激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【激闘編】

戸影絵麻

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第9部 倒錯のイグニス

#303 タナトスの矜持②

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 日下部伊織と名乗る美少女の大胆さに、杏里は舌を巻く思いだった。

 クラス中の生徒が見つめているというのに、何のためらいもなく、伊織は制服を脱ぎ始めたのだ。

 制服の下から現れたのは、透き通るようなという形容がぴったりの、真っ白な裸身である。

 まるで一度も陽に当たったことのない隠花植物の茎にも似たその肌に、杏里は激しい欲望を覚え、ふと視界が揺らぐのを感じていた。

「先に言っておくけど、私、不感症なの。自分で自分を慰めても何も感じないし、男の人の裸に欲情したこともない。そんな私でも、エクスタシーとやらを感じられるものかしら?」

 小ぶりながら形のいい胸を両肘で隠し、伊織が言った。

 切れ長の眼が、値踏みするように杏里の裸体を見る。

 背が高くスレンダーな伊織の肢体と、小柄ながら成熟した胸と尻を持つ杏里の肢体は対照的である。

「それはおあつらえ向きね。どうなるか、とりあえず試してみたら?」

 伊織の裸身にうっすらと浮かび上がるオレンジの微光を確認しながら、杏里は挑発するように言った。

 この子、確かに普通より性感帯の輝きが弱い。

 でも、少なくともゼロではない。

 ふたつの乳首、腋の下、おへそ、それから性器の周囲が、うっすらとだけど、蛍光色を放って見える。

「いいわ」

 伊織の薄い唇が、笑みの形に吊り上がる。

「その代わり、うまくいかなかった時は、私があなたのリングをもらうわね」

 尖った顎で床に落ちているニッパーを示して、そう言った。

「どうぞ。お好きなように」

 気のない口調で返事をすると、杏里は伊織の身体すれすれの位置まで歩み寄った。

 まず、可愛らしく盛り上がった右の乳房に顔を近づけた。

 豆腐のように白い隆起の頂に、そこだけ薄いピンクの乳首が飛び出ている。

 乳房のサイズの割に乳首は大きく、乳頭の中央が切れ込むようにへこんでいる。

 その突起を上唇と下唇ではさんで咥えると、顎を引いて手前に引っ張った。

 ゴムのように伸び切ったところで、ぱちんと放してやる。

 伊織の顔色は変わらない。

 いぶかしげなまなざしで、ただ杏里の行為を眺めているだけだ。

 咥えては放し、咥えては放し、をしばらく繰り返す。

 辛抱強くそうしていると、ようやく伊織の乳首が硬く尖ってきた。

 それを確かめると、杏里は乳首を根元まで咥え込み、唾液をまぶした舌でその茎の部分をしゃぶり始めた。

 仕上げに乳頭のへこみを尖らせた舌の先端でつつくと、次は左の乳首にとりかかった。

 時間をかけて、しっかりしゃぶり尽くしてやる。

 上目遣いに様子をうかがうと、伊織の日本人形のような頬に、ほんのりと紅が差していた。

 乳首の攻略を終え、鳩尾からへそにかけてのなめらかなラインを、丹念に唇でなぞっていく。
 
 流線形のへそに行きついたところで一服し、中に多量の唾液を注入する。

 それが済むと、くびれた腰を両手でつかんで、下腹部の中央ラインに沿って唇を下げていった。

 淡い恥毛が顔に当たってくすぐったい。

 我慢してその中に分け入った。

 舌を長く伸ばし、股間に隆起した肉の丘に触れてやる。

 ほんの少しだが、割れ目が開いているのがわかった。

 クリトリスが隠れているあたりに鼻を押しつけ、唾液をまぶした舌をスリットの中に割りこませる。

 そのまますくい上げるように、ざらざらした舌の表面でべろりと舐め上げた。

 杏里の拘束から逃れようとでもするかのように、ぴくりと伊織の腰が動いた。

 膝が震え出し、杏里の味蕾に刺すような酸味が広がった。

 その味は、氷柱のような不感症が一気に溶け始めた何よりの証拠だった。

 

 



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