黄、緑、青。クラブのような目まぐるしい色合いの照明。酔いそうだ。なんで来てしまったのだろうか。一刻も早く帰りたい。
次のカラオケ大会という名の歌自慢。時計とにらめっこしながら最後のダンス部の発表まできた。
あとちょっとで帰れる。わくわくしながら発表を見ようとしていた時、私の見方が百八十度変わってしまった。
某アイドルの曲を流しながら入場してくる部員たち。
みんなおそろいのチームTシャツに黒色のズボンやスカート。長さや形状に違いは多少あるけれど全員がモノトーンのコーデ。さほど個性はない。
けれどみんな個性の塊だ。踊り方に癖があるからだけじゃない。表情だ。二十人弱ほどの部員。センターで踊っている人に視線がいきがちだろうが、私は違った。
右から三番目。真ん中より右端の方が近い人。その子に視線を奪われた。目が離せない。
記憶に残したい。この瞬間を。そうだ。スマホに収めよう。
小さな媒体にキラキラを収納する。
「宝石箱」まさにこの言葉が似合う瞬間だった。
二曲目、三曲目。着々と終わりに近づいていく。
終わるな…。終わるな。さっきまでとは違う。終わってほしくないんだ。この時間が。
忘れたくない。
だから自分の細胞一つ一つに記憶させた。脳だけじゃない。目にも耳にも肌にも。
「ありがとうございました!」
音源以外の音が私の耳に届いた。あぁ。終わってしまった。
「後夜祭も終わりの時間が近づいてきました…」
司会の人が宴の終わりを告げる。
興奮が収まらない私は隣にいた莉子に聞く。
「あの人誰!」
「あ、あの人?」
体育館にいた人たちが帰っている中、落ち着きを取り戻した私は事細かに説明をする。
「結愛ちゃんのこと?」
顔の広い莉子は心当たりがあるようだった。名前が判明したので水を得た魚のようにまた騒ぎ出す。
森野結愛ちゃん。名前からしてもかわいい女の子。直接感想が言いたい。週明け私は結愛ちゃんのクラスへ行ってみることにした。
確かこのクラス。莉子に聞いたクラスは隣のクラスだった。隣なのに初めて見る子が大半を占めていた。まあ私がほとんどの人とのかかわりを遮断しているのが理由の一つであった。いや理由は一つしかないのかもしれない。
ステージで見た顔の女の子を探す。
………?
いない?部活の集まりがあって教室を留守にしているだけかもしれない。出直そう。
踵を返した。その時。
「芽愛!」
見知った声が私の名を呼んだ。
「なーにしてんの!」
「結愛ちゃん探してて」
「あっいるじゃん。話せた?」
「え?いなかったよ」
「へ?」
莉子の目線の先を見ると確かにひとりの女子がいた。感情がゼロのような面をまとった女子が。
「確かに顔は似てるけど雰囲気が全然ちが…」
ちょうどクラスメイトと話していたみたいで、笑顔が見れた。
あっっっっっっ!
