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【8】再始動
剣に誓って
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突如沙蘭にあらわれた魔物。騒がしいと思いながら翼を斬り落とした。飛ばれては厄介だ。それに、痛覚はあるらしい。再生する様子もない。問題は『彼女』がどこにも見あたらないことだ。
刀を左手に握り、銀の長髪と黒いマントが微かな風に揺れる。
まさか、遅かっただろうか。
沙蘭に身を潜め、動く機会を待った。沙蘭はおおらかな国だ。よくできた城主もいる慣れ親しんだ場所でもあった。
自分が奮う腕を身につけたのは、もう数百年と前だ。
この国の者は、多くを話さなくても事情があると察して、詮索もしない。
過ごしやすかった。いっそ、余生をここで身を馴染ませてもいいとは思っていたが、この騒動に自然と奮起した。
魔物とは別に、騒ぎ散らした者は消えた。
異様な血の跡はあったが、屋根の上から見ていた限り、死者は見受けられなかった。
この血の主以外は――。
間もなく沙蘭の使いが来るだろう。その前に始末をつけ、彼女の話を聞きたい。自分を殺すこともできたはずの、赤毛の美しい女性に、なぜ自分を生かしたのかと問い詰めたい。
見間違いだったのだろうか。彼女がいれば戦いに身を奮わせるかもしれないが。
左手に切り抜けた大蛇の血が付着する。背後の塊はもう動いていない。
アイラとの死闘で負傷した傷は癒えていないが、彼にとってはいとも容易い始末だった。再生する様子はやはりない。
大振りで、しかも背には翼を持つ異形な生き物だった。始末はつけた。あとは使者か、役人にでも任せよう。
クディフは慣れた様子で外壁を蹴り上げ、手頃な屋根の上に立った。
二本ほど通りを行った先で、何人かの役人と頭をお団子に結ったそれなりの身分の者が見える。指揮を取り、状況の確認をしているようだ。間もなく到着するだろう。
しかし、本当に見間違いだったのだろうか。
あたりを見渡すと、不自然に大きく崩れた民家を見つけた。表通りを抜け、裏通りの民家にまで貫かれている。
役人たちは、撃破した翼の生えた大蛇に群がっていた。自分は崩れた民家を見よう。
あえて目立たぬように屋根を移り、民家の間に降りた。
人目を避け、裏通りへ足を運ぶと、崩れた屋根と瓦礫に身を沈めた赤毛の美しい女性を見つけた。
見間違えるはずがない。探していた『彼女』、ミティアだ。
クディフは崩れを警戒せず、ミティアの体を起こす。
軽い体、華奢な腕は右が肩から真っ赤だ。腰に身につけていたポーチや剣がベルトから外れ、地面に虚しく落ちている。
かなり激しく打ちつけられたのだろう。ぐったりとしている。禁忌の魔法、治癒魔法は使わなかったのだろうか。そういえば、彼女の左腕には腕輪がない。
足に砕け割れた腕輪が当たった。打ちつけられて壊れたのなら、砕けかけていたものだ、仕方ない。まだ壊れていなかったのだって誤差だったと思うくらいだった。
禁忌の魔法、治癒魔法は使われなかった。
――この者の末路が、こんなものでよかったのだろうか。
仲間に囲まれ、人を助け、たくさんのものを築いたに違いない。
一度は自分が絶望を与え、殺そうとした。深手を負っていた自分を助けると逃した。とんでもないお人好しだ。この行い、彼女は誰よりも人間らしい。
かつて、自分が仕えた王女に似ている。
仲間は見当たらない。一人で何を抱え、最後を迎えたのだろうか。
この笑顔……なぜ、絶望しなかったのだろうか。生きたいと強く願えば、これは眠っているだけに過ぎなかっただろうに……。
個人的に彼女の中の半身に会いたかった。剣に誓った主君に、王女に。
王女は家族を、妹を、国を愛し、他種族であった自分にも分け隔てなく接してくれた。心を許し、側に就かせるなど、身に余る光栄だった。
