激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【官能編】

戸影絵麻

文字の大きさ
136 / 288
第7部 蹂躙のヤヌス

#61 監禁調教⑤

 美里が最初に手に取ったのは、先に丸いゴムのついたごく普通のハンディ・マッサージ器だった。
 それ自体は肩こりの治療などに使うもので、卑猥な要素はない。
 しかし、2本同時に振動を始めたそれが、徐々に己の乳房に迫ってくるとなると、話は別だった。
 杏里は震えていた。
 怖いからではなかった。
 むしろその逆である。
 これからどんな辱めが始まるのかと思うと、身体がわなないて仕方がない。
 美里はおそらく、じかに杏里の身体には触れてこないに違いない。
 自分はきっちりスーツを着こんだまま、裸に剥いた杏里を責めるのがこれまでの常套手段だからだ。
 自分だけ全裸、というシチュエーションは、いかにも倒錯的でエロチックである。
 性体験がなまじ豊かな分、杏里はそうした状況の変化に敏感だ。
 その性癖を美里は見抜いていた。
 そして、じらされればじらされるほど、杏里が感じることも。
 案の定、美里が最初触れてきたのは、首の付け根あたりだった。
 そこを起点にして、2本のマッサージ器で杏里の肌を丹念になぞっていく。
 杏里は目を皿にように見開いて、そのマッサージ器の描く軌跡を見守っていた。
 早く。
 祈るように、胸の底でつぶやいた。
 早く、いちばん感じるところに、それを…。
 微細な振動が肌の表面にさざ波をつくり、ゆっくりと体全体に広がっていく。
 媚薬で過敏になった乳首が、そのかすかな振動に反応して、徐々に勃起していくのがわかる。
 美里が2本のマッサージ器を、左右の乳房の裏に滑り込ませてくる。
 その細かく震えるゴムの先端が、下から杏里の丸い乳房を持ち上げた。
 尖ったふたつの乳首が口元に近づいてきた。
 充血したそれは、奇麗な薔薇色にふくらみ、まるで可憐な苺のようだ。
 迎え入れるように、杏里は薄く口を開けた。
 ほとんど無意識のしぐさだった。
 おずおずと舌を伸ばす。
 がまんできず、舐めた。
「あ」
 思わず声が漏れた。
 乳頭に舌先が触れたせいだった。
 杏里の舌は、長い上によく伸びる。
 しかも乳房が大きいので、持ち上げれば乳首に十分舌の先が届くのだ。
 夢中で舌を打ち振った。
「くうん」
 舌先で転がされ、乳首がどんどん硬さを増していく。
 普段は控えめな乳首が、今やその存在を最大限主張して、艶やかな肉の丘の頂で誇らしげに屹立している。
「ここからでもわかるわ。あなたの乳首、もう勃起してるじゃないの」
 杏里の乳房をマッサージ器で持ち上げ、ぐいぐいとこね回しながら、美里が言う。
 見下したような、例の冷淡な口調である。
 それが杏里にはまた堪らない。
 怒りより羞恥、羞恥より快感。
 美里に酷い言葉を投げつけられれば投げつけられるほど、なぜか興奮が高まってくるのだ。
「こんなもので気持ちよくなってしまうなんて、なんて安っぽい女なの」
 娘ではなく、女。
 そう呼ばれたことすらもが、杏里には快感だった。
 美里はそんな杏里の高ぶりを冷静に計算しているかのように、少しずつ責めを激しくしていく。
 2本のマッサージ器で杏里の左の乳房を両側から挟むと、強く力を加え始めたのだ。
 杏里の口淫を逃れた左乳が平たく変形し、小刻みに震え出した。
 その先端で、まるで別種の生き物のように頭部を振りたくる、大きく勃起した乳首。
「ふううっ」
 杏里は上半身をうねらせた。
「あふ、くうんっ」
 疼きがすごい勢いで高まっていく。
 が、肝心の乳首は放置されたままなので、そのもどかしさときたら半端ない。
 美里の術策にはまるとわかっていても、悶えずにはいられない。
「下のお口から、おつゆが出てきたわ。びらびらの唇が、もうずぶぬれよ」
 マッサージ器の圧力を高めながら、呆れたように美里が言う。
 眼鏡の奥のそのクールなまなざしは、まっすぐ杏里の股間を見つめている。
「まだ始めたばかりだっていうのに、この子ったら、なんていやらしいのかしら」
「お、お願い…」
 こらえきれず杏里が口を開いたのは、マッサージ器が乳首を無視して下腹と脇腹に当てられた時だった。
「じらすのは、やめて…。知ってるくせに…。私が何してほしいのか、先生は、よく知ってるくせに」
 自分でもびっくりするほど、恨めしげな声だった。
 まるで行為の途中で恋人に愛撫を中断された女のようだ。
「知ってるわ」
 美里が突き放す。
「あなたが、その勃起乳首を虐めてほしがってることぐらい、百も承知。でも、してあげないの」
「どうして?」
 あまりの悔しさに、杏里は涙目になる。
「気持ちよくしてくれるって、言ったじゃない?」
「いい? 子猫ちゃん。あなたは私の敵なのよ。そうそう自分の思い通りにはいかないわ」
 その間にも美里が操る2本のマッサージ器は、杏里の腹から腋の下にかけてのラインをじっくりなぞっていく。
「そんな…」
 杏里は、たわわなふたつの乳房の間から覗く、己の太腿のつけ根に視線を落とした。
 金色に光るリングが恥丘からせり出している。
 陰核も勃起している証拠である。
 その下に縦に開いた唇の間からは、どうやらかなりの量の淫汁があふれ出しているようだ。
 ビロードの椅子の上にあふれた蜜が黒い染みとなって、じわじわと広がっていく。
 内股が濡れて気持ちが悪いほどだった。
 美里の言う通りだと思う。
 早い。
 反応が早すぎる。
 たかが家庭用のマッサージ器で身体を撫でまわされただけで、こんなに濡れてしまうだなんて…。
「あん…もう…」
 切ないため息が漏れた。
 ゆるゆると首を振った。
「こんなの、だめ…だめだよ」
 すすり泣くような声音で、言った。
「先生の、いじわる。杏里、このままじゃ、もう、ダメになっちゃうよ」
 
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。