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第9部 倒錯のイグニス
#62 触姦②
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まだヴァージンなのか、若い看護師のキスはひどくぎこちないものだった。
尖らせた唇で、小鳥が餌をついばむように、杏里の半ば開いた唇をおずおずとつついてくる。
看護師はすでに白衣を脱ぎ捨て、裸同然の格好だ。
薄いピンクのブラとショーツだけを身に着けた身体は、しなやかで肌に張りがあり、野生の雌猫のようだった。
杏里はその首を両手で抱き寄せ、ただうっとりと目を閉じていた。
このエピソードの意味は何なのか。
恍惚感に身を任せながら、小説の登場人物になったつもりで、そんなことを考えてみる。
しばらく思考を巡らせ、やがて思い至ったのは、これはもしかして、原点に返れというメッセージではないのかということだ。
誰からのメッセージかといえば、思い浮かぶのは、そう、やはりあのサイコジェニーしかいない。
強大な精神感応力を持つ生まれついての不具者、サイコジェニーは、杏里にとって今や生き神のようなものだ。
彼女なら、目的を果たすためなら、人心を操って、さまざまなシチュエーションを生み出すことができるのではないかと、そう勘繰らずにはいられない。
もしかしたら、杏里にあの2体の変異外来種をけしかけたのも、彼女自身なのかもしれない。
今となっては、そんな気さえするほどだ。
だとすれば、この若い看護助手との情事は、タナトス本来の姿勢を見直せ、ということではないのか…?
こちらから、決して攻撃してはいけない。
そう、ジェニーは言った。
タナトスは、ただされるがまま、相手に身を委ねるのが、正しい在り方なのだと。
百戦錬磨の杏里にとって、目の前の娘を絶頂に導くことなど、正直、その気になれば赤子の手をひねるようなものである。
だが、本当はそれではいけないのだ。
相手に直接快感を与えるのが、タナトスの目的ではない。
真の”浄化”は、あくまでも相手が行為の主体とならなければならない。
相手が杏里の肉体を己の趣向に合わせて好きなだけ弄び、他者への破壊衝動を解放しなければならないのだ。
だから、杏里は自分からは動かないことにした。
杏里が抵抗しないことに勇を得て、看護師の行動が次第に大胆になっていく。
杏里の唇を舌で割り、舌と舌とをからませ合いながら、両手で杏里の乳首をつねり上げている。
サディスティックなくらい乳首を痛めつけたほうが杏里が悦ぶことを、経験から知ったに違いなかった。
「わたしは席を外すことにするわ。一緒に”浄化”されちゃったら、業務に支障をきたすもの」
女医がそう言い残し、カーテンをめくって外へと出ていく気配がした。
恥部への愛撫が消え、軽く失望しかけた杏里だったが、幸いなことに、それは杞憂だったようだ。
今や獣の本性を目覚めさせた看護師が、片手で杏里の乳首を弄びながら、空いたほうの手を股間に伸ばしてきたのである。
舌を吸われ、乳首をねじ切るようにつねられ、体内に挿入された指で蜜壺をかき回され、
「あふ、あ、あ、あ、ああんっ!」
くぐもった声で喘ぎ、ベッドの上で、杏里は跳ねた。
その痴態に更なる興奮を覚えたのか、看護師の娘が、狂ったように杏里の丸い乳房にむしゃぶりついてきた。
空いているほうの乳首を、その前歯ががりりと噛んだ。
痛みはすぐに快感へと翻訳され、杏里の性中枢に稲妻が奔る。
いつのまにか、杏里は自分の指をくわえている。
それを、愛しい男のペニスでもしゃぶるように舐め回す。
そうすることで、快感が極限にまで高まった時、
看護師の愛撫に力がこもり、陰核と乳首を同時につままれ、引っ張られた。
「いくっ! いくうう!」
杏里の乳頭と膣口から、熱い液体が迸ったのはその時だ。
乳首から噴き出した大量の愛液が、娘の口の中いっぱいにぶちまけられる。
股間からほとばしった生ぬるい汁が、娘の右手をぐっしょり濡らし、音を立ててシーツの上に滴り落ちた。
いけた。
途方もない脱力感、そして深い安堵の念とともに、杏里の脳裏にまず浮かんだのはそのことだった。
久しぶりに、本当にごく自然に、私はオルガスムスに達することができたのだ…。
「ああ…ん」
自分のものではない喘ぎ声が聞こえてきた。
看護師が、ひとり、悶えていた。
当然といえば、当然の既決だった。
露出した肌に杏里の淫汁を浴び、あまつさえそれをダイレクトに飲み干した娘の身体に、変化が起こらぬはずがない。
はあ、はあ、はあ、はあ…。
娘の息はふいごのように荒くなっている。
やがて、自分の乳房を片手で揉みしだき、もう一方の手で、ショーツの隙間から陰部をまさぐり始めた。
ぐちゅぐちゅという粘り気のある音が高くなる。
徐々に指の動きが速くなっているのだ。
がくがくと娘が身体を震わせ始めた。
「あううっ!」
ふいにかっと目を見開き、悲鳴のような声を上げた。
白眼を剥いて唇の端から涎を垂らした娘が、へなへなと床にへたりこむのに、長くはかからなかった。
尖らせた唇で、小鳥が餌をついばむように、杏里の半ば開いた唇をおずおずとつついてくる。
看護師はすでに白衣を脱ぎ捨て、裸同然の格好だ。
薄いピンクのブラとショーツだけを身に着けた身体は、しなやかで肌に張りがあり、野生の雌猫のようだった。
杏里はその首を両手で抱き寄せ、ただうっとりと目を閉じていた。
このエピソードの意味は何なのか。
恍惚感に身を任せながら、小説の登場人物になったつもりで、そんなことを考えてみる。
しばらく思考を巡らせ、やがて思い至ったのは、これはもしかして、原点に返れというメッセージではないのかということだ。
誰からのメッセージかといえば、思い浮かぶのは、そう、やはりあのサイコジェニーしかいない。
強大な精神感応力を持つ生まれついての不具者、サイコジェニーは、杏里にとって今や生き神のようなものだ。
彼女なら、目的を果たすためなら、人心を操って、さまざまなシチュエーションを生み出すことができるのではないかと、そう勘繰らずにはいられない。
もしかしたら、杏里にあの2体の変異外来種をけしかけたのも、彼女自身なのかもしれない。
今となっては、そんな気さえするほどだ。
だとすれば、この若い看護助手との情事は、タナトス本来の姿勢を見直せ、ということではないのか…?