王女は野心を持った臣下に唆され、国と民のためだと信じ込みながら、まつりごとへ参加した。それが、神族をはじめ、世界を滅ぼすきっかけになろうとは思いもせず。
自分は国を不在にしていたため、王女の最期は知らなかった。ヒアノスの国政が招き、人間との争いで生み出された邪神龍に食われてしまったものと思っていたが、違った。
今から百年ほど前に、ずっと閉ざされていたフィラノスの地下牢で、王女の遺体がミイラ状態となって発見され、世に情報が出回った。だが、数日で闇に葬られた情報だ。
現代ならば、世紀の大発見とまで称され、学者や研究者が血眼になって当時を掘り返すだろう。それこそ人間が好きな正義である、『真実』を明らかにしようとする。
だが、その期待も虚しく、『なかったもの』としてもみ消された。今を支配しているフィラノスの仕業だと理解した。
――都合が悪いからだ。
王女の手がかりは『ある男』が持っていた。
己が悪の道へ染まる発端となった出会いである。
王女を宿した『彼女』に期待していた。
期待していたのは、王女に会うことだけではない。ミティアと呼ばれ、皆に親しまれていた存在は、太陽のように輝いて見えた。己の運命に翻弄されながら、それでも力強くなっていく彼女は眩しかった。
その彼女になぜ生かされたのか、聞くことは叶わないのないのだろうか。
「天は、粋な最期をくれるものですね……」
血を滲ませる口が言葉を発した。
冷たい彼女の体が震える。ミティアのとぼけた口調ではない。
ゆったりとした口調だ。動かせるのは口だけ。彼女は目を開けないようだ。
「まさか……」
「懐かしい鈴の音……そこにいるのはクディフですね?」
彼女の中のもう一人がクディフの名を口にした。呼び慣れている。そう、彼女は。
「セティ様……」
「わたくしを、探していたのでしょう?」
長いまつ毛がほのかに動く。ほとんど瞬けないほど弱々しい。
「この者が羨ましい……この者に生きてもらいたい、もう、よいでしょう?」
「そう……ですね……」
「クディフ、苦労をかけてごめんなさい。わたくしの過ちを、真実を、世界に告げて。これからその剣は、信じる者の為に振るうのです……」
「……」
剣に誓った王女に諭された。真実、重い言葉だ。歴史の教科書や書物から消された遺産である。
「ここからは、彼女の物語、です……」
うっすらと瞼から緑色の澄んだ瞳が覗いた。
「セティ様……」
「わたくしにとっての絶望……この者が朽ちることです。そして、この争いの発端の力は、消えるべきもの……です……」
言葉が消えるように途切れた。
かろうじて動く左手がケープの上に移動する。血で汚れた手のひらが胸の上に添えられた。クディフはその手を握った。
「あなたにお仕えできたことを、何よりも誇りに思います……」
クディフが告げたのは、ずっと彼女に伝えたかった言葉だ。
彼女は再び目を閉じ、浅く息を吐いた。その口元は、ほんのりと、優しく笑う。
「ありが、とう……あなたの手は……こん、なに、あたたか……い……」
白昼にも限らず、天を突き抜ける強い光が沙蘭で目撃された。
主君の最後の願いを、叶えなくては。
なぜ、世界の生贄は必要だったのか。
なぜ、彼女が選ばれたのか。
禁忌の魔法を使う者が存在した。
死者をも蘇えらせるのではないかと、強い魔力を持った者が。
命を削る行為。命を転換するとも言える行為。神族の中でも確認されたのは彼女だけだった。他にもいたのかもしれないが。
文献には名前しか残っていない。何をした人なのか。どんな貢献をした人なのか。
ほとんど残っていない。
セティ・オールフィ・ヒアノス
ヒアノス国、国を愛した王の器を持つ、心優しき女性。
彼女は禁忌の魔法などなくても、人々の心を癒す女性だった。
輝いた存在だった彼女を巡って、欲深い者は戦争を起こした。
