異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

#13 誘惑されて

「どうぞ、ご遠慮なく」

　ベッドのヘッドボードに背を持たせかけ、ソフィアがゆっくりと股を開いていく。

　その間から現れたのは、レースで縁取りされた純白のスキャンティ。

　神々しく光り輝くそれは、あまりにも面積が狭く、きわどかった。

「といわれても、どうすればいいの？」

　途方に暮れて、私は言った。

「アイスキャンディならイメージしやすいけど、女性のあそこに似てるものって、何かしら」

　女の自分が言うのもなんだが、正直、あそこがどんな形をしているのか、私はよく知らない。

　幼児の頃ならいざ知らず、小学校に上がって以来、そんなのじっくり見たことなんてないのだ。

　鏡を見ながらオナニーする習慣もないし、そもそも排尿と生理の時以外、触れる機会すらそんなにない。

「うーん、難しいこと聞くわね」

　ソフィアが困った顔をする。

　これじゃ、せっかくのセクシーなムードも台無しだといわんばかりの、しかめっ面。

「アワビかな。でも、私、アワビもキモくてじっくり見たことないしなあ」

「アワビって何？」

「私の世界で採れる海産物。なんかぐにょぐにょした貝の一種」

「キモいのは嫌だよねえ」

「うん。エロい気持ちになる前に、吐くと思う」

「あ、じゃあ、こういうのは、どう？」

　ソフィアが瞳を輝かせた。

「唇をイメージするの。唇を、頭の中で90度回転させて、縦長にするのよ。ちょっと見てみる？」

　ソフィアがやにわに指で下着を横にずらしたからたまらない。

　綺麗な薄桃色のそれを目の当たりにして、私は耳のつけ根まで赤くなった。

「ね、似てると思わない？」

「う、うん」

　確かにそうだった。

　ソフィアのそこは、無毛な分、品もよく、思わずキスしたくなるほどきれいだったのだ。

「どう？　いけそう？」

「な、なんとか」

　私はひきつった顔でうなずいた。

　これならアワビと違って、吐くこともないだろう。

「別に魔法じゃなくてさ、直接クンニしてもらってもいいんだけど」

　いたずらっぽい目で私を見つめて、ソフィアが言った。

「でも、それじゃ、魔法の練習にならないものね」

「直接なんて、そんなの絶対無理」

　私はぶるぶるとかぶりを振った。

「どうして？　翔子は私が嫌いなの？」

「そういう問題じゃなくって」

　私は涙目になっていた。

「私、性体験ってゼロだから、そういうの、ぜんぜんわかんない」

「いいわ」

　嫣然と微笑むソフィア。

「なら、後で私がじっくり教えてあげるから」

「え？」

　固まってしまった。

　なんというお姫様。

　ゴブに貞操を捧げずに済んだと思ったら、今度はレズビアンの餌食？

「女の私じゃ、不満なの？　それとも、たくましいオークと初体験ってのがお望みなのかしら？」

「オークはいや」
　
　私は激しくかぶりを振った。

「もちろん、トロルもスライムも」

「でしょう？」

　ソフィアが声を立てて笑った。

「なら、今夜は私とめいっぱい楽しみましょう」