超短くても怖い話【ホラーショートショート集】

戸影絵麻

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第228話 ある女教師の聖なる犯罪(前編)

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 最初は、担任として、悩みごとの相談に乗っていただけなんです。
 彼、複雑な家庭環境で、色々悩んでいて・・・。
 それが、だんだんと学校で面談するだけでは済まなくなってきて、彼からしょっちゅうラインが来るようになり・・・。
 はい、彼の気持ちには、早くから気づいていました。
 彼が私を、教師としてではなく、女として見ていることも・・・。
 正直、うれしかったです。
 この歳になるまで独身の私は、男性から好意を寄せられたことなど、一度もありませんでしたから。
 会うのは、もっぱら放課後、私の車の中でした。
 初めのうちは、軽いキスだけでした。
 それが、だんだんと本格的になってきて・・・。
 先に手を出してきたのは、たぶん、彼のほうからだったと思います。
 ある日、喋り疲れた彼が、私の胸を見て、ぽつんと言ったんです。
 ずっと前から、先生のこと、好きだった。
 だから、触らせてほしいって。
 さすがに初めは躊躇しました。
 教師として、あるまじきことだとも思いました。
 でも、彼は泣きそうなほど真剣で・・・気がつくと、私はブラウスの前をはだけ、その・・・乳房を彼に・・・。
 はい、おっしゃる通りです。
 いったん許すと、それだけでは済まなくなりました。
 彼が、自分のも触って欲しいと言い出したのです。
 彼が興奮していることは、ズボンのふくらみから一目瞭然でした。
 こんな中途半間な気持ちじゃ、家に帰れない。
 彼は、そう言い張りました。
 仕方なく私は、ズボンのジッパーを下げ、下着の中から硬くなったそれを取り出しました。
 熱く猛ったそれは、とても少年のものとは思えませんでした。
 握ったりしごいたりしていると、理性のタガがはずれたのか、彼はどんどん大胆になってきました。
 私にそれを握らせたまま、私の乳首を吸ったり、スカートの中に手を入れてきて、下着の上から・・・。
 正直に言います。
 私自身、気持ちよかったのは、事実です。
 ええ・・・濡れちゃいました。
 自分でするより、ずっとよくって…。
 彼の愛撫で、何度もいきました。
 これが、オーガスムスというものなのか。
 初めてイカされた時、私は自分がやっと一人前の女になれた気がしたものです。
 それは、男性経験のない私には、めくるめくような感動だったのですから・・・。
 そう。
 私も彼に恋をしていました。
 教え子ではなく、ひとりの異性として。
 だから、これは恋人同士の愛情表現のひとつなのだと、そう思い込むことにしたのです。
 でも、さすがに最後まではいきませんでした。
 お口、でもしていません。
 私たちは、絶頂に達するまで、ただ舌と手でお互いの身体をまさぐり合っただけなのです。
 何回したか・・・。
 それはわかりません。
 ええ、数えきれないほどだと思います。
 私は彼がイク瞬間の顔を見るのが好きでした。
 鼻の頭にしわを寄せて、苦しげに口を開いて・・・。
 そのうち、手の中であれが一気に膨張し、生温かい、命のエキスが・・・。


 
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