失われつつあった思いやり、助け合い、そんなものは彼女には意識しなくても当然のものだった。未来の王らしくないと、よくない噂を立てる者もいた。
王女だったかもしれない。
神族だったかもしれない。
特別な力を持っていたかもしれない。
それでも、普通の女性だった。
刀を左手に握り、銀の長髪と黒いマントが微かな風に揺れる。
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自分が奮う腕を身につけたのは、もう数百年と前だ。
この国の者は、多くを話さなくても事情があると察して、詮索もしない。
過ごしやすかった。いっそ、余生をここで身を馴染ませてもいいとは思っていたが、この騒動に自然と奮起した。
魔物とは別に、騒ぎ散らした者は消えた。
異様な血の跡はあったが、屋根の上から見ていた限り、死者は見受けられなかった。
この血の主以外は――。
間もなく沙蘭の使いが来るだろう。その前に始末をつけ、彼女の話を聞きたい。自分を殺すこともできたはずの、赤毛の美しい女性に、なぜ自分を生かしたのかと問い詰めたい。
見間違いだったのだろうか。彼女がいれば戦いに身を奮わせるかもしれないが。
左手に切り抜けた大蛇の血が付着する。背後の塊はもう動いていない。
アイラとの死闘で負傷した傷は癒えていないが、彼にとってはいとも容易い始末だった。再生する様子はやはりない。
大振りで、しかも背には翼を持つ異形な生き物だった。始末はつけた。あとは使者か、役人にでも任せよう。
クディフは慣れた様子で外壁を蹴り上げ、手頃な屋根の上に立った。
二本ほど通りを行った先で、何人かの役人と頭をお団子に結ったそれなりの身分の者が見える。指揮を取り、状況の確認をしているようだ。間もなく到着するだろう。
しかし、本当に見間違いだったのだろうか。
あたりを見渡すと、不自然に大きく崩れた民家を見つけた。表通りを抜け、裏通りの民家にまで貫かれている。
役人たちは、撃破した翼の生えた大蛇に群がっていた。自分は崩れた民家を見よう。
あえて目立たぬように屋根を移り、民家の間に降りた。
人目を避け、裏通りへ足を運ぶと、崩れた屋根と瓦礫に身を沈めた赤毛の美しい女性を見つけた。
見間違えるはずがない。探していた『彼女』、ミティアだ。
クディフは崩れを警戒せず、ミティアの体を起こす。
軽い体、華奢な腕は右が肩から真っ赤だ。腰に身につけていたポーチや剣がベルトから外れ、地面に虚しく落ちている。
かなり激しく打ちつけられたのだろう。ぐったりとしている。禁忌の魔法、治癒魔法は使わなかったのだろうか。そういえば、彼女の左腕には腕輪がない。
足に砕け割れた腕輪が当たった。打ちつけられて壊れたのなら、砕けかけていたものだ、仕方ない。まだ壊れていなかったのだって誤差だったと思うくらいだった。
禁忌の魔法、治癒魔法は使われなかった。
――この者の末路が、こんなものでよかったのだろうか。
仲間に囲まれ、人を助け、たくさんのものを築いたに違いない。
一度は自分が絶望を与え、殺そうとした。深手を負っていた自分を助けると逃した。とんでもないお人好しだ。この行い、彼女は誰よりも人間らしい。
かつて、自分が仕えた王女に似ている。
仲間は見当たらない。一人で何を抱え、最後を迎えたのだろうか。
この笑顔……なぜ、絶望しなかったのだろうか。生きたいと強く願えば、これは眠っているだけに過ぎなかっただろうに……。
個人的に彼女の中の半身に会いたかった。剣に誓った主君に、王女に。
王女は家族を、妹を、国を愛し、他種族であった自分にも分け隔てなく接してくれた。心を許し、側に就かせるなど、身に余る光栄だった。
王女は野心を持った臣下に唆され、国と民のためだと信じ込みながら、まつりごとへ参加した。それが、神族をはじめ、世界を滅ぼすきっかけになろうとは思いもせず。
