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「妙な供述って?」
「それがですねえ」
 久保が目ん玉を真ん中に寄せる。
 トンボを催眠術にかける時みたいに。
「シゲアキが言うには、あの精液は自分のものじゃないって」
「あの精液って?」
「だから、彼が電車の中で女子高生にぶっかけたアレ」
「は?」
 わけわかめとはこのことだ。
 ここまで来ると被疑者のシゲアキ、完全にあたおかである。
「さ、行きましょか」
 急に明るい声になり、久保がブランコから飛び降りた。
「そろそろ源さんちに、高田クンが報告に寄る時間です」

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