こちらから、決して攻撃してはいけない。
そう、ジェニーは言った。
タナトスは、ただされるがまま、相手に身を委ねるのが、正しい在り方なのだと。
百戦錬磨の杏里にとって、目の前の娘を絶頂に導くことなど、正直、その気になれば赤子の手をひねるようなものである。
だが、本当はそれではいけないのだ。
相手に直接快感を与えるのが、タナトスの目的ではない。
真の”浄化”は、あくまでも相手が行為の主体とならなければならない。
相手が杏里の肉体を己の趣向に合わせて好きなだけ弄び、他者への破壊衝動を解放しなければならないのだ。
だから、杏里は自分からは動かないことにした。
杏里が抵抗しないことに勇を得て、看護師の行動が次第に大胆になっていく。
杏里の唇を舌で割り、舌と舌とをからませ合いながら、両手で杏里の乳首をつねり上げている。
サディスティックなくらい乳首を痛めつけたほうが杏里が悦ぶことを、経験から知ったに違いなかった。
「わたしは席を外すことにするわ。一緒に”浄化”されちゃったら、業務に支障をきたすもの」
女医がそう言い残し、カーテンをめくって外へと出ていく気配がした。
恥部への愛撫が消え、軽く失望しかけた杏里だったが、幸いなことに、それは杞憂だったようだ。
今や獣の本性を目覚めさせた看護師が、片手で杏里の乳首を弄びながら、空いたほうの手を股間に伸ばしてきたのである。
舌を吸われ、乳首をねじ切るようにつねられ、体内に挿入された指で蜜壺をかき回され、
「あふ、あ、あ、あ、ああんっ!」
くぐもった声で喘ぎ、ベッドの上で、杏里は跳ねた。
その痴態に更なる興奮を覚えたのか、看護師の娘が、狂ったように杏里の丸い乳房にむしゃぶりついてきた。
空いているほうの乳首を、その前歯ががりりと噛んだ。
痛みはすぐに快感へと翻訳され、杏里の性中枢に稲妻が奔る。
いつのまにか、杏里は自分の指をくわえている。
それを、愛しい男のペニスでもしゃぶるように舐め回す。
そうすることで、快感が極限にまで高まった時、
看護師の愛撫に力がこもり、陰核と乳首を同時につままれ、引っ張られた。
「いくっ! いくうう!」
杏里の乳頭と膣口から、熱い液体が迸ったのはその時だ。
乳首から噴き出した大量の愛液が、娘の口の中いっぱいにぶちまけられる。
股間からほとばしった生ぬるい汁が、娘の右手をぐっしょり濡らし、音を立ててシーツの上に滴り落ちた。
いけた。
途方もない脱力感、そして深い安堵の念とともに、杏里の脳裏にまず浮かんだのはそのことだった。
久しぶりに、本当にごく自然に、私はオルガスムスに達することができたのだ…。
「ああ…ん」
自分のものではない喘ぎ声が聞こえてきた。
看護師が、ひとり、悶えていた。
当然といえば、当然の既決だった。
露出した肌に杏里の淫汁を浴び、あまつさえそれをダイレクトに飲み干した娘の身体に、変化が起こらぬはずがない。
はあ、はあ、はあ、はあ…。
娘の息はふいごのように荒くなっている。
やがて、自分の乳房を片手で揉みしだき、もう一方の手で、ショーツの隙間から陰部をまさぐり始めた。
ぐちゅぐちゅという粘り気のある音が高くなる。
徐々に指の動きが速くなっているのだ。
がくがくと娘が身体を震わせ始めた。
「あううっ!」
ふいにかっと目を見開き、悲鳴のような声を上げた。
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