自分は国を不在にしていたため、王女の最期は知らなかった。ヒアノスの国政が招き、人間との争いで生み出された邪神龍に食われてしまったものと思っていたが、違った。
今から百年ほど前に、ずっと閉ざされていたフィラノスの地下牢で、王女の遺体がミイラ状態となって発見され、世に情報が出回った。だが、数日で闇に葬られた情報だ。
現代ならば、世紀の大発見とまで称され、学者や研究者が血眼になって当時を掘り返すだろう。それこそ人間が好きな正義である、『真実』を明らかにしようとする。
だが、その期待も虚しく、『なかったもの』としてもみ消された。今を支配しているフィラノスの仕業だと理解した。
――都合が悪いからだ。
王女の手がかりは『ある男』が持っていた。
己が悪の道へ染まる発端となった出会いである。
王女を宿した『彼女』に期待していた。
期待していたのは、王女に会うことだけではない。ミティアと呼ばれ、皆に親しまれていた存在は、太陽のように輝いて見えた。己の運命に翻弄されながら、それでも力強くなっていく彼女は眩しかった。
その彼女になぜ生かされたのか、聞くことは叶わないのないのだろうか。
「天は、粋な最期をくれるものですね……」
血を滲ませる口が言葉を発した。
冷たい彼女の体が震える。ミティアのとぼけた口調ではない。
ゆったりとした口調だ。動かせるのは口だけ。彼女は目を開けないようだ。
「まさか……」
「懐かしい鈴の音……そこにいるのはクディフですね?」
彼女の中のもう一人がクディフの名を口にした。呼び慣れている。そう、彼女は。
「セティ様……」
「わたくしを、探していたのでしょう?」
長いまつ毛がほのかに動く。ほとんど瞬けないほど弱々しい。
「この者が羨ましい……この者に生きてもらいたい、もう、よいでしょう?」
「そう……ですね……」
「クディフ、苦労をかけてごめんなさい。わたくしの過ちを、真実を、世界に告げて。これからその剣は、信じる者の為に振るうのです……」
「……」
剣に誓った王女に諭された。真実、重い言葉だ。歴史の教科書や書物から消された遺産である。
「ここからは、彼女の物語、です……」
うっすらと瞼から緑色の澄んだ瞳が覗いた。
「セティ様……」
「わたくしにとっての絶望……この者が朽ちることです。そして、この争いの発端の力は、消えるべきもの……です……」
言葉が消えるように途切れた。
かろうじて動く左手がケープの上に移動する。血で汚れた手のひらが胸の上に添えられた。クディフはその手を握った。
「あなたにお仕えできたことを、何よりも誇りに思います……」
クディフが告げたのは、ずっと彼女に伝えたかった言葉だ。
彼女は再び目を閉じ、浅く息を吐いた。その口元は、ほんのりと、優しく笑う。
「ありが、とう……あなたの手は……こん、なに、あたたか……い……」
白昼にも限らず、天を突き抜ける強い光が沙蘭で目撃された。
主君の最後の願いを、叶えなくては。
なぜ、世界の生贄は必要だったのか。
なぜ、彼女が選ばれたのか。
禁忌の魔法を使う者が存在した。
死者をも蘇えらせるのではないかと、強い魔力を持った者が。
命を削る行為。命を転換するとも言える行為。神族の中でも確認されたのは彼女だけだった。他にもいたのかもしれないが。
文献には名前しか残っていない。何をした人なのか。どんな貢献をした人なのか。
ほとんど残っていない。
セティ・オールフィ・ヒアノス
ヒアノス国、国を愛した王の器を持つ、心優しき女性。
彼女は禁忌の魔法などなくても、人々の心を癒す女性だった。
輝いた存在だった彼女を巡って、欲深い者は戦争を起こした。
失われつつあった思いやり、助け合い、そんなものは彼女には意識しなくても当然のものだった。未来の王らしくないと、よくない噂を立てる者もいた。
王女だったかもしれない。
神族だったかもしれない。
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