「あの!」
ここ最近で一番大きな声が出た。脳より先に体が動く。気づいたら結愛ちゃんの目の前にいた。
「こ、この前の後夜祭みてました!」
「あ…ありがとうございます?」
困惑している推しを置いて私は続ける。
「表情管理えぐすぎて、見入っちゃいました!きらきらしてて笑顔もかわいくて…!」
止まらない。まとまってない言葉が止まらない。
「惚れました!推しになりました!私、芽愛っていうんですけど。結愛と芽愛どっちも愛って漢字入ってて運命なのかなーなんて思っちゃたり」
「あっ。ごめんなさい。語彙力ないんですけどどうしても伝えたくて…。一人で突っ走っちゃいました。忘れてください」
そう言って逃げた。信じられなかった。自分にこんな行動力があるなんて。けど恥ずかしすぎて穴があったら入りたかった。
「芽愛いた」
ちょっと息が上がっている莉子。
「急に逃げ出すからびっくりしちゃったよ」
追いかけてきてくれたみたいだった。
「ごめん。けど、けど!」
「うんうん。ちゃんと聞くから落ち着いて?」
深呼吸。その辺にある酸素をすべて吸い込む勢いで呼吸をする。
「さっきの人とステージ上の結愛ちゃんが同一人物だなんて思えなくて」
「それはなんで?」
「ステージの結愛ちゃんは笑顔がかわいくてキラキラしてて。けどさっきの子は表情に覇気がない感じで…」
「あー確かにね。どっちかといえば無表じょ」
「で!も!」
共感してくれている莉子の言葉遮る。
「さっき一瞬笑ってたの同じだった!失礼な話なんだけどさ。近くで見たら化粧っ気がなくてアイドルっぽくなんかないけど!笑った顔はとってもかわいくて!笑顔って最高のメイクなんだなぁって思ったの!」
「そっかそっか。よかったね」
私が興奮して長文を発するなんて珍しい。って言いたげなまなざしを私に向けていた。
「やっと見つけた」
莉子以外の声が耳に届いた。声の主は。
「さっきは褒めてくれてありがと」
口をとがらせて言う結愛ちゃん。ぶっきらぼうに一枚の紙を渡してくる。
「今度ここで踊るからよかったら来てよ」
「……!」
びっくりして声が出ない。
「ごめん。いやなら無理して来なくても。断っていいよ」
「いや行かせてください!」
地域のショッピングセンターに来た。ここで私の推しが踊るらしい。
「芽愛が最近生き生きしてて私は安心だよ」
母親の顔をした莉子が隣から声をかける。
「結愛ちゃんのオタクなんで!」
なんて会話していると曲が始まった。
この前の女の子らしいダンスと異なり、今日のはクールだ。表情。表情が…!身体の動きが繊細かつしなやかでダンスがうまいのなんて言うまでもない。結愛ちゃんは表情管理がえぐいのだ!普段のけだるそうな顔とはうって変わりその曲に合った表情を見せてくれる結愛ちゃんが神なのだ。
はぁぁぁぁ。今日も推しが尊い。尊すぎるぞ!結愛ちゃん!
『ちゅっ』
投げキッスの振りが入る。いま!いま!
今日もまたすぐ終わってしまった。幸せな時間。
「莉子!きいて!」
「はいはい。どうしたのかなー?」
「投げキッスの時私の方見てしてたんだよ!やばくない?」
「やばいのはあんたのテンションだよ」
「へ?」
「んー?なんでもないよー。ファンサしてもらえてよかったね」
「うん!」
「芽愛ちゃん。莉子ちゃん」
私たちの名前を呼んでくれたのは!
「結愛ちゃん!今日も一番かわいかったです!最高でしたぁ」
さっきとは違う表情を向けてくる結愛ちゃん。いろいろな表情を見れるなんて私は幸せ者過ぎて明日死ぬのかもしれない。
「今日は来てくれてありがとう。うれしかった」
ちょっと微笑んでくれる結愛ちゃん。
「わらってるぅ」
「えぇ…」
困惑する結愛ちゃん。それすらもかわいい。
「あ。この変な人は無視していいよー」
莉子が間に入ってくれたので困惑結愛ちゃんはすぐに消え去った。
「今日は一つ提案があるんだよね」
「どうしたの?結愛ちゃん」
「芽愛ちゃんになんだけど。ダンス部のマネ募集してるんだよね」
「つまり…!近くで推せるってことですか?」
「推すとかよくわかんないけど」
言いづらそうな表情を浮かべて言う。
「芽愛ちゃんがマネしてくれたらうれしいなって」
「うっっっっ」
「芽愛ー?しぬなー?」
「マネやります!やらせてください!」
勢いよく言った私に最高のメイクをまとった顔を向けて言う。
「あ、ありがとう…!」
あぁ。この子からもう目が離せない。
「一生推させてください!」
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