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#63 またしても貞操の危機?

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 小屋の中は床にござが敷いてあり、窓も大きくて思ったより快適だった。

 なんせ木の上にあるので、地上より風通しが良くて多少涼しいのだ。

 少年が言うように部屋はひとつしかなく、家具と言えば壁際の粗末なベッドくらいなものである。

 仕方なく壁に背を持たせかけて体育座りしていると、向かい側に胡坐をかいた少年が私のスカートの間をじいっとのぞき込んできた。

「あー、暑かった」

 かまわずセーラー服の裾をまくってパタパタ服の下に風を送り込んでいると、

「何か飲むか?」

 へっぴり腰で立ち上がり、少年が部屋の隅から壺みたいなものをふたつ持ってきた。

「おいら特製のローヤルゼリー酒だ。暑気払いにはぴったりなんだぜ」

 明るいうちから酒とはどういうこと?

 それにあんた未成年じゃないの?

 文句が口から出かかったけど、人の家に厄介になっておいて、ダメ出しばかりも大人げない。

「あ、ありがと」

 おっかなびっくり口に含んでみたら、お酒自体は意外にさっぱりしていて悪くなかった。

「しかし、すごいな」

 相変わらず私の身体を横目で食い入るように眺めながら、少年が言った。

「おいら、エロ魔導士って初めて見るんだけどさ、おまえってほんとにエロいよな」

「しょうがないでしょ。そういうジョブなんだから」

「あ、あのさ、泊めてやる代わりに、ちょっとお願い、聞いてくれないかな」

「どうせ、おっぱい触らせろとか、そういうことでしょ」

 私はため息をついた。

 そんなの、聞かなくったってわかっている。

 この豊満ボディとひとつ屋根の下に居て、欲情しない男なんてラルクくらいなものだからだ。

「ど、どうしてわかった?」

 うろたえる少年。

「エロ魔導士って、他人の心も読めるのか?」

 信じられないといったふうに、目を見開いている。

「そんなの、あんたのそこを見れば一目瞭然でしょ」

 私は意地悪く少年の短パンの前を指さした。

 元の色もわからない薄汚れた短パンの前が、醜くもっこりふくらんでいるのだ。

「見たところ、まだ12歳くらいじゃないの? なのにずいぶんとませてるのね」

「ば、馬鹿にすんなよ。おいら、ちゃんとした大人の男なんだぜ。精通だって済んでるしさ」

「でも、毛はまだ生えていないし、あそこは包茎のまま。それじゃ、とてもじゃないけど私の相手は無理」

 私は少年に下着が見えるよう、わざと足を組み替えた。

 ここは大人の女の威力を見せつけて、一気に心理的優位に立つに限る。

 そう判断したからだ。

 が、少年は薄く笑っただけだった。

「それはどうかな。おまえはもうすぐ眠くなる。ついでに手足がしびれて動かなくなる。そうしたら、別におまえがうんといってくれなくても、そのムチムチした体はおいらのものになるんだからさ」

 う。

 私は両手の中の壺を見下ろした。

 くそ、痺れ薬か!

 おのれ、図ったな!
 
 手から力が抜けて、壺が滑り落ちた。

 そんな気はないのに、ゆっくりと身体が横倒しになっていく。

「ふふ、他愛もない」

 床に横倒しになった私の上に、少年が覆いかぶさってきた。

 スカートのファスナーが引き下げられ、下半身が涼しくなる。

 膝を割られ、脚を左右に大きく開かれた。

「もらったぜ」

 私の眼をのぞき込んで、悪魔のように少年が微笑んだ。

 

 

 


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