【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される

風子

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ヴィルside1

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二人の出会いは一年前のことである

ヴィルドルフの国はアルンフォルトという大国で、周りにはいくつもの小国があった
大国アルンフォルトと繋がりを持ちたい小国は、常に王太子との交流を求めて誘いが絶えなかった
ヴィルドルフの父国王は、どの国と王子の婚姻を結べばより国が豊かになるか情勢を見極めていた
隣国ブルボマーナもそのひとつ
ブルボマーナは小国だが海に面していて豊かな国であった
国王も穏やかな人柄で、戦いを好まず両国間の利益になる道を共に探せる相手であった
そんな時、隣国ブルボマーナとの外交の仕事に勉強の為と王太子ヴィルドルフに同行が命じられた



「ヴィル、お前の目でブルボマーナをよく見て、どんな国であるか父に教えよ」

俺は正直戸惑っていた
なぜなら、外交の仕事に王妃主催の茶会が組み込まれていたからである
政略結婚の為に婚約者を選ばせられるのではないかと思ったからだ
今まで避けていたことが、いよいよ現実味を帯びるのを感じた
俺はあと数日で16となる
アルンフォルトには、王太子は18の年の建国祭に結婚式を挙げる風習があり、次期国王となるヴィルドルフは妃を娶らねばならない
うんざりする風習である
今までも夜会だ茶会だと出席させられ、香水臭いうるさい令嬢に囲まれ皆自分が自分がと主張が強く、こんな奴らが妃になるのかと思うと吐き気がしていた
それでも王太子として、国の為になる相手と結婚しなければならない
愛情など無くとも、これも王の務めだと諦めていた
今度は隣国で選んでこいとでも言うのだろうか

父は俺の顔を見ると笑った

「私は王であるが、そなたの父でもあるのだぞ。我が子の幸せを願っておる。
ブルボマーナの離宮には秘密の宝石が隠されていると聞く。目も眩むような宝石らしいぞ。こっそり見てくるがよいぞ」

国王は父親の顔をしてニヤリと笑った

何のことだ
俺は宝石に興味は無い
何が言いたい
建国祭の日まではあと2年半ほど‥
気が重い

外交には王妃である母が同行することになっていた
やはりそういうことだろう
女性の目から見ることも必要なのだと言われているようだった

ブルボマーナの宮殿は、青く金の装飾が美しい、海を思わせる宮殿だった


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